■日産新型「エルグランド」どうあるべき
日産のミニバン「エルグランド」は、現在人気になっている“高級ミニバン”の先駆的な存在です。
1997年に初代が誕生。パワフルな3.3リッターV型6気筒エンジンによる豪快な走りと豪華な装備や内装で、それまでのワンボックス型商用車をベースとした3列シートワゴンとは異なる、新たな「高級ミニバン」というジャンルを開拓します。
そして2002年に第2世代が登場。ちょうど同年に登場したトヨタ「アルファード」と最高級ミニバンの座を争うことになります。その戦いは2010年に登場した第3世代の現行型エルグランドでも続きます。
【画像】みんな待ってる! 日産“次期型”「エルグランド」予想CGを画像で見る(67枚)
ところが、その後、様子がおかしくなりました。2010年代になると日産は、日本市場への新型車投入を激減させてしまうのです。2020年6月に発売された新型「キックス」は、なんと日本市場における10年ぶりのブランニューモデル。すでにある従来モデルのフルモデルチェンジの時期も、どんどんと伸びてゆきます。
その中で、エルグランドもフルモデルチェンジなしのまま生産継続に。一方、ライバルであるトヨタのアルファードは、兄弟車「ヴェルファイア」やハイブリッドを追加するだけでなく、2015年にはフルモデルチェンジで新世代へと世代交代。着々と商品力を磨き続けます。
そして気が付けば、いつのまにか高級ミニバンはアルファードの一強時代となっています。
そんな高級ミニバンのチャンピオンであるアルファードと戦うための新型エルグランドを登場させると言うのであれば、当然、その内容もライバルに伍するものであることが必須と言えるでしょう。
そこで是非とも実施してほしいのが、プラットフォームの刷新です。
一番にお金のかかるところですが、クルマの骨格として、走りや居住性などに大きな影響を与える部分です。軽く、強靭であり、そして床が薄いことが求められます。
軽く強固であるほどに、ハンドリングや乗り心地がよくなります。床を薄くできれば、重心が低くなり、そして室内の高さ方向も広くすることができます。
最近の日本車では箱型ボディのモデルが人気を集めており、室内高は高いほど好まれる傾向があるようです。そういう意味ではアルファードの室内高1400mmと同等は欲しいもの。現在のエルグランドの室内高1300mmから、大幅な室内高の拡大を期待したいと思います。
パワートレインも重要です。そもそも初代や2代目のエルグランドは、豪快な走りが大きな魅力でした。そのためライバルであるアルファードと同等以上のパワフルなパワートレインが欲しいもの。
ちなみに現行型アルファードの上位モデルに現在搭載されているのは、300馬力級の3.5リッターV型6気筒ガソリン・エンジンと、200馬力級の2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドです。そうとなれば、未来の新型「エルグランド」にも200馬力級、300馬力級のパワートレインが搭載されて欲しいものです。
現在の日産で300馬力級となると、フロント150kW(204馬力)、リヤ100kW(136馬力)の2つのモーターを駆使する「エクストレイル」のe-4ORCEが該当します。世界初の可変圧縮比のVCターボを使うハイブリッド「e-POWER(イーパワー)」です。これを使えば、現行アルファードにも見劣りすることはないでしょう。
また、高級ミニバンですから、最新技術の搭載も当然のこと。日産における先進運転支援システムは、クロスオーバーEV「アリア」などに搭載されるハンズフリー可能な「プロパイロット2.0」ですが、こちらも必須でしょう。
こうした条件をクリアする未来のエルグランドの像をまとめると以下のようになります。
新開発の低床プラットフォームを採用して、室内高を拡大。パワフルなVCターボのe-POWERハイブリッド、しかも2モーターの4WDのe-4ORCEという組み合わせです。
先進の運転支援システムはハンズオフ可能なプロパイロット2.0。もちろん、エクステリアデザインは、アリアからスタートした「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」。シンプルでありながら、モダンで力強い日産の新しいデザインランゲージです。
価格もライバルであるアルファードを鑑みて、400~500万円が中心モデル。豪華なバージョンが700万円台というのはどうでしょうか。
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みんなのコメント
幼稚な見た目のミニバンばかり…
でもそうなるとミニバンから好きな車に乗り換えかれるようになるし難しいね