F1における最高のデザイナーのひとりとして広く認められているエイドリアン・ニューウェイは、今年3月にアストンマーティンに加入する際の困難な戦いに備えている。
過去14年間、レッドブルの圧倒的優位性において極めて重要な役割を果たしてきたニューウェイは、チームを去った。彼の新たな挑戦は、来る2026年のF1レギュレーションの全面的刷新を活用するにあたって、アストンマーティンの取り組みの先頭に立つことだ。
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しかし、レッドブルが課した制限と彼の着任のタイミングにより、ニューウェイは自身が非常に不利な状況でスタートすることになるだろうと認めている。
ニューウェイは、アストンマーティンの“マネージングテクニカルパートナー”の役割を担うが、これはオーナーのローレンス・ストロールの下でのチームの野望を反映して新設された役職だ。将来の展望からニューウェイが焦点を当てるのは、F1のシャシーとパワーユニットの仕様に大幅な変化をもたらす2026年のレギュレーション変更だろう。2026年に向けたアストンマーティンとホンダの新たなパートナーシップは、強固な基盤を提供する。一方で、ニューウェイの出遅れは、彼が厳しい規制のなか激しい競争が行われる環境で追いつかなければならないということだ。
ニューウェイのアストンマーティン移籍は、レッドブルによる強制的なガーデニング休暇規定によって規制されており、彼が新チームの2026年プロジェクトに取り組むことを制限してきた。レッドブルでの最後の数カ月間、ニューウェイはRB17ハイパーカープロジェクトに集中していた。
■ガーデニング休暇がニューウェイのツールをブロック
ニューウェイは最近の『Autocar』のポッドキャストで、F1の2026年のレギュレーション見直しについて彼が独自にブレインストーミングすることを、元雇用主は本当に止めることができるのかと尋ねられた。
「いや、彼らにはできない。でも彼らは私のツールをブロックした」とニューウェイは説明した。
「もちろん、アストンは2025年にベストを尽くしたいと考えている。だが私が主に注力するのは2026年のレギュレーションと、この大きな変化についてだ。なぜなら私がスタートするのは3月2日だからだ」
「空力規則が出てくるのは、営業日が何日であっても、1月1日か2日になると思う。つまり、私は2カ月ほどすでに遅れることになるだろう」
ニューウェイは、課題はレギュレーションの見直しが遅れるという問題にとどまらないことを認めた。
「もちろん、実際のところはそれ以上だ。なぜなら、これらのレギュレーションを、発表されたときのものと比較するのが遅れるだけのことではないからだ。レギュレーションの内容によっては、すべてのチェックリストなどを理解するために、CAD(コンピュータ支援設計)システムも使用する必要がある。規定はしっかり策定されている」
「だがそれはまた、新しいチームを知ること、そこにいるすべての男女を知ること、そして我々全員がどのように協力し合うかを知ることでもある」
ローレンス・ストロールが、アストンマーティンをチャンピオンチームに育て上げるために尽力していることはよく知られている。チームの拠点であるシルバーストンのインフラ拡張であれ、人材への多額の投資であれ、ストロールはアストンマーティンをF1グリッドの最前線に押し上げるために費用を惜しまない。
ニューウェイに加え、チームは他にも注目を集める人材を採用しており、そのなかにはメルセデスの主要エンジンプログラムの元責任者で、現在はアストンマーティンCEO兼チーム代表を務めるアンディ・コーウェルも含まれている。さらに、フェラーリの前チーフテクニカルオフィサーのエンリコ・カルディレもアストンマーティンに加わり、同じ役職に就く。
ニューウェイ、コーウェル、カルディレの獲得は、2026年のレギュレーションに備えてグリッドの最前線で競うという、アストンマーティンの意図を示している。
ニューウェイの革新性と成功に対する評判は他に類をみないものだが、2カ月の遅れと新しいチームに馴染む必要性は、大きな障害となっている。しかしアストンマーティンが、ニューウェイが適応するために必要なリソースと時間を提供する意志を持っていることは、長期的な成功に対する同社のコミットメントを強調している。F1の伝説的デザイナーにとって、こうした初期のハードルを乗り越えることは、アストンマーティンをF1のタイトル争いに導き、専門知識に対するチームの野心的な投資を正当化することを目指す上で、非常に重要となるだろう。
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みんなのコメント
別に本当に庭いじりするためじゃねーぞ。
来年の優勝争いにアストンが来るということ
またアロンソの優勝ポーズが見れるかもしれない