コンパクトなルックスを取り戻す
ミニは次世代モデルで、ラインナップの中核となる3ドア・ハッチバックのサイズを縮小しようとしている。
BMW傘下となってから4世代目となる次期型ミニは、2022年か2023年に登場する見通しだ。この次世代型ではラインナップがさらに拡大し、新たなコンパクト・クロスオーバー・モデルの追加も予定されている。
先月のフランクフルトモーターショーで、ミニ・ブランドを率いるベルント・ケルバーは、ミニが「ある側面においては成長するでしょう」と述べ、その一方で「中核モデルのミニは、再び小さくしたいと考えています」とも語った。
現在は次世代モデル開発の初期段階で、その「小さくする」ということに力が入れられている。社内においても、現行の3ドア・ハッチバックは大きくなりすぎて、BMWが最初に作ったミニのようなコンパクトなルックスが失われているという共通認識があるのだ。これは特に、フロント・オーバーハングの長さについて言えることだ。
次世代型は劇的にサイズが小さくなるわけではないものの、特にフロント部分が短くなり、現行よりもコンパクトに見えるプロポーションになるはずだ。ミニはまた、電気自動車版3ドア・バッチバックの開発で学んだパッケージングに関する知見を、標準モデルにも活かしたいと考えている。次世代ミニではガソリン・エンジンと電気自動車版が併売されることになる。
「プロポーションとデザインに関しては議論を重ねているところです」と、ケルバーは言う。「これからそのデザインに取り組みます。次世代型ミニの最初のモデルは、3~4年以内に発表したいと考えています」
そしてケルバーは次のように付け加えた。「おそらく以前のように、もっとコンパクトにできるでしょう」
次世代ミニのインテリアは、デジタル技術にさらに力を入れたものになり、「将来と革新に向けて大きな前進」を遂げるという。ただし、クラシック・ミニのセンターメーターから着想を得た丸型のセンターコンソールは、次世代にも受け継がれるようだ。
ミニ最大サイズのSUVを追加
第4世代のミニも、3ドアとそれをベースにした5ドア、カブリオレと、より大型のクラブマンやカントリーマン(日本名:クロスオーバー)がラインナップされる予定だ。
さらに、以前AUTOCARでお伝えしたように、カントリーマンより大型のクロスオーバーも加わる見込みだ。このモデルにはトラベラーの名前が復活し、次世代型BMW i3をベースにした電動バージョンも設定されると予想される。
このクロスオーバーについて、ケルバーは「BMW X3やX5のようなサイズのミニを想像することは難しいでしょう」と語りながらも、次世代ミニのラインナップは「SUV市場の成長に対処するため、コンパクトSUVを用意する」必要があると述べている。
さらにケルバーは次のように付け加えた。「カントリーマンは非常に小さなSUVです。米国や中国では、確かに需要があります。次世代ミニには、もう少し大きなコンパクトSUVが追加されるでしょう。そのようなクルマは、都市部で使うのに多くの利点があります。わたし自身にとっても最適なクルマです」
この新たに加わるコンパクトSUVは、ミニで最も大きなモデルになるものの、セグメントでは最も小さなモデルの1つの留まると、ケルバーは言う。「スモールカー・セグメントの中に含まれます。ミニはセグメントの中で最も小さなモデルという意味では、われわれは解釈を拡大することができますが、セグメントの中で大きい方のクルマとなることは想像できません。サイズに関する要求を満たすことが重要です」と、ケルバーは語った。
今後5~10年は内燃エンジンも継続
小さくなる3ドア・バッチバックにせよ、大きくなるSUVにせよ、次世代ミニにはガソリン・エンジンと電動ドライブトレインの両方が用意されることになる。大型のモデルには、プラグインハイブリッドも設定されるだろう。ディーゼルは将来的に廃止される可能性が高い。英国では既にディーゼルのミニは販売が終了している。
現行型ミニのラインナップで電気自動車を選べるのは3ドア・ハッチバックのみであり、5ドア・ハッチバックやカブリオレにEV仕様を拡大する計画はない。
お馴染みのワン/クーパ/クーパーSというバッジは、パフォーマンス・レベルの違いを示すグレードとして、次世代モデルにも採用されるようだ。ケルバーによれば、最高性能モデルのジョン・クーパー・ワークスも、次世代のラインアップに受け継がれるという。
ケルバーの話によると、内燃エンジンを搭載するモデルは、少なくとも今後5年から10年の間は残される見込みで、バッテリー駆動のEVと併売されるとのことだ。
しかし長期的には、ミニの顧客ベースやブランドの立ち位置から考えても、ミニは電気自動車専門のブランドに移行していくだろうと、ケルバーは確信している。
ロケットマンは長城汽車と共同開発
次世代のクラブマンとカントリーマン、そしてトラベラーは、BMWの前輪駆動を基本とするFAARプラットフォームがベースになる。これは新型BMW 1シリーズで使われているものだ。3ドア・バッチバックや5ドア・バッチバックおよびカブリオレも、このアーキテクチャを採用するのか、それとも中国の長城汽車と共同開発されている、より小型車向けの新プラットフォームを使うことになるのか、現時点では不明だ。
この小型車向け新プラットフォームは、AUTOCARで6月にお伝えしたように、ミニで最もコンパクトなロケットマンの市販バージョンに使われる見込みだ。もっともケルバーによると、公式には「長城汽車との提携を始めるにあたり、現時点では話し合いを続けている段階」とのことだ。
ケルバーの話では、英国オックスフォード工場は次世代モデルでも小型のハッチバックの生産を引き続き行う予定だという。他のモデルはオランダと中国で生産される。
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