近年、急速に進化している緊急自動ブレーキや追従型クルーズコントロール。その技術のパイオニアと呼べる存在が、スバルのアイサイトだ。2017年に、アイサイトは「ツーリングアシスト」へと進化を遂げ、全車速で従来のアクセル・ブレーキ制御に加え、ハンドル制御もおこなうようになった。今、このシステムで世界一の性能を誇るのは? ベンツ、ボルボ、日産、レクサスのシステムと、“2つの能力”をもとに比較した。
文:国沢光宏/写真:SUBARU
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ベストカー2017年11月10日号『スバルの躍進の光と闇』
運転アシストで重要とされる“能力”は2つある。『意識を失った時のカバー』と、『レーンキープ』だ。1つずつ紹介していこう。
意識喪失時のカバー能力はナンバー1か
まず事故に直結する「意識を失った」ケース。心臓や脳の疾病による意識喪失や、居眠り運転の際、車両が独自で安全確保できる能力を持たせてやれば、大きな事故を防ぐことが可能。実際、このタイプの事故は最後まで残るといわれてます。
具体的に書くと、ハンドルもアクセルもブレーキも制御しない状況において、車がどんなカバーをしてくれるかということになる。
残念ながらアイサイト・ツーリングアシストは、15秒経過するとレーンキープがカットされ、そのままどこかに巡航速度で衝突する。今のところ何の対応もできない。もちろん、やろうと思えば制御できるのだろうけれど、そこまで踏み出す気力なかった?
日産とボルボもレーンキープ機能はカットされまったく対応できず、巡航速度で衝突する。ベンツ Eクラスと新型レクサス LSはどうかといえば、ドライバーが運転しなくなった場合、やがて警告が出る。それでも意識を失っていたら、同じ車線をキープして徐々にスピードダウン。ベンツはノロノロ走行となる(そこからどうなるか不明。ベンツジャパンに聞いても知らない)。
新型LSはハザード出して自動停止し、自動でレクサスコールに繋がり「どうしましたか?」とセンターがドライバーに問いかける。意識がなければ救急車と警察に連絡してくれるという。
ということで意識失っても事故にならないという圧倒的な1位は新型レクサスLS。僅差の2位がベンツEクラス。それ以外の3社の自動運転機能は横並びと言ってよかろう。
ハンドルアシスト機能はナンバー1か
2つ目は「連続ステアリングアシスト機能」。渋滞などで時間制限なく継続してレーンキープしてくれたら、限定的ながら「自動運転」である。
これまたアイサイト・ツーリングアシストは、その気になればできるだろうに、踏み出せなかった。全速度域で警告出ると10秒後に機能カット。新型レクサスはレーンキープするも速度落ちてしまうため、やはり使えない。
ということで使えるのは「渋滞時に限り車速10km/hまで」ながら日産と、ベンツEクラスとボルボの「渋滞時に限り車速50km/h程度まで連続してレーンキープ」となる。
日産は事実上使えないものの、ベンツEクラスと新世代ボルボだと「すばらしい!」と感心します。休日のノロノロ渋滞など、ほとんど連続してブレーキもアクセルもハンドルも触れないまま安全に走ってくれる。
◆ ◆ ◆
このように、『意識を失った時のカバー性能』と『ハンドルアシスト』という2つの機能では、それぞれレクサスLS、ベンツ・ボルボがアイサイトを上回るというのが国沢氏の評価だ。ただ、これらの機能はメーカーとしての考え方にも左右され、必ずしも「技術的にできるからやる」というわけではない。コストパフォーマンスを含めれば、スバルのアイサイトは依然、世界トップクラスだが、今後より各社の競争は激化しそうだ。
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