コロナ禍でも限定車があっという間に売り切れた
コロナ禍で世界経済が危機的状況に陥っても、 SUBARUの限定車人気は健在だった。WRX S4のトップグレードSTI Sportをベースとした限定車「WRX S4 STI Sport #」は、予約の受付を開始した5月26日から2週間でオーダーストップ。7月6日の正式発表を待たずして、限定の500台が売り切れたことになる。
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WRXの2ペダル版として2014年の夏に登場したWRX S4は、誰でも運転できるハイパワースポーツとして人気を博し、時にはWRX STIの倍以上の販売台数を記録。WRX伝統の硬派な走りと大人5人が普通に乗れる中型セダンのパッケージング、悪天候時の安定性や運転システムアイサイトをはじめとする高い安全性などトータルバランスが高く、スポーツセダン好きから幅広く支持されている。
ミッションがCVTであることをネガ要素として指摘されることも多いが、一般的なCVTとは一線を画すフィーリングと性能を高く評価する声もまた多く、オーナーの満足度が高いことも事実。クルマ好き界隈での評判はともかく、実際に所有する人たちからCVTに対する不満はあまり聞こえてこない。2ペダルであるがゆえに一定以上の販売台数が維持できることもあり、WRXというクルマが存続できるのも、S4あってこそと言える。
モータースポーツ活動で磨いた実績がユーザーの信頼につながった
今回の「WRX S4 STI Sport #」はそんなWRX S4の現行型の集大成として登場。エクステリアはSTI限定車のS208やEJ20ファイナルエディションで好評のブラック基調のエアロパーツを装着するなど、各部にニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦で培った空力性能がフィードバックされている。新採用の「フレキシブルドロースティフナーリヤ」以外の架装は、過去の限定車でも採用された内容ながら、逆に実績が豊富で性能や乗り味が信頼できることもあり、カタログが間に合っていない状況でも短期間で完売にいたった。
2016年に発売された「WRX S4 tS」も予想以上の人気を博し、想定していた台数より200台以上売れた実績(期間限定だった)を思い出すと、2ペダルWRXの高性能版を所望する人は想像以上に多い模様だ。
「STIは限定車を乱発しすぎ」との指摘もあるが、コロナ禍でも絶大な人気が衰えないところをみると、少なくとも市場からは求められていることが証明された。
今年のレースは延期されても、過去12年のNBR(ニュルブルクリンク)24耐久レース参戦の実績により、今のWRXというクルマには「ニュルでの戦いで磨いた高性能」とのイメージが完全に定着していることも、限定車の強さの秘訣となっている。たとえば、先代XVハイブリッドベースの限定車は販売面でやや苦戦した。
やはりWRXの限定車の人気が突出して高いのは、長年にわたりレースやラリーで「戦う姿勢」や「挑戦」を続けているからこそだろう。今回の「WRX S4 STI Sport #」早期完売をうけて、STIの関係者は「モータースポーツ活動を継続することの意味と重要性を改めて認識した」としみじみ語っている。
いちユーザーとしても、SUBARU/STIがモータースポーツ活動を継続してくれることを願ってやまない。
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みんなのコメント
この車に興味が無い人からしたら は?って思うだろうがいい車でした。