2021年のMotoGP終盤戦からアプリリアへ加入したマーベリック・ビニャーレス。2022年シーズンがアプリリアでのキャリアの本格的なスタートとなっている。
第7戦フランスGPでビニャーレスは10位フィニッシュ。今シーズンのトップ10フィニッシュはこれで4回目だ。ビニャーレスは今回のレースでも多くの有用な情報を得られたと語るが、バイクにはまだ完全に馴染めてはいないとも認めた。
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「今回のレースは僕らにとって興味深く、そしてポジティブなものだったと思う。ムジェロ(次戦イタリアGP)の前に、たくさんの有用な情報を手に入れられたからね。飛躍の時に近づいているから、モチベーション高くプッシュし続けないといけない」
ビニャーレスはmotorsport.comにそう語った。
「毎回、フィーリングは良くなってきている。バイクに慣れるという部分では、人間工学的な部分でまだいくらか変更が必要だとも思う。ちょっと快適じゃない部分があるんだ。でも少しずつ良くなっているし。レースごとに前へ進んでいる」
「僕のライディングスタイルも、最終的にはこのタイプの(V4エンジンの)バイクに適応できると思う。でも時間が必要なんだ。それができれば、必ず速く走れるだろう」
MotoGPではすでに、2023年以降に向けたライダー獲得の動きが始まっている。スズキが2022年限りでの撤退の意向を示したことで、状況は複雑になりつつある。
スズキはビニャーレスのMotoGPデビュー時のチームであり、初優勝を果たしたチームでもある。ビニャーレスはスズキの撤退については残念なことだと話した。
「(スズキ撤退検討の動きは)なんと言ったらいいか、難しいね。決定はMotoGPチームではなく上層部から下されたんだと思う」
「撤退はすごく悲しいよ。スズキの人たちは皆のことをとても良く知っているんだ。こうしたニュースが流れると、モチベーションを保つのが難しくなる。彼らにも家族がいて、そして仕事を失うことになる。複雑な心境だよ。とても悲しいことだし、この世界に身を置く者としては、すごく不思議な決定だ」
そしてスズキ撤退の余波としてライダーズマーケットは揺れている。ビニャーレスも2022年限りの契約となっているが、彼には今シーズン限りでシートを失い、MotoGPを離れることになるのではないかという“しつこい”噂がある。
ただ彼はそうした噂を一蹴。アプリリアで更に多くのことを成し遂げていくことを楽しみにしていると話した。
「僕はここで元気にやっているし、改善したいとも思っている。バイクはとても優れていて、多くのポテンシャルを秘めていることが少しずつ証明されてきている。正直に言って、僕はこのバイクとチーム、そのアプローチも好きだし、このプロジェクトを続けたいと思っている。プッシュしていくよ」
「落ち着いているし、時間もある。年を経るごとに準備も優れ、肉体的にも良くなっていると思うんだ。まだ新しいバイクへの適応プロセスにあることは分かっている。9年間、こことはとても異なっている日本メーカーのバイクに乗ってきたんだ。お互い関連した部分もないから、時間もかかる」
「僕はこの新型で7レースを走ってきた。いくつかのフリー走行では先頭グループにいたし、リードしていたこともある。つまり僕はそういったモノをしっかりまとめあげれば、今までにないことができるようになるんだ。本当に楽しみにしている」
「(今年限りでの引退は)まさか、ありえない(笑)。僕の“食欲”は底なしだよ」
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