■水素の「新型スポーツモデル」がラリーを駆ける!
2023年10月18日、カワサキ、スズキ、ホンダ、ヤマハ、トヨタなど自動車・バイクメーカーを組合員の大半として構成する技術研究組合 水素小型モビリティ・エンジン研究組合(以下、HySE)は、2024年1月5日から1月19日までサウジアラビアで開催されるラリー「ダカール2024」に水素燃料エンジン車「HySE-X1」で参加することを発表しました。
【画像】「えっ…!」 これが自動車メーカー共同開発した「新型スポーツモデル」です(51枚)
同車が参加するのはダカール2024で新設された新しいカテゴリー「Mission 1000」で、これは水素エンジンや電動およびバイオフューエルとのハイブリッドなど、カーボンニュートラルに向けた次世代パワートレインの技術開発を促すことを目的として導入されたものです。
HySEは、世界一過酷なモータースポーツと言われる厳しい環境条件下でMission 1000に参加しHySE-X1を実走行させることで、将来の小型モビリティにおける現状未知の課題を早期に抽出するとともに、水素エンジンの基盤技術構築を加速させると説明。
また同時に、小型水素モビリティの実現に向けた業界の垣根を超えた仲間づくりもグローバルな視野で図っていくということです。
今回出走するHySE-X1のボディサイズは、全長3530mm×全幅2070mm×全高1700mm。998ccの水冷4ストローク直列4気筒スーパーチャージドDOHCエンジンを搭載し、車両重量は約1500kg。
ベルギーを本拠とするHySEの協力会社オーバードライブレーシング製の車体フレームをベースに、モーターサイクル用水素燃料エンジンや水素燃料タンクを搭載したほか、これらの燃料供給系統を設置するため独自のレイアウト変更も施されています。
今回の発表について、HySEの理事長 兼 ヤマハの技術・研究本部長を務める小松賢二氏は、以下のようにコメントしています。
「このたび、研究の成果を分かりやすい形で伝えたいという思いがあり、今回のラリー参加を決断しました。
過酷な環境下での課題を洗い出し技術を磨くことで、一日も早く水素エンジン小型モビリティ成立に必要な技術テーマを解決するべく、組合員一同力を合わせて頑張っていきますので、応援の程よろしくお願いいたします」
※ ※ ※
なおHySE-X1は、東京ビッグサイトで2023年10月28日から一般公開される「ジャパンモビリティショー2023」のモータースポーツプログラムブースに実車のモックアップが展示される予定です。
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