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ハイブリッドシステムをバルクヘッドから移植
「サニトラにプリウスのハイブリッドを移植!」学生パワー炸裂の電気チューンド
B122サニートラックに、NHW10プリウスのハイブリッドシステムを移植するという“ダブルでハイブリッド”な1台。これは、福島県郡山市にある“WiZ国際情報工科大学校”の自動車車体工学科の学生7名が、卒業作品として製作したマシンだ。
当然ながら作業は難航を極めた。横置きのNHW10プリウス用エンジンとミッションは、本来は縦置きのA12エンジンを搭載するサニトラのエンジンルームに収まるはずもなく、サイドメンバーから片側で100mm以上ハミ出す事が判明。
ちなみに、サニトラの全幅が1490mmなのに対し、プリウスの全幅は1695mm。その寸法差を考えれば、もはやフレームを切って無理やり搭載できるというレベルではない。
そこで、サニトラのサイドメンバーをバルクヘッドごとカット。そこに、プリウスのサイドメンバーをバルクヘッドごと溶接して合体させるという“ニコイチ作戦”を敢行。荒技だが効率的とも言える移植術によって、見事ハイブリッドシステムの搭載を実現させたのである。
2本ならぶサイドメンバーは、外側がプリウスで内側がサニトラのもの。これだけ寸法が違ったため、フレームごと移植しなければならなかったわけだ。なお、前席はサニトラのミッションが収まるトンネルがパネルで埋められ、フラットフロアになっている。
荷台の前方部にはモーターを駆動させるバッテリーと、フューエルタンクを搭載。基本的にプリウスのエンジン、モーター、バッテリーと電装品一式、ブレーキ関係を移植すれば、ハイブリッドシステムとして機能するそうだ。ちなみに、マフラーはサイドのダブル出しを装着。
メーターやステアリング周りもプリウス純正を移植。ダッシュボードのセンターには、プリウスの充電状況などを表示するモニターも搭載されている。
ECUをはじめ、ハイブリッド用やブレーキ回生システムのコンピュータなど、プリウスの配線図と睨めっこしながら必要なコンピュータだけを移植。助手席の足元左側やダッシュボード裏に収められている。
足回りは前後ともにAE101のアームとナックルを移植。ただし、前後ともピボット位置や取り付け方を変更していることもあって、移植作業はかなり苦労したそうだ。また、ハイブリッドのブレーキ回生システムを搭載するため、ABSも標準装備。
製作期間は丸6ヵ月。先生の力を借りながらとはいえ、その完成度の高さには目を見張るものがある。ヤンチャなサニトラに最新のハイブリッシステムを搭載した超大作、魅力的すぎるだろう。(OPTION誌2011年5月号より抜粋)
●取材協力:WiZ国際情報工科大学校 福島県郡山市方八町2-4-15 TEL:024-956-0030
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みんなのコメント
サニトラにハイブリッドを移植する発想は良いが、
外観デザインのセンスは無かったみたいで残念。