日産自動車は2022年7月25日、第4世代となる新型エクストレイルを発売した。
車種展開は以下の通り。
S e-4ORCE:347万9300円
X e-4ORCE:379万9400円
X e-4ORCE 3列シート:393万300円
G e-4ORCE:449万9000円
S:319万8800円
X:349万9100円
G:429万8800円
新型エクストレイルは、初代モデルからのDNAである“タフギア”を継承しつつ、新たに“上質さ”を加え、さらに進化した第2世代のe-POWERとVCターボ、そして電動駆動4輪制御技術のe-4ORCEを搭載して、伝統と革新を融合させた「タフギア×上質」の本格SUVへと生まれ変わったことが特徴である。
まず第2世代のe-POWERは、最高出力150kW/4739~5623rpm、最大トルク330Nm/0~3505rpmを発生するBM46型モーターをフロントアクスルに搭載。また、発電用エンジンとして圧縮比を8.0~14.0まで可変させることで低燃費化、高出力化、静粛性向上を高次元で実現したKR15DDT型1497cc直列3気筒DOHC12V・VCターボ(最高出力106kW/4400~5000rpm、最大トルク250Nm/2400~4000rpm)を採用する。駆動用バッテリーにはリチウムイオン電池を設定。さらに、アクセル操作だけで加減速をコントロールできるe-Pedal Stepは、e-POWER車で初めてブレーキ協調制御を採用し、加減速を繰り返す市街地走行に加えて状況に応じて自動的に油圧ブレーキを作動させることで、長い下り坂など、幅広いシーンでの走行性能の向上を果たした。燃費性能はWLTCモードで19.7km/リットルを達成している。
一方でe-4ORCEに関しては、前述のユニットにMM48型リアモーター(最高出力100kW/4897~9504rpm、最大トルク195Nm/0~4897rpm)を組み合わせた電動4輪駆動システムを採用。前後2基の高出力モーターと左右のブレーキを統合制御することで4輪の駆動力を最適化し、雪道や山道の走破性に力を発揮するとともに、市街地走行などの日常使いなど、あらゆる路面状況において優れた走行性能を実現する。燃費性能はWLTCモードで18.3~18.4km/リットルを成し遂げた。
シーンや好みに応じて、アクセルペダル操作による加速力と減速力の強さが切り替えられるドライブモードを採用したこともトピックだ。モードはSTANDARD(2WD)/AUTO(e-4ORCE)、SPORT、ECOに加え、e-4ORCEではSNOWとOFF-ROADを設定。また、全てのモードでより強い減速力が得られるBレンジの選択を可能とした。
基本骨格については、進化版のCMF-CDプラットフォームを採用し、ここに新設計の高剛性ボディをセットする。遮音構造も徹底し、同時に市街地などではVCターボエンジンの起動回数を低減するとともに、路面を検知してロードノイズに隠すようエンジンを起動させて、高い静粛性を確保した。一方、懸架機構は前マクファーソンストラット式/後マルチリンク式で構成。新しい電動化技術とともに、幅広いシーンでの快適かつ上質な乗り心地を実現している。
エクステリアは初代から受け継ぐタフな力強さに、余裕と上質さが感じられるエッセンスを加え、この2つの要素が調和した新しいSUVプロポーションに仕立てる。LEDヘッドランプは上段にポジションランプとターンランプを、下段にメインランプを配し、上質かつ印象的な2階建構造のフロンマスクを創出。一方、LEDリアコンビネーションランプのシグネチャーは、視認性が高く、しかも無垢のインナーレンズに日本の伝統的な切子パターンからインスピレーションを得た精密でキラキラと光り輝く加工を施して、高品質で存在感あふれる後ろ姿を具現化した。装飾に頼らない、デザインそのものが持つ魅力的なパネル面で堅牢かつ妖艶な陰影を表現したこともトピック。合わせて、タイヤの張り出しをボディ際10mmまで広げて、台形基調で安定感のあるフォルムを実現した。ボディサイズは全長4660×全幅1840×全高1720mm/ホイールベース2705mmと、従来モデル比で30mm短く、20mm幅広く、10mm低く、ホイールベースが共通の外寸に設定。ボディカラーは2 トーン5種類、モノトーン7色の全12タイプをラインアップし、なかでも初代からのイメージカラーとして親しまれ、深紅のバラからインスピレーションを受けて鮮やかさと深み感を増した日本市場初となるカーディナルレッドや、シャンパンのような上質でエレガントな色合いのシェルブロンドとスーパーブラックの2トーン、そしてタフで力強さの象徴となるステルスグレーなど、上質なタフギアが映える印象的な新色を取り入れた。
内包するインテリアは、タフさと上質な心地よさを兼ね備えたデザインで構成する。コンソール部分を宙に浮かせたブリッジ構造のセンターコンソールにはラージサイズのカップホルダーを配置し、合わせてコンソール下にはティッシュボックスやひざ掛けなどが収納できるスペースを設定。また、アームレストも兼ねるコンソールリッドは収納物が取り出し やすい観音開きとした。さらに、ロールサンシェードをリアドアに採用し、直射日光を遮ることで室内の快適性を高める。
メーターに関しては、2種類の表示モードが選べる12.3インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイを装備。また、センターディスプレイに採用する12.3インチの NissanConnectナビゲーションシステムは、自然な言葉で操作できるボイスアシスタントや Amazon Alexaを組み込み、多彩なサービスでカーライフをより快適にする。さらに、10.8インチの大型ヘッドアップディスプレイを設定し、運転中に必要な情報を目線の先に表示することで、ドライバーは視線を移動することなく、必要な情報を把握することができるようにアレンジした。一方、ラゲッジスペースは荷室の幅、開口幅を広げることで荷物の積み下ろしが容易となり、かつ後席使用時で575リットルというクラストップレベルの容量を確保。エクストレイル専用にチューニングした9スピーカーのBOSE Premium Sound Systemや、100VのAC電源(1500W)などを装備したことも、新型の訴求点だ。
キャビン空間自体は、2列式シートのほかに3列式シートを設定。シート素材にはSおよびX系グレードにブラックのファブリックを、G系グレードにしっとりとした肌触りと包まれる心地よさをもたらす新開発の次世代シート素材「TailorFit(テーラーフィット)」を採用する。オプションとして、G系グレードにタン色のナッパレザー(抗菌仕様)を、X系グレードにスキーやマリンスポーツなどのアウトドアアクティビティに役立つ防水シートのセルクロスを用意した。
先進安全運転支援システムの拡充ぶりも見逃せない。360°全ての方向の安全を確保する「360°セーフティーアシスト(全方位運転支援システム)」を採用し、新たに位置情報およびセンサー情報とともに専門のオペレータにつながる「SOSコール」や、対向車や先行車の有無に応じてハイビームの照射位置をコントロールする「アダプティブLEDヘッドライトシステム」といった先進機構を設定。また、高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」に、ナビゲーションと連動し、地図データをもとに、制限速度に応じて設定速度の切り替えやカーブに応じた減速支援など、ドライバーの操作頻度を軽減する「ナビリンク機能」を追加する。さらに、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御する「プロパイロット パーキング」を組み込んだ。
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みんなのコメント
泥まみれのズボン、魚くさい手でタフギアand上質の新型エクストレイルに乗る?乗らないよね。
昔のエクストレイルが懐かしいです。