7月8日、カナダ・オンタリオ州に位置するカナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パークで行われたIMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ・シリーズにおいて、このレースでシリーズデビューを果たしたハットリ・レーシングの50号車トヨタGRスープラGT4 Evo(パーカー・トンプソン/ビリー・ジョンソン)が優勝を飾った。
かつてCARTやNASCARのトラック・シリーズに参戦した服部茂章は引退後に『ハットリ・レーシング・エンタープライズ(HRE)』を設立、監督として長年NASCARのトラック・シリーズを中心にレース活動を行ってきた。さらにHREは2022年に新会社『ハットリ・モータースポーツ』を立ち上げ、GRスープラGT4でSROが管轄するピレリ・GT4アメリカなどスポーツカーレースへの挑戦を開始していた。
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そんなハットリ・モータースポーツは、カナダでの一戦を前に、横浜トヨペットが設立したカナダの自動車ディーラーである『WEINS Auto Group』の支援を受け、IMSAが最高峰のウェザーテック・スポーツカー選手権と併催するミシュラン・パイロット・チャレンジ・シリーズにスポット参戦することを発表していた。なお、カーナンバーの50は、WEINS Auto Groupが開業50周年を迎えることを記念したものだ。
パイロット・チャレンジはGT4車両がエントリーするGSクラス、TCR車両がエントリーするTCRクラスの2クラス混走。モスポート戦は、計35台のエントリーを集めて開催された。
7月8日午前に行われた予選ではトンプソンが最速タイムをマークし、ハットリ・モータースポーツはシリーズへのデビュー戦でポールポジションを獲得していた。
同日夕方に行われた2時間の決勝レースでは、終盤に燃料補給のためのピット作業を行った50号車に対し、ターナー・モータースポーツの95号車BMW M4 GT4が27秒の差をつけて当初はトップチェッカーを受けた。
ターナーの95号車はGSクラスで唯一、1回ストップ作戦を成功させて優勝したかと思われたが、最低給油時間を下回っていたことと、最低重量を下回っていたことによりレース後にペナルティを受けてGSクラス全24台の最後尾へと降格。これにより、ハットリ・レーシングが繰り上がりで優勝を手にした。
トヨタにとってはこれがパイロット・チャレンジ初優勝であり、ハットリ・モータースポーツにとってはシリーズデビュー戦での勝利となった。
また、トンプソンもシリーズデビュー戦での優勝、一方のジョンソンは24回目の優勝で、パイロット・チャレンジ史上最多優勝ドライバーとなっている。
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