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「オヤジ」も「20代女子」もイカツさで勝負! 大人気「初代シーマ」の今どきカスタマイズ3台

掲載 更新 59
「オヤジ」も「20代女子」もイカツさで勝負! 大人気「初代シーマ」の今どきカスタマイズ3台

クルマの持ち味を生かし、シンプルにイジるのが今のトレンド

 日産のフラッグシップセダンとして君臨するシーマ。数度のモデルチェンジを経て、現在は5代目となるY51系が販売されている。

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 歴代モデルを見てみると、今でも非常に高い人気を誇るのが初代・Y31系。「シーマ現象」という言葉まで生み出した大ヒット作であり、販売終了から30年近くが経った現在でも伝説的存在として、ネオクラシックカー好きを中心にファンが多い。だから中古車市場での人気も高く、値段がますます高騰している。

 クルマの希少性を考えるとノーマルで乗るのも粋だが、高級セダンをカスタマイズする「VIPセダン」のベースとしても一世を風靡した。だから手を加えて他と違いを出したり、自分らしい個性を主張するのも良いだろう。

 しかし最近のカスタマイズは、極力ベース車の良さを崩さない「シンプル」なイジり方がトレンドとなっている。過激さを全面に押し出していた90年代のVIPセダンのように、ド派手な色でオールペンしたり竹ヤリのようにハネ上がったマフラーを装着するようなイジり方は減少方向。

 最近のシーマのカスタマイズを見ても街中をストレスなく颯爽と走れて、なおかつ年輩の人も気兼ねなく乗れるカスタマイズを施したクルマが多い。その中でいかに自分らしさをアピールするかがカギとなる。

 今回はそういう方向性で手を加えたY31系シーマをご紹介したいと思う。カスタマイズの参考になれば幸いだ。

【画像ギャラリー】先に写真を見たい方はコチラからどうぞ!

長年の夢だった真紅のシーマで作る、インパル・731Sスタイル

 ドレスアップパーツメーカー「Kブレイク」の代表を勤める大林さんは、90年代にいちユーザーとして活躍。当時乗っていたのは14系マジェスタ。セダン雑誌の表紙を飾り、イベントでは立派なトロフィーを獲得するなど、その筋では有名な存在だった。

 そんな大林さんだが、実は当初マジェスタではなく、Y31系シーマを購入するつもりだった。雑誌で見たフルエアロのシーマにひと目惚れし、赤にオールペンして乗ると決意。当時は現行型だったため、ディーラーに行って見積もりを取ってもらったほどである。

 しかしその時に親が同じシーマに乗っていたこともあって反対され、一旦諦めてマジェスタを買ったという過去がある。

 その後メーカーを立ち上げて成功を収めた大林さんは、縁があって極上のY31系シーマを手に入れることができた。その後ボディをシンカシャレッドパールでオールペンして、念願の「赤いシーマに乗る」という夢を実現。

 エアロは絶版のインパル・731S。シーマの高級感を崩すことなく重心を低く見せるデザインが人気を博し、今やネットオークションでは高値で取引されている。さらにジャンクションプロデュースの731S専用リップスポイラー、3本足のセントラル20製リアウイングを装着して、VIPセダンの創生期に流行ったスタイルを再現。あの頃を知っている人なら涙モノのスタイルである。

 ホイールはシンプルなスポークデザインのOZ・フッツーラ。足まわりは自社の車高調でさり気なくローダウン。斜めに角度を付けたバラムンディ製のマフラーも当時の人気アイテムだ。

 ちなみに模型メーカーの青島文化教材社から、このシーマを再現した1/24スケールのプラモデル「大林仕様」が発売されたこともある。

徹底した時代考証の末に完成させた、リアル当時仕様

 Y31系セドリック・グロリア・シーマのオーナーズクラブ、Y31保存會の三代目會長を務めるIさん。愛車のY31系シーマは90年代初期のVIPセダンで定番だったスタイル、いわゆる「当時仕様」に仕上げた1台。なかなか手に入らない当時のパーツをふんだんに使用して、ネオクラシカルなY31系だからこそ今っぽい雰囲気が出ないようにこだわった。

 エアロはインパル・731Sで統一。たまたま知り合いがインパルのエアロを組んだシーマを売りに出しており、希少なエアロが付いていたことが購入の決め手になったとか。

 本来のカタチを崩すような加工は当時っぽい雰囲気が出なくなるため、リアバンパーにサイドマーカーを埋め込んだ程度で抑えている。

 小ワザにも力を入れ、Cピラーに取り付けたタイプll-S純正ボンネットバッジ、ゴージャスに輝くゴールドエンブレム、ワルっぽさを醸し出すロンザのスモークテールカバーなど、ツウ好みのアレンジが光る。

 ホイールは重厚感あふれるシュティッヒディッシュ。AMGのコンプリートカーをヒントに、ディスク面をボディ同色で塗装するのが90年代前半のトレンドだった。ゴールドのピアスボルトがイカツいオーラを放つ。足まわりはオリジナル車高調で程良くローダウン。

 また当時関西地方ではVG30DETエンジンをベースにチューニングするのが流行っていたこともあり、こちらのシーマもタービン交換やHKS製パワーフロー(エアクリーナー)、5速マニュアルに換装など走りも楽しめる仕様となっている。

 このシーマに着いている当時のパーツは、ネットオークションや仲間を通じてコツコツ揃えていったもの。

 絶対に欲しいパーツがオークションで見つかったら「相手が引くまで押す」の精神で手に入れる。それがIさんのモットーだ。

パーツの少なさにも負けず、オリジナルの加工でアピール

 渋いクルマが好きで、年式が生年月日と近かったことに親しみを感じてY31系シーマを買った女性オーナーのTさん。初代シーマは今でも人気があるクルマだが、当時のカスタマイズパーツはなかなか出回らず、もし見つかってもどんどん値が吊り上がってしまう。

 しかしこのシーマは当時の雰囲気にはこだわらず、オリジナルのパーツで他にはない個性的なスタイルに仕上げた。

 まずフロントグリルは大好きなパーツメーカー、Kブレイクのデザインを参考にしてワンオフ製作。力強い横長のフィンで構成されたKブレイクのグリルが欲しくてメーカーに問い合わせたら、Y31系シーマの設定がなかったことからイチから製作したこだわりの逸品。

 エアロは街乗りしやすい小振りなリップスポイラーやマッドガードでコーディネート。サイドステップには筆記体がオシャレなY32系シーマのエンブレムを埋め込み加工して、さり気ないアクセントとした。

 ボンネットマスコットはY33系シーマ純正品を、ゴールドに塗装して装着。マニアじゃないと気付かないかもしれないが、デザインが少しだけ違うのだ。純正の雰囲気を残したまま、細かいところで違いを出すのが上手な1台である。

 ホイールも当時のクルマに合わせた懐かしいものではなく、あえてワークの現行モデルであるジースト・ST1を装着。Y31系シーマでは珍しい斬新なマッチングで魅せる。

 今後はジャンクションプロデュース製のエアロを組む予定ということで、これからの進化に期待したい。

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みんなのコメント

59件
  • カスタムってやりすぎると逆効果。
    程よいのが一番かっこいい。
  • 懐かしい、パンセンがシ◯ナーを咥えながらよく迎えに来た車だった。
    もちろん乗らなかったけどね〜、田舎のヤンキーイメージだった。
    けどこのVip流行った時代は良かったね〜活気があった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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