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2022年に出る新型タイプRはHV化? FK8型シビックタイプRは最後の純エンジン車で高騰必至!?

掲載 更新 31
2022年に出る新型タイプRはHV化? FK8型シビックタイプRは最後の純エンジン車で高騰必至!?

 2021年8月発表・発売予定の新型シビックが6月にワールドプレミアされた際に、従来の1.5Lターボエンジンに加えて、ホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイーブイ)を搭載したHVモデルの追加。そして2022年にシビックタイプRを発売することが伝えられている。

 さて、その新型シビックタイプRのパワートレインはどうなるのか? これがほんとに最後の純ガソリンターボになるのか、それともターボ+HVになるのか?

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 さらにFK8型シビックタイプRの中古車、2017年9月に発売された前期型、2021年1月~2021年7月まで発売された後期型、限定200台のリミテッドエディションが今中古車市場でどうなっているのか、モータージャーナリストの萩原文博氏が解説する。

文/萩原文博
写真/ホンダ、ベストカーweb編集部

【画像ギャラリー】FK8型シビックタイプRの魅力をギャラリーでチェック!!

■新型シビックタイプRは2022年のデビュー確定 最後の純ガソリンエンジン車なのか!?

2021年6月に公開された新型シビックハッチバック。1.5Lガソリンターボ仕様は2021年8月、ハイブリッド車およびタイプRは2022年に登場予定

 新型シビックも気になるところだが、注目はシビックタイプRがどんなクルマになるのかだ。2021年7月に生産終了したFK8型シビックタイプRが最後のモデルと思っていただけに期待値は高い。

 新型シビックタイプRに関してすでにベストカーwebでも報じているが、FK8型シビックタイプRはイギリスの工場で生産され、輸入されていたがすでにこの工場は閉鎖されている。

 新型シビックは寄居工場で生産されることを考えると、同じ工場で作られると思うが詳細は未定だ。そして、生産工場以上に気になるのは、搭載されるパワートレインだ。

 すでにホンダは「2040年にグローバルでEV、FCVの販売割合で100%を目指す」と発表しているだけに、新たなエンジンを開発するとは考えにくい。したがって、FK8型シビックタイプRに搭載されていたK20C型2L直列4気筒DOHC VTECターボ+6速MTに磨きをかけて搭載するというのが妥当な線であろう。

 しかし、可能性として2Lターボ+ハイブリッドという可能性も残されている。前輪をエンジン、後輪を左右独立したモーターで駆動させるというシステムだが、気になるのは2WD(FF)車ではなくなること。

 そして、車両重量の増加だ。シャシーの軽量化などで、できる限り車両重量の増加を抑えられるかもしれないが、車両本体価格はFK8型シビックタイプRの475万2000円から大きく値上がりし、リミテッドエディションの550万円あたりになる可能性が高いだろう。

■FK8シビックタイプRの前期型、後期型、リミテッドエディションはどんなクルマ?

シビックタイプR前期型(2017年9月~2020年10月)

FK8型シビックタイプRはFF最速を勝ち取るという使命を果たすべく世に送り出された。2017年4月にニュルブルクリンクで7分43秒80を記録。FF車最速の称号をつかんだ

 それほど新型シビックタイプRの仕様への興味は尽きない。ニューモデルが2022年に登場するということで、「最後のシビックタイプR」になりそこねたFK8型シビックタイプR。ファイナルバージョンという称号はなくなったが、現在の中古車相場はどのような状況となっているのか調べてみた。

 2021年7月に生産終了したFK8型シビックタイプRは2017年7月に登場。これまでのシビックタイプRはベースとなるシビックの走行性能に磨きを掛けたエボリューションモデルだった。

 しかし、FK8型シビックタイプRは開発当初よりタイプRを見据えて、プラットフォームを新開発。ねじり剛性の向上をはじめ、ボディの軽量化、低重心化、トレッドの拡大など優れた走行安定性が追求されている。

 さらに、圧倒的なスタビリティを実現するためリアにマルチリンク式サスペンションを採用。さらに、アダプティブダンパーシステムなどの制御進化によって運動性能を大幅に向上させているのが特徴。

 搭載するパワートレインは、限定発売された先代タイプRからさらに進化したシビックタイプR専用のK20C型2L直列4気筒VTECターボエンジン。最高出力320ps、最大トルク400Nmを発生する。

 組み合わされるトランスミッションは、減速操作に合わせてエンジン回転素が自動で調整されるレブマチックシステムを搭載した6速MTで、駆動方式は2WD(FF)だ。

タイプR後期型(2020年10月~2021年7月)

従来型のエンジンは評価が高かったため、手を入れる必要はないと判断されたのか、320ps/40.8kgmのスペックに変更はない

フロントグリル開口部拡大とラジエター細部の改良によってエンジン冷却性能が向上。また、フロントアンダースポイラーの形状を工夫することで、ドラッグを増加させることなくダウンフォースの低下を抑え込んでいる

シフトノブを丸型からティアドロップ形状に変更したことによりノブの傾きが認識しやすくなった。内部に90gのカウンターウェイトを埋め込むことでトランスミッション側の操作荷重とノブ側の慣性重量バランスを最適化した

 そして2020年10月にマイナーチェンジを実施。サーキット性能の進化、ダイレクト感の進化、ドライビング空間の進化という3つのポイントを中心に改良が行われた。

 まずサーキットの進化として、フロントグリルの開口面積を従来のモデルから拡大。冷却性能の向上と、フロントバンパーエアスポイラーの形状変更などによりダウンフォースレベルを向上させている。

 さらに、2ピースフローティングディスクブレーキを採用することで、サーキット走行時のブレーキフィールを向上。これにより、安定したブレーキフィールを実現するとともに、バネ下の重量低減を実現した。

 ダイレクト感の進化では、アダプティブダンパーシステム制御や、サスペンションブッシュ・ボールジョイントなどのきめ細やかなサスペンションのアップデートを行い、ドライビング空間の進化では、ステアリングの表皮にアルカンターラを採用し、握りの質感とフィット感を向上させ、車両の挙動をよりダイレクトに感じられるように変更されている。

 また200台限定でシビックタイプRリミテッドエディションを設定。専用ボディカラーのサンライトイエローIIをはじめ、BBS社製鍛造アルミホイールを採用し、バネ下重量の軽量化を施した。

 同時にハイグリップタイヤのミシュランパイロットスポーツCup2を装着し、アダプティブダンパーシステムとEPS(電動パワーステアリング)を専用セッティングとしている。

2020年11月30日に限定200台の販売が開始されたリミテッドエディション。写真は専用色サンライトイエローを身にまとった試乗車

1本あたり2.5kg軽量化された20インチの専用BBS鍛造アルミホイールにミシュランパイロットスポーツカップ2を組み合わせている(標準仕様はコンチネンタルスポーツコンタクト6)

■中古車平均価格は前期型が約500万円、後期型が約670万円

シビックタイプR前期型(2017年9月~2020年10月)

前期型シビックタイプRの中古車情報はこちら!

 現在、FK8型シビックタイプRの中古車の流通台数は、81台で、平均価格は約504.3万円となっている。中古車の価格帯は約378万~約1200万円と1000万円オーバーの中古車が登場しはじめた。

 中古車を2017年~2020年9月までの前期型、2020年10月~2021年7月までの後期型で区分すると、前期型の流通台数は約58台、後期型は23台とやはり圧倒的に前期型が多く、年式別の分布では、2018年式が25台で最多。次いで、2019年式の22台、そして2021年式の約18台と続いている。

 中古車の平均価格では、前期型は約500万円。そして後期型は約670万円となっている。後期型は約570万円からとなっており、前期型でも新車時価格を上回る500万円以上の価格の付いた中古車は7台も流通している。

 さらに中古車の価格帯を年式別に見てみると、2017年式は約378万~約529万円、2018年式は約389万~約509万円、2019年式は約430万~約530万円。2020年式は約570万~約850万円、そして最終年式の2021年式は約570万~約1200万円となっている。

シビックタイプR後期型(2020年10月~2021年7月)

後期型シビックタイプRの中古車情報はこちら!

 時間を少し巻き戻して、半年前の2021年1月発売当時のFK8型シビックタイプRの中古車事情を見てみると、流通台数は43台そのうち42台が前期型で、1台だけ後期型が流通していた。

 こうして見ると半年の間で高年式の中古車が市場に多く流入したことがわかる。そして、中古車の平均価格は約462.5万円そして中古車の価格帯は約399万~約539万円だったので、この半年で約40万円も値上がりし、高額な中古車が増加したことがよくわかる。

 さらに、年式別に見てみると、2017年式の価格帯は約399万~約470万円。2018年式は約410万~約530万。そして2019年式は約458万~約539万円。

 さらに戻って1年前、2020年7月当時の中古車相場を見てみると、平均価格は約420万円だったので、この1年間で約84万円平均価格が高くなっている。

 こうしてみると、FK8型シビックタイプRの中古車の値上がりは2020年のマイナーチェンジ後の中古車が市場に流入したことによる影響が大きい。

限定200台のリミテッドエディションは防音材を削減し、BBS社と共同開発した鍛造アルミホイールを搭載することで約23kgの軽量化を実現

 そして、限定200台だったリミテッドエディションの中古車はまったく流通していない。業者オークションでの落札価格が約1600万円という情報もあった。

 現在、後期型の標準モデルの中古車でも1000万円オーバー、新車並みの走行12kmが1200万円をつける中古車があることから、リミテッドエディションの中古車が市場に出回った場合、1300万円以上の価格を付ける可能性が高い。

 新型が登場することが、発表されてもどのようなクルマになるのか仕様が発表されるまではこの高値安定傾向は崩れることはない。また、すでにホンダが脱エンジン宣言をしていることで、レガシーとして評価されていることもあり、新型登場の影響は小さいと考えられる。

【画像ギャラリー】FK8型シビックタイプRの魅力をギャラリーでチェック!!

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みんなのコメント

31件
  • 個人的には次のタイプRは出ないと思うんだけど…
    S660、NSXを廃止して企業ブランドを変える気なんじゃないかな?

    まぁ失敗して、何処かの企業に買収されちゃうんだろうけど。
  • こういうのが世論の誘導ね。

    電動化を宣言したところで、
    誰も明日からなんて言ってませんよ。
    そういうところがベストカーって考えが幼稚
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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