現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トンネルが幻想的に!?「アクセント照明」って何のためにある?

ここから本文です

トンネルが幻想的に!?「アクセント照明」って何のためにある?

掲載 6
トンネルが幻想的に!?「アクセント照明」って何のためにある?

トンネルに謎の光!アクセント照明とは

 山へのツーリングは眺めの良い景色を堪能しながら走れるため、バイクの楽しみを最大限に引き出してくれる絶好の目的地。しかし、山間の道路にはトンネルがつきもので、それまでの景色から一変して薄暗く単調な眺めが延々と続くため、トンネルではどうしてもボーっとしたり、眠くなってしまう人も多いのではないでしょうか。

バイクなら走れそう!! 高速道路の路側帯走行は違反になるのか?

 そんなトンネルですが、最近になって天井の一部に「青い光の輪」がライトアップされている場所を見かける事が増えてきました。少し幻想的にも思えるこの照明は、いったい何のために設置されているのでしょうか。

 NEXCO東日本のホームページによると、この光の輪の正体は「アクセント照明」と呼ばれるもの。LED照明灯具でトンネル内の円状の壁面を色つきのライトでスポット的に照らし、景観にアクセントが付けられるようになっています。

 光の輪をトンネル内に設けることで、単調な景色に変化ができて運転者の視覚に訴えかける効果があるとの事。居眠り運転や漫然運転(ぼんやり運転)による事故を防止する目的で、設置されています。

 トンネル内は景色の変化に乏しく刺激が少ないため、ついボーっとしたり、睡魔が襲ってきやすい場所。しかも薄暗いこともあり、どうしても漫然運転になりやすく事故が起こりやすいので、アクセント照明はとても理にかなった設備と言えるでしょう。

 そんなアクセント照明が設置されているのは、長いトンネルが連続して続く区間。たとえば、北海道にある道東自動車道の、むかわICから占冠ICにある帆別トンネル(4.3km)や占冠トンネル(3.8km)などです。

 なお、アクセント照明が設置されているのは入口や出口付近ではなく、トンネルの真ん中付近。トンネルに入ってからしばらくした、ちょうどぼんやりしてくるタイミングでアクセント照明が出現し、気持ちを入れ替えられるという仕組みになっています。

 またライトの色に明確な決まりはなく、青のほかにも緑や紫、ピンクと青のグラデーションのような照明もあり、場所によって変化が付けられています。

 なお、高速道路は同じような景色がだらだらと続くので、トンネルに限らず、ぼんやりしたり、睡魔に襲われることがしばしばあります。そのため、アクセント照明のほかにも居眠り運転や漫然運転を防ぐため、さまざまな工夫が施されています。

 たとえば路肩の白線には、厚みの違う塗装が凸凹に交互に配置されていますが、これは走行中にタイヤで踏むと振動がおきる仕組み。さらに、白線の外側のアスファルト部分には、ランブルストリップスと呼ばれる進行方向に対し垂直に掘られた溝があり、車線をはみ出してこの上を通ると、ブーンという音と振動が発生し危険を知らせてくれます。

 結構大きな音と振動を発生させるので、たとえウトウトしていても一瞬で意識が戻り、事故を未然に防ぐことが可能です。

 他にも、長い下り坂や急カーブでよく見られるのが、道路を横切るように数本の舗装が施されている薄層舗装というもの。薄層舗装が施された道路を通過すると、段差により音と振動が伝えられ、注意をうながす仕組みです。

 こちらは、もともとはスピードの出し過ぎの抑制や、すべり止めが主な目的ですが、通過するときのリズミカルな振動が眠気防止にも役立っているようです。

 そのほか、車線の塗料にガラスビーズを混ぜた「高輝度レーンマーク」は、照明やヘッドライトに反射するため、夜間や雨の日の視認性向上に貢献。このレーンマークの上にリブ(突起)を設置したものもあり、車線を外れてタイヤがレーンを踏むと音と振動を発して注意喚起する仕組みです。

 また、アクセント照明のほかにも、近年のトンネルでは「サイン照明」という先進技術が導入されています。

 新名神高速や外環道のトンネルでは、通常時の照明は白色で、車両火災が発生していると赤点滅、事故や落下物などがあるときは黄点滅に変わるようになっていて、これは情報板の表示を見落としたとしても、運転車がいち早く異常を察知できる工夫です。

 また「ペースメーカーライト」は、緑色のライトが進行方向に流れるように光るシステムで、こちらは人が光を追う心理を利用。ライトの流れる速度に合わせて走行するようになるので、車間距離や速度が一定になり、渋滞が起きにくくなる効果が期待できます。

関連タグ

こんな記事も読まれています

スバルの「小さなヤツ」登場! “軽ボディ”に“直4スーチャー”の超ド級マシン! 「ヴィヴィオ」が借りられる
スバルの「小さなヤツ」登場! “軽ボディ”に“直4スーチャー”の超ド級マシン! 「ヴィヴィオ」が借りられる
くるまのニュース
〈人テク展2024横浜〉住友電工、自動運転可能な電動小型モビリティを初公開
〈人テク展2024横浜〉住友電工、自動運転可能な電動小型モビリティを初公開
日刊自動車新聞
メルセデス、チグハグな開発方針から脱却? 次のアップデートに自信「”魔法”はないと受け入れた」
メルセデス、チグハグな開発方針から脱却? 次のアップデートに自信「”魔法”はないと受け入れた」
motorsport.com 日本版
オートポリスに“巨人”出現。JRP、鈴鹿市に続き大分県日田市と『地域連携パートナーシップ』を締結
オートポリスに“巨人”出現。JRP、鈴鹿市に続き大分県日田市と『地域連携パートナーシップ』を締結
AUTOSPORT web
【ブレイズ】5/25・26開催の「tvk かながわMIRAIストリート2024」に出展
【ブレイズ】5/25・26開催の「tvk かながわMIRAIストリート2024」に出展
バイクブロス
傑作という名のモデルが登場!アウディ、「A4」「A4アバント」および「A5スポーツバック」の特別仕様車を発売
傑作という名のモデルが登場!アウディ、「A4」「A4アバント」および「A5スポーツバック」の特別仕様車を発売
LE VOLANT CARSMEET WEB
HJCヘルメット、クアルタラロの『ル・マン スペシャル2024』レプリカを7月に発売/MotoGPフランスGP
HJCヘルメット、クアルタラロの『ル・マン スペシャル2024』レプリカを7月に発売/MotoGPフランスGP
AUTOSPORT web
ダイハツの合弁「プロドゥア」、初のEVプロトタイプ発表
ダイハツの合弁「プロドゥア」、初のEVプロトタイプ発表
レスポンス
アバルト、限定車「F595Cセカンドエディション」発売 5速MTの電動ソフトトップ仕様
アバルト、限定車「F595Cセカンドエディション」発売 5速MTの電動ソフトトップ仕様
日刊自動車新聞
世界初! 1日の「ソーラー充電」だけで“30キロ”走行可能!? めちゃ凄い新型「3人乗りトライク」初公開!
世界初! 1日の「ソーラー充電」だけで“30キロ”走行可能!? めちゃ凄い新型「3人乗りトライク」初公開!
くるまのニュース
車中泊にもバッチリ対応! アウトドアにぴったりハマる三菱 デリカミニがベースの軽キャンパー
車中泊にもバッチリ対応! アウトドアにぴったりハマる三菱 デリカミニがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB
「ディフェンダー」の2025年モデル受注開始! ロングボディの「130」にも“最強”5リッターV8エンジン搭載車を用意
「ディフェンダー」の2025年モデル受注開始! ロングボディの「130」にも“最強”5リッターV8エンジン搭載車を用意
VAGUE
クルマ作りで最も大切なのは[壊すこと]!? [衝撃のGRヤリス]姿に納得! トヨタ車が信頼性抜群のワケ
クルマ作りで最も大切なのは[壊すこと]!? [衝撃のGRヤリス]姿に納得! トヨタ車が信頼性抜群のワケ
ベストカーWeb
車外でシャワーも使える便利な相棒! トヨタ タウンエースがベースのキャンパー
車外でシャワーも使える便利な相棒! トヨタ タウンエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
トヨタ、プリウスの後席ドアハンドルのリコール対応 6/14めどに開始 生産再開は6/17から
トヨタ、プリウスの後席ドアハンドルのリコール対応 6/14めどに開始 生産再開は6/17から
日刊自動車新聞
昭和のサーキットを華やかに駆け抜けた名レーサー 都平健二氏との思い出
昭和のサーキットを華やかに駆け抜けた名レーサー 都平健二氏との思い出
バイクのニュース
ポップアップエキジビション「LBX LOUNGE」を期間限定でオープン!次世代LEXUSの「Premium Casualな世界」が全開だ
ポップアップエキジビション「LBX LOUNGE」を期間限定でオープン!次世代LEXUSの「Premium Casualな世界」が全開だ
Webモーターマガジン
日本ではその性能のすべてを発揮できない! 出力270kWの充電が可能なアウディQ6 e-tron登場
日本ではその性能のすべてを発揮できない! 出力270kWの充電が可能なアウディQ6 e-tron登場
THE EV TIMES

みんなのコメント

6件
  • yos********
    中央道の笹子トンネル、北陸道の子不知トンネル
    特に北陸道は連続するトンネルに疲れての長いトンネルに視線が固定されてしまい集中力が落ちるのが自分でも分かります。
  • ton********
    片側1車線の長いトンネルって車輛感覚が無くなるし怖い。アクセント証明もいいけど、もう少しセンターが分かるような工夫をしてほしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村