現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】新デザインと10速AT採用で進化したキャデラックCT6のダイナミックな走りは驚異

ここから本文です

【試乗】新デザインと10速AT採用で進化したキャデラックCT6のダイナミックな走りは驚異

掲載 更新
【試乗】新デザインと10速AT採用で進化したキャデラックCT6のダイナミックな走りは驚異

キャデラックの最上級セダン「CT6」が6月に2019年モデルに進化した。デザインを刷新するとともに細部にわたるチューニングを施し、フルサイズプレステージセダンの概念を超えたダイナミックな走りを手に入れた。(Motor Magazine 2019年10月号より)

力強くスポーティなフロントグリル
キャデラックは、アメリカのゼネラルモーターズが展開する高級車ブランドだ。そのキャデラックの「CT6」は、同ブランドのラインナップでも最上位に位置づけられる高級サルーンである。全長5230×全幅1885mmという堂々としたボディは、このマイナーチェンジで新しいデザインをまとい、大きくイメージチェンジを図っている。

【スクープ】どうなる日本のセダン? 消滅が秒読みのビッグネームたち!

CT6は2016年にペブルビーチで発表されたキャデラックアイコンの基として作られたコンセプトモデル「エスカーラ」のデザインを踏襲しているが、今回はフロントとリア、そしてインテリアに至るまでデザインを刷新。力強くスポーティなフロントグリルと先鋭的なデザインのヘッドランプからなるフロントマスクは、やはりドイツ車とはまったく違う趣があり、キャデラックのフラッグシップサルーンとしての風格を漂わせる。

そして今回進化したのは、デザインだけではない。パワートレーンこそV6の3.6Lと4WDの組み合わせで変更ないものの、トランスミッションには新たに10速ATを採用。滑らかで切れ目のないレスポンスを目指している。

また、カーナビでは、ゼンリンデータコムと共同開発した世界初の完全通信車載ナビ「クラウドストリーミングナビ」を搭載。これによりGPSが測位できない環境でも車両搭載センサーと連携して自車位置の測位を可能としたほか、最新の地図を常にストリーミングして、地図データの更新が不要だというもの。これはユーザーにはとてもありがたい装備となる。

ワインディング路での軽快な身のこなしには驚いた
日本で販売されるCT6は「プラチナム」の1グレードのみ。340ps/386Nmを発生するV6の3.6Lエンジンは、キャデラックの中では真ん中の排気量(そのほかにCTSの2Lターボとエスカレードの6.2Lがある)となるが、1950kgというボディを軽々と加速させてくれるのでまったく不満はない。

そして10速ATと聞くと、シフトアップ&ダウンが煩雑になって、むしろギクシャクしてしまうのではないかと想像していたが、それはまったく杞憂に終わった。変速ショックは最小限で、今、何速に入っているかわからないほど緻密に制御してくれる。

さらに驚いたのは、ワインディング路での走りである。一般道、高速道路とも、想像どおりの乗り心地の良さを披露してくれたのだが、コーナーを連続でクリアしていくような場面では、予想とは違って軽い身のこなしを見せてくれたのだ。

それは一定のロールを許容するものの、あるところからはグッと踏ん張りを効かせ、アンダーステアをうまく抑制している。4WDということもあって、荷重移動をうまく使うとこの大きなサイズと重いボディにもかかわらず、気持ちいいように曲がりつつ鋭い加速をしてくれるのだ。これは正直、想定外だった。

ハンドルのコラム脇にはパドルシフトを備えており(右がプラス、左がマイナス)、ワインディングでは積極的にシフトチェンジをさせて走らせることが可能。自分で操っているという感覚を呼び起こさせてくれると同時に、このクルマがドライバーズカーであることもアピールしている。

一方、使い勝手の面では、CT6には車両の各部に多くのレーダーやカメラ、超音波センサーを搭載しており、慣れない場所での駐車などの際にも周囲の環境がわかりやすいように配慮されている。実際に駐車時に確認してみたが安心して駐めることができた。

もちろん、CT6は助手席や後席に座っていても、最上級のおもてなしで接してくれる。リアシートには2台の高解像度インチディスプレイを備えており、デバイスと接続すればお好みのコンテンツを楽しむことができる。 

大柄なアメリカ車に、鈍重なイメージをお持ちのあなた。CT6はそのイメージを一新してくれるはず。私がそうだったように……。(文:加藤英昭)

■キャデラック CT6プラチナム 主要諸元
●全長×全幅×全高=5230×1885×1495mm
●ホイールベース=3110mm
●車両重量=1950kg
●エンジン=V6DOHC
●排気量=3649cc
●最高出力=340ps/6900rpm
●最大トルク=386Nm/5300rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=10速AT
●車両価格(税込)=1026万5600円

[ アルバム : キャデラックCT6 はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
セゾン自動車火災保険、商号を「SOMPOダイレクト」に変更
レスポンス
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
フィアット「500」の謎の振動がやっと解消! 飛び散るオイル問題は果たして解決されたのか…!?【週刊チンクエチェントVol.35】
Auto Messe Web
厳選値引き実例 X氏の値引き特報
厳選値引き実例 X氏の値引き特報
グーネット
タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
レスポンス
これぞ徹底的に遊べる軽!──新型ホンダN-VAN FUN STYLE+ NATURE試乗記
これぞ徹底的に遊べる軽!──新型ホンダN-VAN FUN STYLE+ NATURE試乗記
GQ JAPAN
グランツーリスモ7に新規車種3台を追加するアップデート配信。シュコダがシリーズ初登場
グランツーリスモ7に新規車種3台を追加するアップデート配信。シュコダがシリーズ初登場
AUTOSPORT web
顔が…いや全身変わった!? ホンダの売れ筋コンパクトSUV「ヴェゼル」改良 ハイブリッドはEVに近づく?
顔が…いや全身変わった!? ホンダの売れ筋コンパクトSUV「ヴェゼル」改良 ハイブリッドはEVに近づく?
乗りものニュース
ワイパー「高速運転」はゴム寿命縮める? 面倒な交換ケチって「ゆっくりモード」本当にコスパは良いのか
ワイパー「高速運転」はゴム寿命縮める? 面倒な交換ケチって「ゆっくりモード」本当にコスパは良いのか
くるまのニュース
スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
レスポンス
MS&AD新社長の舩曵真一郎氏が会見 代理店への「週末イベントの手伝いはやめる」
MS&AD新社長の舩曵真一郎氏が会見 代理店への「週末イベントの手伝いはやめる」
日刊自動車新聞
【MotoGP】最高峰クラスデビュー以来好調のアコスタ、浮足立たずにいるための鍵は『普通の生活を見ること』
【MotoGP】最高峰クラスデビュー以来好調のアコスタ、浮足立たずにいるための鍵は『普通の生活を見ること』
motorsport.com 日本版
レクサスLBXが生まれる工場【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
レクサスLBXが生まれる工場【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
グーネット
日産、欧州向け「キャシュカイ」に新たな「ニッサンコネクト」を採用
日産、欧州向け「キャシュカイ」に新たな「ニッサンコネクト」を採用
日刊自動車新聞
渥美心がボルドールから遂げたル・マンでの成長、新クルーチーフの存在に「速く走らせる方法が理解できてきた」/EWC
渥美心がボルドールから遂げたル・マンでの成長、新クルーチーフの存在に「速く走らせる方法が理解できてきた」/EWC
AUTOSPORT web
ハジャーが総合最速。マルティ2番手でカンポス1-2。宮田莉朋は2日目午後にトップタイム|FIA F2バルセロナテスト
ハジャーが総合最速。マルティ2番手でカンポス1-2。宮田莉朋は2日目午後にトップタイム|FIA F2バルセロナテスト
motorsport.com 日本版
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】全国の道路別・渋滞予測まとめ!
【ゴールデンウィーク渋滞予測2024】全国の道路別・渋滞予測まとめ!
くるくら
<新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
<新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
レスポンス
GW期間中に多いクルマのトラブルは何? JAFが2023年に救援した出動理由TOP10を紹介!
GW期間中に多いクルマのトラブルは何? JAFが2023年に救援した出動理由TOP10を紹介!
くるくら

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1026.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

345.7734.6万円

中古車を検索
CT6の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1026.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

345.7734.6万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村