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「世紀末デビュー」を果たすも残念な結果になったモデルもあり!? 2000年に誕生した車3選

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「世紀末デビュー」を果たすも残念な結果になったモデルもあり!? 2000年に誕生した車3選

■世紀末にデビューしたクルマを振り返る

 内燃機関を搭載した自動車が発明されたのは今から120年ほど前、19世紀の終わり頃です。それから20世紀になって、クルマは目覚ましい進化を果たしました。

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 黎明期のクルマは馬車の延長であり、動力性能の向上とともに乗り心地や耐候性も改善され、人々の暮らしが一変しました。

 そして、これまで星の数ほどのクルマが生産され、21世紀の今では電気自動車(EV)の普及が始まるなど、大きな転換期を迎えています。

 では、20世紀の最後にはどんなクルマが発売されたのでしょうか。そこで、2000年にデビューした新型車を、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「ストリーム」

 ホンダは1994年に、同社初のミニバンの「オデッセイ」を発売し、大ヒットを記録。続いて1996年には5ナンバーサイズの「ステップワゴン」が登場し、同じく大ヒットしました。

 そして、各メーカーともミニバンラインナップを拡充し、ファミリーカーの定番モデルとなりました。

 1990年代の終わりには数多くのミニバンが登場しましたが、ホンダはミニバンに走りの良さを追求し、開発されたのが2000年に誕生したホンダ初代「ストリーム」です。

 ボディサイズは全長4550mm×全幅1695mm×全高1590-1605mmと、底床化によって室内の広さを確保しながら低全高化が図られました。

 搭載されたエンジンは新開発の2リッター直列4気筒DOHC i-VTECと1.7リッターVTECを設定。2リッター車では最高出力153馬力(後に156馬力に向上)を発揮してクラス初の5速ATが組み合わされ、優れた走行性能を誇りました。

 また、サスペンションはフロントにストラット、リアはダブルウイッシュボーンとし、各部の剛性を高めることで優れたハンドリング性能を実現。

 広い室内と取り回しの良さ、スポーティな走りにスタイリッシュなフォルムとすべてが噛み合って、初代ストリームは発売からわずか10か月で10万台以上を販売する大ヒット作となりました。

 そして「2000年-2001年 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど高く評価され、2006年にはキープコンセプトとした2代目へとバトンタッチしました。

●日産「ブルーバードシルフィ」

 日産は1959年に、従来のモデルとは一線を画するデザインやメカニズムを採用した次世代型セダンとして、初代「ブルーバード」を発売。1966年に登場した「サニー」とともに、日産製大衆車の中核を担いました。

 代を重ねるとラリーに代表されるモータースポーツで活躍し、高性能の「SSS」グレードがブルーバードのイメージリーダーとなるなど、スポーティなミドルクラスセダンというイメージが定着しました。

 そして、2000年に11代目にフルモデルチェンジを果たし、9代目サニーのプラットフォームをベースに開発され、車名も「ブルーバードシルフィ」に変更。

 外観は先代のスポーティなイメージとは異なり、メッキで加飾されて高級感を演出したフロントフェイスに一新し、ラウンドしたルーフラインなど全体のフォルムも柔らかな印象となりました。

 エンジンは新世代の直列4気筒エンジン「QG型」「QR型」が搭載され、1.5リッター、1.8リッター、2リッターをラインナップ。トップグレードの2リッターモデルの「20XJ」では最高出力150馬力を発揮しました。

 ブルーバードシルフィはサニーと同セグメントながら上質なセダンというコンセプトでしたが、伝統的なブルーバードのイメージから大きく変わってしまい、優れた環境性能ながら販売台数は伸びることはありませんでした。

 その後、2005年には2代目にフルモデルチェンジし、2012年に3代目がデビューすると車名は「シルフィ」に改められ、ブルーバードの名は消滅しました。

 なお、コアなファンのなかには、10代目の「U14型」を最後のブルーバードと呼ぶ人もいます。

●マツダ「トリビュート」

 マツダは1970年代の終わり頃から米フォードと提携関係にあり、経営状況が悪化したバブル崩壊後の1994年には完全にフォード傘下となりました。

 そして、クルマづくりの面では両社でプラットフォームの共有化や共同開発がおこなわれ、そのなかの1台が2000年にデビューしたクロスオーバーSUVの「トリビュート」です。

 トリビュートはフォード「エスケープ」の姉妹車で、マツダ初のSUVとして誕生。ボディは比較的オーソドックスなデザインのステーションワゴンタイプで、ボンネットのプレスラインや前後の小ぶりなブリスターフェンダーが外観のアクセントになっていました。

 エンジンはフォード製で最高出力203馬力を発揮する3リッターV型6気筒と、129馬力の2リッター直列4気筒を搭載。4気筒車は2003年のマイナーチェンジではマツダ製の2.3リッターエンジンに換装されました。

 また、走りの面では悪路走破性だけでなくオンロードでの走行性能も重視され、駆動方式は当初からFFの2WDと4WDを設定。

 前述のとおりトリビュートはマツダ初のSUVということから、発売に先立ち、異業種やアーティストとコラボしたマーケティング活動「トリビュートリンク」をスタートさせるなど、PRについてかなり気合が入っていました。

 しかし、国内でのセールスは低迷し、2006年に一代限りで販売が終了。実質的な後継車は同年に発売された「CX-7」でした。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおり21世紀になって20年が経過し、その間にクルマを取り巻く環境は大きく変わりました。

 とくに二酸化炭素削減は急務となり、クルマは矢面に立ったことから、次の20年でEV化を完了させるために各メーカーが開発に注力しています。

 しかし、充電時間や航続可能距離などまだまだ改善すべき問題も多く、革新的なバッテリーの登場が待たれる状況です。

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みんなのコメント

8件
  • トリビュートは、当時の人気車RAV4、CR-V、エクストレイルが2L直4で約250万前後で買えたが、同じくらいの値段で3LのV6エンジン搭載4WDモデルが買えるというのがウリのひとつだったと記憶している。フォード傘下の時代は、マツダは安いクルマを売っていた印象が強いね。でも、安いだけじゃこういうクルマは売れなかったね。
  • トリビュートと、フォード エスケープを所有したことがあります。今、乗用車はこういう形が流行りですが、その頃はハリアーが流行している程度でした。トリビュート、エスケープは乗り心地や運動性は乗用車的で快適でした。副変速機ナシでセンターデフロックは付いてました。何度か豪雪に遭遇するも、走破性は問題ありませんでした。ハードウェアは良くできた車でした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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