スーパーフォーミュラでは2024年から、ダンパーを共通部品とすることを計画しているというのは既報の通り。ダンパーはマシンのセットアップに大きな影響を与えるパーツであるため、パドックでは賛否両論、様々な意見が聞かれている。
ダンパーを共通化する方向へ進むこととなった主な原動力は、コストの削減と言われている。これについても、これまでダンパーの開発に多額のコストがかかっていたため共通化を歓迎するという声と、ダンパーを新たに買い換えることによるイニシャルコストを考えればあまりコスト削減にはならないのではという声があり、見解が分かれているのだ。
■ダンパー共通化の噂に揺れるSFパドック……車両セッティングを司る“超重要”アイテムの変革にエンジニアの意見も様々「面白くない」「腕の見せどころ」
こういった議論を巻き起こしているダンパーについて、シリーズ2連覇中の野尻智紀(TEAM MUGEN)に見解を聞くと、彼はコストという観点で見れば共通化はポジティブだとしながらも、個人としては懸念しているものがあるという。
レーシングカーのシャシー、パーツは非常に精密、精巧な製品であるが、そのほんの数ミリ……もしくはコンマ数ミリ単位の個体差がパフォーマンスやセットアップに影響を与えることもある。これは野尻が常々指摘していることであり、彼は今季のSUGO戦を前に、マシンの挙動に関する悩みに対処するため新しいシャシーを投入している。
野尻はセットアップの自由度が高い方が、こういった個体差による問題を解消しやすくなり、よりコンペティティブなシリーズになるのではないかと語った。
「(ダンパーに関する)問題はバジェットの部分だと思いますが、共通になるのは良いかなと思っています」と野尻は言う。
「ただ、モータースポーツではかなりの数のパーツを使っているので、それぞれの個体差がありますし、セットアップというのはそれを消すものでもあります。ダンパーが同じになることで、そういうもの(個別の症状)を調整できるのかどうかが分からないので、僕としては何とも言えませんね」
「セットアップの自由度が高い方が個体差を消せるチャンスはあるので、よりコンペティティブなシリーズに繋がると思います」
複数の関係者の話によると、来季から共通のダンパーとなった場合、そのダンパーは現在トヨタ系チームの多くが使うオーリンズ製になる可能性が高いという。またダンパーの共通化に合わせ、2022年から新規則となったF1のトレンドに則るような形で、サードエレメントが禁止されるのではという話もある。
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