■マセラティ史上最速セダンの誕生
マセラティは、2018年に発売したもっとも過激でパワフルなSUVである「レヴァンテ トロフェオ」に続き、新たに「クアトロポルテ」と「ギブリ」にも「トロフェオ」をラインナップすることを発表した。
【画像】イタリア国旗のトリコローレをまとった「トロフェオ」オールラインナップを紹介(36枚)
●580psを手に入れたギブリとクアトロポルテ
ギブリおよびクアトロポルテのトロフェオの心臓部となるのは、3.8リッターV型8気筒ツインターボエンジンで、最高出力580ps/6250rpm、最大トルク730Nmを発揮する。
レヴァンテ トロフェオにすでに搭載されているこのエンジンは、マセラティ専用にマラネッロのフェラーリ工場で製造され、フロントエンジン・リアドライブのセダンにおいても同様にパフォーマンスを発揮できるよう改良・開発されている。
ギブリがV8エンジンを搭載するのは初となるが、「クアトロポルテGTS」では530psを持つV8エンジンが既に採用されている。今回のラインナップ拡張によって、新型ギブリ、クアトロポルテ、レヴァンテすべてのレンジに580psのV8エンジンが搭載されることになった。ちなみに、いずれも燃費とEUの排出ガス規制に準拠している。
ギブリ/クアトロポルテ トロフェオは、レヴァンテ トロフェオの最高速度302km/hを上回る、最高速度326km/hを誇るマセラティ史上最速のセダンとなる。
レヴァンテ トロフェオと同様に、新型ギブリ/クアトロポルテ トロフェオにも統合車両制御(IVC)システムが搭載されることになり、ドライビングダイナミクスの強化、アクティブセーフティの向上、さらにスリリングなパフォーマンスを保証するための特別なセットアップが施されている。
よりスポーティなドライビングスタイルを実現するコルサボタンが追加され、レヴァンテ トロフェオ同様にローンチ・コントロール機能が備わった。
外観のトピックとしては、ローンチ・エクステリア・カラーとして、マセラティの「メイド・イン・イタリア」というアイデンティティを改めて強調するべく、イタリア国旗のトリコロールが採用された点だ
クアトロポルテにはグリーン、レヴァンテにはホワイト、ギブリにはレッドを、そしてつや消しクロームと光沢のあるレッドのトリムがそれぞれにアグレッシブさとエレガントさを同時に与えている。
それでは、トロフェオに与えられたエクステリアの仕様はどうなっているのだろうか。
■アグレッシブなエクステリアはどこが違う?
マセラティの特徴ともいえるエンジンのサウンドに加え、今回のトロフェオコレクションでは、高性能モデルであることを象徴する特別なスタイリングが施されている。
●インフォテイメントも刷新
ブラックピアノ仕上げのデュアルバーのフロントグリル、カーボンファイバー仕上げのフロントエアダクトトリムとリアエクストラクターを採用するなど、よりアグレッシブな印象となった。
トロフェオコレクションに共通する外観の特徴は、サイドエアベントフレームとCピラーのサエッタロゴに施されたレッドのディテールである。
リアデザインはライト形状が刷新され、「3200GT」や「アルフィエーリ」のコンセプトカーにインスパイアされたブーメランのような意匠を採用している。
ギブリ トロフェオにおいては、ボンネット形状も新たなデザインが与えらた。レヴァンテ トロフェオと同様に、冷却性を高めるふたつのアグレッシブなエアダクトが備わったのだ。
足元を見ると、ギブリ/クアトロポルテ トロフェオには、21インチのオリオーネホイールがセット(レヴァンテ トロフェオには22インチのオリオーネホイールとなる)。
トロフェオのアグレッシブな意匠的特徴はインテリアにも同様に引き継がれており、イグニッションをオンにすると専用のインターフェースが表示される新しいオンボードパネルが採用された。
また、インテリアには最高級レザーであるフルグレインのピエノ・フィオーレ・ナチュラルレザーを採用し、ヘッドレストにはトロフェオの文字が刺繍されているのがオシャレだ。
ADAS(先進運転支援)システムには新機能が追加され、アクティブ・ドライビング・アシストにより、市街地や一般の高速道路でも運転支援機能が作動可能となった。
また、MIA(マセラティ インテリジェント アシスタント)にも新技術が導入され、解像度がアップグレードされたマルチメディアスクリーンは、ギブリ トロフェオ、クアトロポルテ トロフェオともに10.1インチ、レヴァンテには8.4インチのディスプレイが採用され、解像度とグラフィックが以前より向上した。
さらに、マセラティ コネクト プログラムにより、トロフェオ コレクションは常にインターネットに接続されており、さまざまなサービスが提供されることになる。
生産は、ギブリ/クアトロポルテ トロフェオは、グルグリアスコ(トリノ)のアヴォカート・ジョヴァンニ・アニエリ工場(AGAP)で、レヴァンテ・トロフェオはミラフィオーリ(トリノ)の工場だ。
日本導入時期や価格などは、未定である。
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