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【新型ヤリス超辛口試乗】トヨタの「本気」は世界一のコンパクトカーに届いたか?

掲載 更新 13
【新型ヤリス超辛口試乗】トヨタの「本気」は世界一のコンパクトカーに届いたか?

 トヨタのコンパクトカーとして日本では20年間、3世代続いたヴィッツが、車名を「ヤリス」に変えて2019年12月20日に発表され、2020年2月10日に発売となった。

 実はコロナウィリスの影響で2020年2月下旬に新型ヤリスの試乗会が行われる予定だったが、ようやく試乗・撮影できる機会を得た。

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 先代のヴィッツは、モデル末期となった2019年も、国内新車販売台数にて8万1554台を誇り、登録車販売台数ランキングも10位を獲得するなど、まさに日本を代表するコンパクトカーだった。

 欧州市場でも評価が高く、ヤリス(日本名:ヴィッツ)は、2019年、欧州Bセグメントにおいて、販売台数6位と健闘している。

 欧州市場で使われてきたヤリスの名称を日本でも使うことにしたということは、グローバルモデルとして戦う覚悟をしたということだろう。

 はたして、新型ヤリスは世界のコンパクトカーのベンチマークとなりうるのか? 今回は1.5LハイブリッドのヤリスハイブリッドZを徹底試乗!

 さて、元日産の新車開発エンジニアでモータージャーナリストの吉川賢一氏はどんな評価をくだすのか?

※本企画は、本文&写真のほか、動画もご覧ください。

文/自動車ジャーナリスト 吉川賢一
写真/平野学
動画/豊国印刷・川本直人 廣田智大

https://www.youtube.com/watch?v=pYfq_FCjO5k

新型ヤリスの動画はこちら!

【画像ギャラリー】新型ヤリスは世界のベンチマークとなりえるか詳細写真

トヨタが満を持して送り込んだコンパクトカーの世界戦略車

ボディサイズは全長3940×全幅1695×全高1500mm。エクステリアはクロアチア人デザイナーによるものでアグレッシブで躍動感を際立たせるものとなっている

見た目の質感は非常に高く、欧州車のコンパクトカーに近い。取材車はヤリスの最上級グレードのハイブリッドZ

 新型ヤリスは、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を初採用、軽量かつ高剛性、低重心なボディとなりました。

 ボディサイズは、全長3940×全幅1695×全高1500mm、ホイールベースは2550mm。

 先代ヴィッツに対して、全長は+10mm、全幅と全高は同じ、ホイールベースは40mm延長、タイヤをクルマの四隅に配置した、低くスポーティな外観へと進化しています。

 ハイブリッドシステムは、従来と同様の「THSII」ですが、エンジンには、新開発の1.5L、直3ダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムを搭載し、力強くシームレスな走りとともに、クラス世界トップレベルとなるWLTCモード燃費36.0km/L(※最高値、HIBRID X 2WD)を実現しています。

 またガソリン車は、1.5LNAエンジンに、スムーズでダイレクトな加速のダイレクトシフト(ダイレクトシフトCVT、または6速MTを採用、さらには1Lエンジンと小型軽量化したCVTの組み合わせもラインアップしています。

 新型ヤリスのラインナップ&価格。最安価格は1Lの139万5000円

 ヤリスのグレード体系はベーシックな方から1Lガソリンが「X“Bパッケージ”」、「X」、「G」、1.5Lガソリンと1.5Lハイブリッドが「X」、「G」、「Z」と、それぞれ3つが設定されています。

 価格は売れ筋となりそうな「G」で、1.5Lガソリンが175万6000円、ハイブリッドで213万円。今回試乗したのは、ヤリスハイブリッドZ 2WD、229万5000円)のモデルです。

「コンパクトカーのベンチマークになる実力を備えているのか、徹底的にチェックしていきたいと思います」と吉川さん


1/ヤリスのポイントは?(エクステリア、インテリア)

キーンルックと呼ばれる最新トヨタのデザイン。開口部の大きいグリルに鋭い目つきのヘッドライトが特徴

Aピラーが寝ていて実に伸びやかで均整の取れたプロポーションだ

空力を意識させるテールランプやリアのルーフライン

 フロントデザインはトヨタが共通化を進めているキーンルックですが、サイドからグリルに向かって絞り込むような流れを入れたことで、フロントはシャープで凛々しいスタイリングになりました。

 また、陰影のついたリアフェンダー周りや、リアウィンドウからテールランプ周りまでをブラックで統一したことで、小気味良く走りそうなオーラが出ている秀逸なデザインです。

 5ナンバーサイズということもあり、インテリアに広さは感じられませんが、運転席の周囲は、凝縮されたコクピットのような印象を強く感じます。

 ステアリングには調整量の大きくとれた、チルトとテレスコピックが設定されており、体格に合わせたドライビングポジションが決めやすいです。

 また大型のディスプレイオーディオの位置が、ダッシュボード上の高い位置に配置されており、運転中の視線移動量が少なくてすみます。

デザインに新しさを感じる新型ヤリスのコクピット。ハイブリッドZにはインパネオーナメントにソフトパッドが使われていて全体的に質感が高い。ただシフトレバー回りやドア内張りなど細かいところをみると従来と変わらない部分もある。8インチのディスプレイオーディオは大きくて見やすい。運転席に座ると視界がよく開放感がある

8インチの大型ディスプレイオーディオは見やすくて大きい。ディスプレイオーディオは標準装備で、7インチ仕様と8インチ仕様の2タイプが用意されており、写真の8インチ仕様はG系グレード以上が標準装備。Tコネクトナビキットは11万円のディーラーオプション

ハイブリッドZのメーター。エネルギーモニターなどのディスプレイは中央に表示される

 エアコンのスイッチ類も、タッチパネル式ではなく、物理的なダイヤルが用意されており、視線を動かさずに触感で探ることができるなど、抜かりなく織り込まれています。

 前席シートはシンプルなデザインながら、腰周辺のサポート性が良く、背もたれクッション側に付けられたラウンド形状の効果もあって、背中が受ける面圧を分散できます。そのため、長距離運転をしても、比較的疲れにくいといった特徴があります。

シートが大型でしっかりした作りで好印象。シートバックがラウンド型で、背中にかかる面圧を分散するので長距離ドライブでも疲れにくい。取材車のシートは合成皮革+ツィード調ファブリックのメーカーオプション(1万1000円)

 リアシートの居住性ですが、ほぼ同じ時期にデビューした新型フィットと比べてみると、さすがに狭く感じます。でも前席に身長165cmの筆者が座って、膝前空間にこぶし1つ半、頭上空間もこぶし半分ほど入りますので、窮屈というほどではありません。

 新型フィットはファミリー向け、それに対して、新型ヤリスは上にアクアがありますので、新型ヤリスは走りを中心に考えた、必要充分なパッケージングを取ったと考えることができるでしょう。

身長165cmの筆者が前席で最適なポジションに座った状態で、後席に座ると、頭上空間はこぶし半分。上は狭く、横方向に圧迫感がある

膝前空間はこぶし1つ半。広くはないが窮屈というほどでもない

2/試乗してわかった、このクルマのココが凄い、ココがダメ

良い点(1)ファントゥドライブ! ハンドリングが軽快な快速コンパクトカー

新型ヤリスの大きなポイントは素晴らしいハンドリング性能! クルマと土台となるプラットホームは軽量かつ高剛性、低重心なコンセプトで開発されたコンパクトカー用のGA-Bプラットホームを初採用している。GA-Bプラットホームの採用により、ヤリスは現行型ヴィッツに対し、車重はエンジンの3気筒化なども含め50kg軽量化され、ねじり剛性を30%以上強化、重心高は15mm低くなっており、ハンドリングや乗り心地、静粛性といった動的な質感の向上が期待される

 車重1090kgと、ハイブリッド車にしては軽量なボディのおかげで、コーナーへのターンインや、旋回中のステアリング切り増し操作にも、クルマがしっかりと応答してくれる、素晴らしいハンドリング性能を持っています。

 加速は力強く滑らか、かつ旋回中のブレーキングも安定しており、安心感と楽しさを持ち合わせています。

 コーナリング中にあるギャップを乗り越えた際など、若干タイヤが跳ね上げられる印象はあるものの、揺れのおさまりが速いので、ロールやピッチングといったボディモーションが小さく感じられ、安心感が高いです。

 今回、大人3人+機材(約30kg)を乗せて、小田原から沼津方面まで、箱根の山を越えるドライブをしてみましたが、中低速からアクセルペダルを踏み込めば、力強いサウンドとともにそれなりの加速をします。

 登坂ではエンジンがしきりにかかりますが、エンジンのサウンドやフィーリングは悪くはなく、小気味良く加速ができることは、非常に良い点です。

ボンネットを開けてフロントウインドウ下、バルクヘッド部分を見ると、ショックアブソーバーとダッシュ側をつなぐ黒い金属のパネルが装着されている。欧州車によく使われているもので、これを付けることによって全体のねじれを抑え、ショックの効きをよくし、ロードノイズを低減させている

良い点(2)コンパクトカーなのに、高速走行時の安心感が高い!

高速道路での直進安定性の高さはヤリスがコンパクトカーであったことを忘れるほどだったという

 先進運転支援を使わずとも直進性が高く、ステアリングに手をそっと添えているだけで、真っすぐに走ります。

 自然なフィーリングに設定されたEPS(電動パワーステアリング)の恩恵もあり、ステアリング中央に戻される復元力が強いことも影響しています。

 また、先進運転支援を入れれば、コンパクトカーであったことを忘れるほどに、高速走行時の安心感が得られます。

 なお、LTA(レーントレースアシスト)には、走行車線の中央を狙って走るモードと、走行車線を外れそうになるとステアリングが戻されるモードの2パターンが用意されており、ドライバーの好みで設定できますので、LTAの動作が煩わしい方には、後者をお薦めします。

良い点(2)実燃費でも30km/L越え。燃費を悪くしようにも悪くできない!?

 新型ヤリスのハイブリッド車は、走行中にエンジンを停止できる速度上限が、これまでの70km/hから130km/hまで引き上げられており、高速道路巡行中は、アクセルペダルを戻すとエンジンが停止し、モーター駆動となります。

 試乗時の燃費は、高速道路走行にて30.5km/L、箱根の山を上り下りした最終燃費でも25.5km/Lを記録するなど、まさに驚異的でした。

■ヤリスハイブリッドZのWLTCモード燃費カタログ値(185/60R15タイヤ+6J×16スチールホイール・樹脂フルキャップ)
・WLTCモード燃費:35.4km/L
・市街地モード燃費:35.5km/L
・郊外モード燃費:38.5km/L
・高速道路モード燃費:33.6km/L
■試乗車には185/55R16タイヤ+6J×16アルミホイールを履いているため、WLTCモード燃費カタログ値は以下になります
・WLTCモード燃費:32.6km/L
・市街地モード燃費:32.7km/L
・郊外モード燃費:35.3km/L
・高速道路モード燃費:30.8km/L


■パワートレインの種類
●1.5L、直3ハイブリッド 91ps/12.2kgm(エンジン)+80ps/14.4kgm(フロントモーター)。4WDは+リアモーター(5.3ps/5.3kgm)
●1.5L、直3NA 120ps/14.8kgm
●1L、直3NA 69ps/9.4kgm
■WLTCモード燃費
●1.5L、直3ハイブリッド ハイブリッドX:36.0km/L、ハイブリッドG:35.8km/L、ハイブリッドZ:35.4km/L
●1.5L、直3NA Z、X:21.6km/L(CVT)、G:21.4km/L(CVT)、6MT(Z、G、X)は19.6km/L
●1L、直3NA 20.2km/L(G、X、X”Bパッケージ”のCVT)
※WLTC燃費はすべてFFの数値

気になる点(1)ACCとLTAが時速30km/h以下になるとカットされる

車線の中央を走行するために必要なステアリング操作の一部を支援するLTA(レーントレースアシスト)。白線(黄線)が見えにくい、または見えない場合も、先行車を追従してステアリング操作を支援

 ヤリスにも当然、渋滞時の自動追従システムがあるものだと考えていましたが、意表を突かれました。

 6速MT仕様を設定していることでシステムの作り分けが大変だったのか、カメラやセンサーなどにかかるコストがネックだったのか、理由は分かりませんが、
ACC(アダプティブクルーズコントロール)とLTA(レーントレースアシスト)が時速30km/h以下になるとカットされるには意外でした。

 競合車である「ホンダフィット」には標準装備されており、ホンダは軽自動車にもつけています。次のヤリスのモデルチェンジまで、6、7年このままで売るつもりなのでしょうか。

気になる点(2)欧州車系のクルマと比べ、ドアを閉めた時の音が安っぽい

インテリアの新しさや質感の高さ、作りのいいシートはいいのだがドアを閉める時の音が安っぽいとのこと

 ドアヒンジ構造やドアパネルの高剛性化、ウェザーストリップの形状やドアストライカーの対策など、ドアを閉めた時の音の改善は、トヨタの技術力であれば、問題なくできるはずです。ヤリスは、海外でも売る世界戦略車です。

 ヤリスから、金属同士がはまり合うような「ジャギッ」という剛性の高さを感じるドアの閉まる音が聞こえたら、それだけでポイントをつけたくなるでしょう。

気になる点(3)右足の足置きも欲しかった!

 ACCやLTCといった先進運転支援技術は、長距離移動の必須装備として、ますます装着率があがっていくと考えられます。

 ACCを入れたあとは、アクセルペダルの上で右足を軽くのせるよりも、右側のタイヤハウス裏側に足を置きたくなるのは、筆者だけでしょうか。

 VWゴルフにあるような、立派な右足用のフットレストは必要ありませんが、2、3cmの平面を作ってもらうだけでもいいのです。ちなみに新型フィットには、右足を置くエリアが用意されています。

3/ヤリスは世界のコンパクトカーのベンチマークとなるのか?

欧州BセグメントNO.1を狙えるレベルにあるという新型ヤリス

 まるで「弾丸」のようなデザインとなった新型ヤリス、車幅拡大を進める欧州Bセグメントのクルマに対し、車幅1700mmを死守したパッケージングは「素晴らしい!」の一言に尽きます。

 日本市場を意識してくれた表れであり、拡幅をせずともTNGAプラットフォームによって、操縦安定性の競争力は保てるという自信なのでしょう。

 また、ご存知の通り、大胆な作り分けをしたGRヤリスが存在しますので、パフォーマンスが必要な方はそちらをどうぞ、という見事な分業もなされています。

 ヤリスが「超優秀なコンパクトカー」であることは間違いないですし、国内販売台数NO.1を競う一台となるでしょう。

 しかし、クルマの細部の作り込みにおいて、欧州車のコンパクトカーと比べると、まだ粗さや妥協があるように筆者には見えます。前章で挙げさせていただいた課題は、欧州車であればできていることです。

 ヤリスは、海外市場で勝負をしてきたコンパクトカーであり、知名度も十分に高いクルマです。

 特に欧州市場では、ラリーで活躍したヤリスWRCのイメージが強く浸透しています。耐久性が高く、スポーティで良く走り、リーズナブルなコンパクトカーとしての地位を確立し、強力なライバルのいる欧州市場において、ランキング上位に入り込むことができています。

 ちなみに、2019年の欧州市場の新車販売台数ランキングで、Bセグメント1位はルノークリオ(日本名ルーテシア)、2位VWポロ、以降、フォードフィエスタ、プジョー208、オペルコルサと続き、ヤリスは6位にランクインしています。(画像ギャラリー表1を参照)。

 欧州Bセグメントのクルマの平均価格は、約1万6000ポンド~(約200万円)と比較的安く、それゆえに電子制御ショックのような高価なアイテムは使うことはできません。

 コストをあまりかけられず、ボディがコンパクトなクルマを、高速走行中でも、いかに安定させるのか。経験とアイディア、それを実行する技術力が求められます。

 「欧州市場でのコンパクトカーカテゴリーのNO.1を獲得する」。これを日本車メーカーで達成できるのは、現時点ではおそらくトヨタのヤリスだけでしょう。

 競合揃う欧州市場で、Bセグメント1位を獲得するジャパニーズコンパクトカー。自動車メーカーの元開発エンジニアとして、一目見てみたいものです。

まとめ

コーナリング性能8.5点、高速直進安定性9点、走りの質感9点と、走りの部分に高得点を付けた

 日本市場に合わせて、一般道走行中の静粛性を上げ、やたらに足回りを柔らかくして、路面とのあたりが丸くなるように見せたクルマは多くありますが、それはトレードオフとなる操縦安定性を犠牲にしているだけで、ポテンシャルが上がっているわけではありません。

 筆者が考えるコンパクトカー設計のあるべき姿は「設計自由度が狭いなかで、弱点である走りの安定性を成立させるためにどれほど注力したか」が分かること。

 やればできるのに、妥協した様子がうかがい知れてしまうのは、元自動車開発エンジニアとしては、非常に残念なことです。

 「世界に誇れるクルマに仕上がっているのか」。我々のような自動車ジャーナリストだけでなく、ユーザーの皆さんが厳しい目を持ち、改善すべきポイントは、きちんと自動車メーカーへSNSなどを通して意見をする。

 自動車メーカーでは我々が考えている以上に、巷に流れるユーザーの声を見ています。2020年の日本およびヨーロッパのカー・オブ・ザ・イヤー、そして登録車販売台数で上位にどこまで迫れるのか、2020年末が非常に楽しみな一台です。

<元開発技術者目線から見た辛口採点チェック!!>

■コーナリング性能 8.5点/軽めの手応えの操舵力。補舵力も軽め。旋回中の操舵にもキビキビ応答する。旋回ブレーキングや加速時も安定している
■高速直進安定性  9点/素の直進性が高い。LTAには2段階で効きの強さを切り替えられる
■乗り心地     8点/フワ付き感じない。路面の突起を華麗にいなす。振動少なくすっきりした印象
■ロードノイズ   8点/十分に静か。フィットHEVよりは大きい
■エンジンフィール 8点/エンジン音は滑らかな音質。ラバーバンドフィールも少ない(CVT車)
■加速フィール   8点/速くはないが力強い。きつめの登坂路でも加速が続く。そのときのエンジン音はやや大きめ
■走りの質感    9点/静かで滑らか。路面との当たりが柔らかく、質の高さを感じる
■居住性      7.5点/前席は快適な広さ。シートの形状が身体にフィット。後席はやや狭くドアの開きも狭い
■インテリアの質感 8点/視界の邪魔をする障害がなく、シンプルな造形ですっきりしている
■コストパフォーマンス 8点/ハイブリッドZは229万円とやや高だが、装備次第ではコスパが良くなる

総合点 82点

■コメント:
 コンパクトカーの見本のような一台。操縦安定性がよい。乗り心地はフワフワせずにダンピングが適度に効いており、様々なシチュエーションで走らせやすい。ロードノイズの消し込みもうまくできている。ハイスピードでのコーナリング中に横によれる動きをする時があった。先進運転支援は30km/hでカットされるのはマイナス。コストパフォーマンスは素晴らしい。必要な装備に絞ってカスタマイズすれば、価格も抑えられ、満足のいく一台になる。

※個別項目は10点満点、総合点は各項目を集計したものです

トヨタヤリス・ハイブリッドZ 主要諸元
■全長×全幅×全高:3940×1695×1500mm
■ホイールベース:2550mm
■車両重量:1090kg(取材車は16インチタイヤ&アルミホイール装着のため+10kg)
■駆動方式:前輪駆動
■エンジン: 1.5L 直列3気筒ガソリンハイブリッド
■排気量:1490cc
■エンジン最高出力:91ps/5500rpm
■エンジン最大トルク:12.2kgm/3800~4800rpm
■モーター最高出力:80ps
■モーター最大トルク:14.4kgm
■トランスミッション:電気式無段変速機
■サスペンション前後:前/マクファーソンストラット式
後/トーションビーム式
■タイヤ前後:前/ 185/55R16
後/ 185/55R16
■WLTCモード燃費:35.4km/L(取材車は32.6km/L)
■最小回転半径:5.1m
■燃料・タンク容量:無鉛レギュラーガソリン・36L
■車両価格:229万5000円+ メーカーオプション(39万1600円)+ディーラーオプション価格(27万3900円)

【画像ギャラリー】新型ヤリスは世界のベンチマークとなりえるか詳細写真

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