現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 好き嫌いが分かれた? 個性的なデザインがヒットに繋がらなかった車3選

ここから本文です

好き嫌いが分かれた? 個性的なデザインがヒットに繋がらなかった車3選

掲載 更新 11
好き嫌いが分かれた? 個性的なデザインがヒットに繋がらなかった車3選

■かなり個性的だったクルマを振り返る

 クルマに限ったことではありませんが、多くの工業製品は見た目が重要です。まずは見た目が気に入ったか気に入らないかで、購入するかしないかを判断する人が多いのではないでしょうか。

デザインが酷い! 酷評された車5選

 クルマの場合は「顔」にあたるフロントフェイスや、全体のフォルムを見て、購入への第一歩が始まるといえます。

 しかし、あまりにも奇をてらったデザインだと賛否が分かれ、購入を躊躇してしまうというケースも存在。

 そこで、デザインが個性的すぎたのかヒットに結びつかなかったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「NXクーペ」

 かつて、日産の主力車種だった「サニー」は、1981年に登場した5代目からFF化されました。以降は、サニーとプラットフォームを共有するモデルが次々に誕生。

 そのなかの1台が、1990年に発売された「NXクーペ」で、7代目サニーをベースに開発された3ドアハッチバッククーペです。

 ボディサイズは全長4140mm×全幅1680mm×全高1310mmと、現行モデルの「ノート」に近いコンパクトさで、デザインは1989年にデビューした4代目「フェアレディZ(Z32型)」のエッセンスが随所に散りばめられています。

 全体はやわらかなカーブの曲面で構成され、楕円の異形ヘッドライトを配置したフロントフェイスが印象的です。

 ルーフはノーマルルーフのほかに、左右を脱着できる「Tバールーフ」が設定されたのも、フェアレディZの影響といえ、ほかにもリアハッチまわりのデザインにZ32型をモチーフとしているのがうかがえます。

 エンジンは1.5リッター、1.6リッター、1.8リッターの、いずれも直列4気筒DOHCを搭載し、トランスミッションは4速ATと5速MTを設定。

 NXクーペは、もともと働く女性が通勤などで使う「セクレタリーカー」として北米日産で企画され、デザインもカリフォルニアのNDI(日産デザインインターナショナル)によるものでした。

 そのため、アメリカ市場では一定の人気がありましたが、日本ではクーペのスポーツ志向が高まってきたことや、個性的なフロントフェイスやフォルムが受けなかったのか、販売は苦戦して1994年に生産を終了しました。

●マツダ「ファミリアNEO」

 マツダの現行モデルのなかでも、スタイリッシュなフォルムが好評なのが「マツダ3」です。その前身だったモデルが「アクセラ」で、さらにその前身が、かつてマツダの主力車種だった「ファミリア」です。

 そのファミリアの最終モデルとなった8代目に設定された3ドアハッチバッククーペが、「ファミリアNEO」です。

 1994年に登場したファミリアNEOは、クーペでありながら比較的全高を高くしたことで、高いスペースユーティリティを実現することをコンセプトに開発されました。

 しかし、日本の自動車市場ではクーペ=スポーティというイメージが根強く、海外ではスタイルが評価されましたが、国内ではデザイン的に優れていると評されることはありませんでした。

 また、エンジンも1.8リッターと1.5リッターの平凡な直列4気筒しかなく、高性能エンジンが設定されていなかったことも不人気の要因のひとつだったようです。

 そのため、1996年にファミリアNEOはラインナップから消滅するかたちで国内販売が終了となり、非常に短命でした。

●スバル「B9 トライベッカ」

 スバルのラインナップの特徴として、他メーカーに比べて海外専用車は少ないことが挙げられますが、現行モデルでは、北米専用となった「レガシィ」と「アウトバック」があり、さらに大型SUVの「アセント」も北米市場向けに展開されています。

 このアセントの前身となったモデルが、2005年に発売された3列シートSUV「B9 トライベッカ」です。

 B9 トライベッカの生産はアメリカ工場で、当初は北米のみの販売でしたが、後に欧州、アジア、オーストラリアなどでも販売されています。

 エンジンは3リッター水平対向6気筒DOHCを搭載し、トランスミッションは5速ATが組み合わされ、可変トルク型のフルタイム4WDシステムを採用。

 外観はゆるやかなカーブを多用した曲面で構成されたボリューム感のあるフォルムで、スポーティかつスタイリッシュなシルエットです。

 一方、とくに特徴的だったのがフロントフェイスで、当時のスバル車が広く展開していた飛行機の翼をモチーフにした「スプレッドウィングスグリル」を採用。

 日本では好き嫌いが分かれたスプレッドウィングスグリルですが、海外ではあまり評価が高くなかったようで、2007年のマイナーチェンジで3.6リッターエンジンに換装されると同時に、車名を「トライベッカ」に改められ、フロントまわりはすべて一新されました。

 強烈な個性を発していた前期型に比べ、後期型ではオーソドックスなデザインで個性は薄れてしまい、2014年にトライベッカは生産を終了。2018年に現行モデルのアセントが発売されました。

※ ※ ※

 最後に紹介したB9 トライベッカのようにあまり個性を主張しすぎると賛否が分かれてしまい、販売に大きく影響するケースもあり、デザインの難しさがうかがえます。

 とはいえ、やはりクルマは売れなくては意味が無いので、無難なデザインが是とされるのでしょう。

 近年は、奇をてらったようなユニークなデザインのモデルが少ない印象で、ちょっと寂しさも感じてしまいますが。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「ここ有料道路だったの!?」がやけに多い“千葉県”なぜ? 今やフツーに使ってる“実は神ルート”な道たち
「ここ有料道路だったの!?」がやけに多い“千葉県”なぜ? 今やフツーに使ってる“実は神ルート”な道たち
乗りものニュース
約213万円! 旧車デザインの「バモス“カスタム”」実車展示! 角目の“アメ車“顔が超カッコイイ「ホンダ製“軽バン”」登場
約213万円! 旧車デザインの「バモス“カスタム”」実車展示! 角目の“アメ車“顔が超カッコイイ「ホンダ製“軽バン”」登場
くるまのニュース
スバル「BRZ」の限定車「STIスポーツパープルエディション」実車初公開へ! 東京オートサロン2025では“さらなるサプライズ発表”も!?
スバル「BRZ」の限定車「STIスポーツパープルエディション」実車初公開へ! 東京オートサロン2025では“さらなるサプライズ発表”も!?
VAGUE
アプリリアよ、シーズン中の新旧バイク変更はもう勘弁な! フェルナンデス心の叫び
アプリリアよ、シーズン中の新旧バイク変更はもう勘弁な! フェルナンデス心の叫び
motorsport.com 日本版
[Pro Shop インストール・レビュー]トヨタ ハイエース(山野幸夫さん)by アークライド 後編
[Pro Shop インストール・レビュー]トヨタ ハイエース(山野幸夫さん)by アークライド 後編
レスポンス
4度のGT500王者はこれだけやってる! 長年の蜜月ミシュランが知るロニー・クインタレッリの超ストイックエピソード
4度のGT500王者はこれだけやってる! 長年の蜜月ミシュランが知るロニー・クインタレッリの超ストイックエピソード
motorsport.com 日本版
スズキ「ワゴンR“スマイル”」改良モデルが公開! 両側スライドドア&丸目ライトがイイ! 3年ぶり顔面刷新の「新モデル」何が変わったのか
スズキ「ワゴンR“スマイル”」改良モデルが公開! 両側スライドドア&丸目ライトがイイ! 3年ぶり顔面刷新の「新モデル」何が変わったのか
くるまのニュース
周冠宇、F1復帰を諦めず「中国GPの開催契約が延長されたのは素晴らしい。シート獲得のモチベーションになった」
周冠宇、F1復帰を諦めず「中国GPの開催契約が延長されたのは素晴らしい。シート獲得のモチベーションになった」
motorsport.com 日本版
カー・オブ・ザ・イヤーのリベンジ!? マツダ「CX-80」が「オートカラーアウォード2024」を受賞…メルティングカッパーメタリックが生まれた過程とは
カー・オブ・ザ・イヤーのリベンジ!? マツダ「CX-80」が「オートカラーアウォード2024」を受賞…メルティングカッパーメタリックが生まれた過程とは
Auto Messe Web
「かわいい」と「カッコいい」が刺激的に競演。スズキ 東京オートサロン2025への出品を発表
「かわいい」と「カッコいい」が刺激的に競演。スズキ 東京オートサロン2025への出品を発表
Webモーターマガジン
「bB」復活!? トヨタ『KAYOIBAKO』コンセプトに量産化の噂…鼻が伸びて大人気予想
「bB」復活!? トヨタ『KAYOIBAKO』コンセプトに量産化の噂…鼻が伸びて大人気予想
レスポンス
クルマはコラボの宝庫! グッチにヴェルサーチにビームスまで「ファッションブランド×自動車メーカー」で誕生したモデル4台
クルマはコラボの宝庫! グッチにヴェルサーチにビームスまで「ファッションブランド×自動車メーカー」で誕生したモデル4台
WEB CARTOP
一歩間違えれば「違反行為」の可能性も! 仲間とのツーリングでのありがちトラブル5選
一歩間違えれば「違反行為」の可能性も! 仲間とのツーリングでのありがちトラブル5選
WEB CARTOP
”伝説のF1ドライバー”が抱える愛と葛藤。Netflix『セナ』視聴のススメ
”伝説のF1ドライバー”が抱える愛と葛藤。Netflix『セナ』視聴のススメ
motorsport.com 日本版
たまに見かける!「クルマに垂れ下がった謎のゴム」冬の重要アイテムだった過去
たまに見かける!「クルマに垂れ下がった謎のゴム」冬の重要アイテムだった過去
乗りものニュース
盗難車の「ランクル」 輸出間近「ギリギリ摘発」に称賛の嵐! “最後の砦”横浜税関の「ファインプレー」に「ナイス!」「よく見つけた!」の声 「告発したワン!」事件内容を公表
盗難車の「ランクル」 輸出間近「ギリギリ摘発」に称賛の嵐! “最後の砦”横浜税関の「ファインプレー」に「ナイス!」「よく見つけた!」の声 「告発したワン!」事件内容を公表
くるまのニュース
「三元豚180gロースカツ」は食べ応え抜群! 東名高速「港北PA」
「三元豚180gロースカツ」は食べ応え抜群! 東名高速「港北PA」
バイクのニュース
変革に取り組んだダンロップの確かな手応え。ニュルで培った技術が生きたスーパーGTの戦い
変革に取り組んだダンロップの確かな手応え。ニュルで培った技術が生きたスーパーGTの戦い
AUTOSPORT web

みんなのコメント

11件
  • >そのファミリアの最終モデルとなった8代目に設定された3ドアハッチバッククーペが、「ファミリアNEO」です。

    確かにNEOはこのモデルのみでしたが、ファミリア自体は次期型もありましたけど。
  • トライベッカ(初期型)は、今見るとなかなかいいデザインだと思う。
    ただ、スバリストが求めるデザインではないんだろうな。
    仏車や伊車が採用していたら違う評価だったかも。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

159.3189.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.0238.0万円

中古車を検索
ファミリアセダンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

159.3189.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.0238.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村