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旧車のデザインを絶妙にアレンジ! ヒストリックカーからインスパイアされた最新モデル3選

掲載 更新 18
旧車のデザインを絶妙にアレンジ! ヒストリックカーからインスパイアされた最新モデル3選

■旧車のデザインをオマージュした最新モデルとは

 クルマの見た目というのは、販売台数に影響を与える重要な要素のひとつです。また内外装のデザインは時代によって流行があり、変化を繰り返しています。

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 近年は相手を威嚇するようなシャープなフロントフェイスを採用するクルマが多く、全体のフォルムもセダンやSUVでは流麗なクーペスタイルがトレンドでしょう。

 一方で、過去のモデルからデザインのエッセンスを抽出したり、ほぼそのままオマージュしたようなモデルも存在。

 そこで、旧車のデザインをインスパイアした最新モデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「ホンダe」

 2020年10月に、ホンダは都市型EVコミューターの「ホンダe」を発売しました。ボディサイズは全長3895mm×全幅1750mm×全高1510mmと、日本の道路事情にもマッチしたコンパクトな5ドアハッチバックです。

 搭載されるパワーユニットは153馬力のモーターに35.5kWhのリチウムイオン電池を採用し、航続可能距離はWLTCモードで283km(スタンダードグレード)。

 また、駆動方式はリアにモーターを搭載してリアタイヤを駆動するRRとされ、前輪の切れ角を大きくすることで最小回転半径は4.3mと、都市型EVコミューターとしての使い勝手を向上させています。

 外観はやわらかな曲面で構成され、カタマリ感と安定性が感じられる台形をモチーフにデザインされていますが、随所に初代「シビック」をイメージさせるデザインも散見。

 公式にはアナウンスされていませんが、LEDの丸目2灯を配置したフロントフェイスと全体のフォルムは、初代シビックのイメージが色濃く投影され、新時代のベーシックカーというコンセプトも通じるものがあります。

 また、ボディサイドのキャラクターラインは公式にも初代シビックのイメージを継承と公表されていますが、さらにリアピラーの形状も同様に初代シビック2ドア(3ドア)の造形と似ています。

 内装ではデジタルアウターミラー用も含め5つの液晶モニターを水平に配置した、最新技術を用いたインパネを採用しつつも、トレー形状となっていて木目調パネルをふんだんに使うのも初代シビックのイメージと重なります。

 グレードはスタンダードモデルと、より装備が充実した「アドバンス」の2タイプで、価格(消費税込)はスタンダードが451万円、アドバンスが495万円です。

●日産「Z」

 日産は日本時間の2021年8月18日に、米ニューヨークにおいて新型「Z(日本名フェアレディZ)」を発表しました。

 アメリカ向けには「Sport」と「Performance」の2グレードと、240台の限定生産となる「Proto Spec」が用意され、発売は2022年の春を予定。日本仕様は2021年冬に正式発表されます。

 搭載されるエンジンは3リッターV型6気筒DOHCツインターボの「VR30DETT型」で、最高出力400hpを発揮。トランスミッションは6速MTとパドルシフト付き9速ATが設定され、駆動方式はFRの2WDのみと、6気筒エンジンのFRスポーツカーというZの伝統を継承しています。

 注目されるボディデザインはロングノーズ・ショートデッキと初代をイメージさせますが、実際は従来モデルのZ34型からのキャリーオーバーといってよいでしょう。

 実際にボディサイズも全長4379mm×全幅1844mm×全高1315mm、ホイールベース2550mmと、全長が100mm長くなった以外はほぼ同等です。

 2020年9月に発表された「Z プロトタイプ」の時点で、歴代フェアレディZのデザインエッセンス取り入れたと公表されていますが、とくに印象的なのがフロントフェイスのヘッドライトで、初代の「240ZG」で採用したヘッドライトカバー付きヘッドライトがモチーフとなっています。

 また、フロントノーズ先端はスタンダードなS30型のデザインと、Z33型のフロントグリルをモチーフにしており、日産のデザインテーマであるVモーションをあえて採用していません。

 このフロントまわりで公式にはアナウンスされていませんが、グリルの傾斜角やスポイラー形状のフロントバンパーは、北米で活躍した往年のレースマシンである「240Z BRE(ブロックレーシング)」のフロントにも似ています。

 前述のとおりサイドビューのシルエットは初代をイメージさせますが、Cピラーに配置されている「Z」のエンブレムもクラシカルなレタリングで、位置も初代と同一です。

 テールランプは横長のLEDを採用し、Z32型をモチーフとしており、表面はフラットながら発光部は立体的に見える構造となっています。

 なお、PerformanceとProto Specにはこぶりなダックテール状のリアスポイラーが装着されますが、これも240ZGを彷彿とさせます。

 内装は正面のメーターパネルが液晶モニターとなり、タコメーター、スピードメーター、ブースト計、油温と油圧、水温、燃料と、デファレンシャルギア・オイルの温度計などが表示されます。

 センターコンソールには、カーナビやアプリの表示と操作が可能な大型ディスプレイが設置され、インパネ上部には、初代を彷彿とさせる3連のアナログサブメーターがあり、ブースト計と電圧計が左右に配置され、ユニークなのが中央にターボチャージャーの回転計が設置されている点です。

 新型Zのデザインは歴代モデルの単なる焼き直しではなく、ちゃんと現代的にアレンジされているところが、見どころではないでしょうか。

●ランボルギーニ「カウンタック LPI 800-4」

 日本時間の2021年8月14日、米カリフォルニア州ペブルビーチで開催されているコンクール・デレガンス(モントレーカーウイークのイベントのひとつ)において、ランボルギーニは新型「カウンタック LPI 800-4」を発表しました。

 誰もが知る往年のスーパーカーで、昭和の少年たちを夢中にさせたカウンタックの名が復活するという、ビッグサプライズで、世界限定112台で、2022年第1四半期から顧客に向けてデリバリーされるとアナウンスされています。

 カウンタック LPI 800-4の外観もその名のとおり、初代カウンタックのデザインをオマージュしつつ最新のデザインコンセプトを融合。

 全体のフォルムは初代と同じくクサビそのものといった極端なウェッジシェイプで、最近のランボルギーニのモデルと比べてもシンプルな造形です。

 極端に低いフロントエンドは初代同様スリット入りの薄いグリル状で、ヘッドライトはさすがにリトラクタブルではありませんが、初代のポジションランプをモチーフにした形状を再現。

 ボディサイドでは、初代のNACAダクトをアレンジしたエアインテークがある、サイドウインドウ後方のダクトもプロトタイプの「LP500」のイメージです。

 リアまわりもキックアップしたアンダーパネルと、変則6角形型テールランプを模したLEDテールランプ、リアタイヤのフェンダーアーチの形状なども初代カウンタックを連想させます。

 リアミッドシップに搭載されるパワーユニットは最高出力780馬力を誇る6.5リッターV型12気筒エンジンに、34馬力のアシスト用モーターを組み合わせたハイブリッドで、システム出力は814馬力を発揮して4輪を駆動します。

 7速AMTを介した走行性能は0-100km/h加速が2.8秒、0-200km/h加速が8.6秒、そして最高速度は355km/hに到達。

 カウンタック LPI 800-4は、まさに新生カウンタックと呼べるデザインですが、クラシカルな印象よりも、ちゃんと最新のモードが取り入れられているのがデザインの妙です。

※ ※ ※

 今回紹介したような旧車をオマージュしたモデルとは異なりますが、クラシカルなクルマと最新モデルのテクノロジーを融合したカスタマイズで、「レストモッド」と呼ばれる手法です。

 旧車のレストアをおこなう際に、現代のエンジンやトランスミッション、内装パーツなどを搭載するもので、アメリカでは古くからおこなわれてきました。

 外観はクラシカルで中身は最新という組み合わせは、シャシとエンジンパワーのバランスを考えると微妙ですが、気を使わずに快適に走れるというメリットもあり、今ではレストモッドされたコンプリートカーもビジネスになっています。

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みんなのコメント

18件
  • 同じような流線型のデザインが増えたつつあった中でネオクラシックと呼ばれたスタイルで登場したマスタングがバカ売れし、カマロやコルベットも追随したアメ車に限って言えば大正解でしたね。オイルショック前の60年代終盤のスタイルはアメ車も格好良い!今ダッジチャレンジャーの中古を検討中、購入後の苦労は分かっているがこればかりはやめられん。
  • やっぱカウンタックはカッコいいね。
    Zはもう少しどうにかならなかったかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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