マクラーレンはF1オランダGPに、5月のマイアミGP以来となる大型アップデートを持ち込んだ。
マクラーレンはレッドブルに最も近いチャレンジャーとして頭角を現しており、レッドブルを破ってコンストラクターズ選手権を制することに照準を合わせている。そのためにマクラーレンは、マイアミGPでマシンを大きくアップデートし、ランド・ノリスが初勝利を果たして以来は大規模なアップデートをせずに、すでに手にしているものに磨きをかけてきた。
■F1シーズン後半初戦は荒天で幕開け……ノリスがフェルスタッペンを0.2秒差で退け首位。角田裕毅は14番手|F1オランダGPフリー走行1回目
ここ数週間でマシンのポテンシャルを引き上げてきたマクラーレンは、夏休み明けのオランダGPで多くの変更を施してきた。FIAに提出したアップデートを説明する文書の中では、変更された主要部分の概要について、次のように説明されている。
・新しいブレーキスクープ:下流の気流条件を改善し、空力負荷を改善することを目的としている。
・フロントサスペンションの改良:フロントブレーキのジオメトリーによって変化する気流を最適化するため。
・フロアエッジの変更:ダウンフォースを増加させるとともに、アンダーサイドの整流を改善。
・リヤサスペンションの変更:リヤコーナー、ディフューザー、ビームウイング周辺の整流を向上。
・リヤウイングの変更:ザントフールト・サーキットに対応するハイダウンフォース仕様のウイングを採用。
・ビームウイングの変更:変更されたリヤウイングと連動する新しいビームウイングを採用。
ノリスは、チームがアップデートを遅らせていたのはパフォーマンスのステップアップを最大化するためであり、それが一歩前進になると確信できるまでは動かなかったと語った。
アップデートの目的は何かと尋ねられ、ノリスは次のように答えた。
「より速く、よりグリップを向上させるためだ」
「僕たちはマイアミから、アップデートをしてこなかった。小さな変更は加えていたけど、アップデートと呼べるものはなかった。他の多くのチームがここ数レースで行なってきたような、純粋にパフォーマンスを向上させるようなものはなかったんだ」
「いい意味で、僕たちは時間をかけて物事をよく理解しようとしてきた。他のチームがクルマにいろいろなものを付けて、それが必ずしもうまくいかないのを見てきたからね」
「それを避けたかったから、忍耐強く待ったんだ。ここ4レースはその代償を払ってきたと思うけど、アップデートを施した他のチームと比べて、素晴らしいレースができたよ」
ウイリアムズは今季初のメジャーアップデート
マクラーレンだけでなく、ウイリアムズも今季初めての大型アップデートをオランダGPで実施した。
シーズン序盤はFW46の軽量化に専念していたが、現在はより本質的なパフォーマンス向上に開発の焦点が移った。アレクサンダー・アルボンとローガン・サージェントが乗るマシンの変更点は以下の通りだ。
・フロアボディのアップデート:フロアのジオメトリ一新の一環。
・ディフューザーの形状変更
・サイドポンツーンのインレット形状変更:上面を下面より長く変更。
・サイドポンツーンの溝のデザインを変更し、エンジンカバーの形状を微調整
・メインロールフープのジオメトリーを変更し、内部ダクトと外部エアロ面を再形成。これにより重量も増加。
アルボンはシーズン前半戦が厳しいものだっただけに、このアップデートによってウイリアムズがポイントを獲得する可能性が高まることを期待している。
「僕たちにとって今年初めてのアップグレードだと言えると思う。だから僕たちの立ち位置がどこになるか見てみよう」
「僕たちは少しは持ちこたえることができたと思う。マシンの重量が軽くなるのは常に助けになる。このアップデートでもう少し上に行けるはずだ」
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みんなのコメント
正に航空機が 着陸する羽の様、ベンチュリー効果の不の作用である ポーパシングを防ぐために、リアサスを硬くし バウンシングする
それを防ぐサイドウォッシュを強め エアを閉じ込めるのにも限度があり、エアを抜くのも 繊細で不安定になる
グランドエフェクトを効かすのは 高速コーナーでポーパシングが起こる手前までになり、失ったダウンフォースを 低速は、前後のウィングで補い
中速を サイドポンツーンで足していて、更にそれは相乗効果で ドラッグも減っている
それが可能になったのは メルセデスのゼロポッドで、その冷却技術が 薄いサイドポッドに生きているのかな?
そう考えると、フェラーリのサイドポンツーンの 分厚いことよw