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リアライズGT-Rがポール・トゥ・ウイン。ピット作戦的中のmuta GR86が惜しくも2位【第2戦GT300決勝レポート】

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リアライズGT-Rがポール・トゥ・ウイン。ピット作戦的中のmuta GR86が惜しくも2位【第2戦GT300決勝レポート】

 5月4日、2023年スーパーGT第2戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE』の決勝レースが静岡県の富士スピードウェイで行われ、GT300クラスはリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)がポール・トゥ・ウインで優勝を飾った。

 ゴールデンウイーク恒例のイベントになっている富士スピードウェイでのスーパーGT第2戦。今年も搬入日から晴天に恵まれたサーキットは、5月4日の決勝日も朝から晴れとなり、気温22度、路面温度38度、湿度52%というコンディションのなか、13時30分の決勝スタート時刻を迎えた。

【正式結果】2023スーパーGT第2戦富士 決勝

 スターティンググリッドに並んだ各マシンはまず静岡県警察の先導のもとパレードラップに入った。続いてニッサンZセーフティカーが隊列を率いるフォーメーションラップ完了後、陽炎が上がるなかで450km、100周で争われるレースの幕が開けた。

 GT300のスタートでは、1コーナーにはポールシッターのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが駆るリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rを先頭に、apr LC500h GT、グッドスマイル 初音ミク AMGが続くも、中団ではJLOC ランボルギーニ GT3とPONOS GAINER GT-Rが交錯し、ともにスピンを喫してポジションを落としてしまう。

 続く2周目のTGRコーナーではグッドスマイル 初音ミク AMGの片岡龍也がapr LC500h GTの嵯峨宏紀とブレーキングで捉えると2番手にジャンプアップ。その間にmuta Racing GR86 GT、4周目に埼玉トヨペットGB GR Supra GTが2回の給油義務を果たすために早めのピットインを選択してくる。

 GT300でポジションを上げてきたのは、12番手からスタートしたDOBOT Audi R8 LMSのロベルト・メリ・ムンタンとなり、6周目の最終コーナーでapr LC500h GTをかわして3番手に浮上する。順位を落としたapr LC500h GTはGAINER TANAX GT-Rの富田竜一郎にもオーバーテイクを許し5番手に後退してしまう。

 10周目、上位勢のなかでapr LC500h GTとSyntium LMcorsa GR Supra GTがピットに入り、apr LC500h GTは燃料補給とタイヤ交換、ドライバーを根本悠生に交代するフルサービスでコースに戻っていく。一方のSyntium LMcorsa GR Supra GTは燃料補給を行うも、そのままマシンをガレージに入れてしまった。

 その後もGT300は各チームごとにピットインのタイミングが異なるなか、2番手を走行するグッドスマイル 初音ミク AMGも15周目にピットイン、燃料補給に加えタイヤ4本交換を行い、片岡がダブルスティント担当でコースに戻る。

 長距離レースらしくその後は大きなアクシデントなく進んでいたが、27周目にUPGARAGE NSX GT3の左リヤタイヤがパンクチャーに見舞われてしまう。そして30周目にGT300トップを走行するリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rがピットイン、こちらもオリベイラがダブルスティントを行うべく6番手でコースに復帰する。

 続く34周目にはリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rのピットインでトップに立っていたDOBOT Audi R8 LMS、PONOS GAINER GT-Rがピットインを完了し、これでGT300全車が1回目のピット作業を完了する。このタイミングでGT300のトップに立ったのは、2周目にピットに入ったmuta Racing GR86 GTとなり、2番手にも早めのピットインを行った埼玉トヨペットGB GR Supra GTが浮上。その後方3番手にリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R、4番手には8周目にピットインしたHOPPY Schatz GR Supra GTが続く。

 すると5番手を走行するグッドスマイル 初音ミク AMGのフロントタイヤハウス内から白煙が上がり、当初はそのまま走行を続行していた片岡は42周目にたまらずピットイン。エンジンに消火器が吹き付けられ、オイルが漏れていることから、ここで戦線離脱となってしまった。

 そして46周目にはクラストップのmuta Racing GR86 GT、2周後には埼玉トヨペットGB GR Supra GTが2度目のピット作業を行うためにピットイン。両マシンとも燃料補給とタイヤ交換を行い、muta Racing GR86 GTは堤優威から平良響に交代、埼玉トヨペットGB GR Supra GTは川合孝汰がダブルスティントを行うべくコースに戻る。

 代わってトップに立ったリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは61周目にピットに向かい、オリベイラからドライバーを交代した名取鉄平が最後のスティントに臨む。そのピットレーン出口では先に作業を完了していたmuta Racing GR86 GTの平良が先行していき、各マシンが2回目のピット作業を終了した後には、再びGT300をリードしていく。

 しかし、早めのピットインを行ったmuta Racing GR86 GTはペースが厳しく、後からピットインしたリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rが徐々に差を詰めてくると、87周目のダンロップコーナーでテール・トゥ・ノーズのバトルに発展。そして最終コーナーでリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rがmuta Racing GR86 GTのインに入ると、ホームストレートで2台が横に並ぶ展開に。勝敗はTGRコーナーでインを取った名取に軍配が上がり、これでポールスタートのリアライズ日産メカニックチャレンジGT-RがGT300の首位に立つ。

 抜かれた平良も諦めることなく、1秒以内でリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rに食らいついていく。そして迎えた最終ラップの最終コーナーで平良は名取のインを伺うも前に出ることは叶わず。91周を走破したリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rがポール・トゥ・ウインを達成。オリベイラは昨年の開幕戦以来、名取はスーパーGT初優勝を飾る結果になった。

 健闘をみせたmuta Racing GR86 GTが0.579秒差の2位となり、こちらも早めのピットイン作戦を採った埼玉トヨペットGB GR Supra GTが3位という表彰台になっている。4位以下にはLEON PYRAMID AMGが続き、PONOS GAINER GT-R、JLOC ランボルギーニ GT3、DOBOT Audi R8 LMS、apr LC500h GT、K-tunes RC F GT3、HOPPY Schatz GR Supra GTまでが入賞を果たしている。

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