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世界最速の商用車か!?? 金メダリストが商用バン・サクシードに乗ってラリーチャレンジで爆走!!!!

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世界最速の商用車か!?? 金メダリストが商用バン・サクシードに乗ってラリーチャレンジで爆走!!!!

 昨年(2021年)、ハイエースがラリーに参戦して注目を集めたが、今年はサクシードが爆走する!

「エムリット・サクシード」は、哀川翔さんのラリーチームとして知られる「FLEX SHOW AIKAWA Racing」から、2022年7月2~3日に群馬県で開催されるラリーチャレンジ渋川伊香保に参戦する。ドライバーを務めるのはなんと、長野冬季オリンピックの金メダリスト、清水宏保さんというから、面白い!

世界最速の商用車か!?? 金メダリストが商用バン・サクシードに乗ってラリーチャレンジで爆走!!!!

文/ベストカーWeb編集部、写真/成田颯一

「自分を信じて走るスタイル」

美浜サーキットで縁石に乗り上げながら、コーナーを攻める清水氏の乗るエムリット・サクシード

 スピードスケートでオリンピック金メダルを獲得した清水宏保氏は、大のクルマ好きとして知られ、ヴィッツレースや86レースに参戦経験があり、昨年のラリーチャレンジ渋川伊香保戦でラリーデビュー。レースのような、相手との駆け引きよりも自分を信じて走るラリーのスタイルのほうがスケート同様、性にあっているのか、「ドはまりしました」と清水氏は語る。

 愛知県の美浜サーキットで行われたシェイクダウンには札幌の自宅を朝出発し、セントレアに降り立ち、夕方の便でとんぼ返りという強行日程で臨んだが、「興奮して疲れなんてありません!」と楽しそう。

 白いボディにたくさんのステッカーが貼られたサクシードは1.5LのCVT。見た目はほとんどノーマルで、2人乗りとなり、レカロのフルバケットにロールバーが組み込まれた室内は強烈なほどスパルタン!

 そのほかブリッツのダンパーとオクヤマのストラットタワーバー、クリムソンのアルミホイールとADVANの競技用タイヤA036を装着している点が主な変更点。マフラーはノーマルで、これから変更予定だという。

 清水氏は「とにかく余計なものがついていなくて軽いため、アクセルレスポンスがいいんですよ。荷重移動がまだうまくいかず、コーナーでロスすることもありましたが、セッティングが決まってきた後半は、手応えみたいなものを感じました。よくぶっ飛ばしているプロボックスやサクシードを見かけますが、急いでいるだけじゃなくて、運転していて楽しいんですよ。もちろんスピード違反はいけませんよ!」とうれしそうに語る。

 調べてみると車重は1090kgで最高出力109psと、パワーウェイトレシオはちょうど10kg/psと商用車にしては数字が小さい。

『イニシャルD』の舞台にもなった渋川伊香保の地で商用車最速伝説を作りたいと意気込む清水氏

絶版車サクシードをあえて選んだわけ?

 ところでなぜプロボックスではなく、サクシードなのか? とチーム関係者に尋ねると「たまたま出物があったから」という。11万4000kmも走ったクルマだが、エンジンやミッションの程度は上々だという。営業車だけに、このくらいの走行距離は、「へでもない」のだろう。

 実はサクシードは2020年に生産終了していて、今はプロボックスのみのラインナップになっている。2002年の発売時こそ、サクシードはカルディナ・バン、プロボックスはカローラ・バンの位置づけで、サクシードのほうが上位モデルだった。

 機能としても100mmほど全長が長く、最大積載量も450kgとプロボックスに比べ50kg大きかったが、2014年のマイナーチェンジで両車の外観はプロボックスのボディに統一されたこともあって、バッジ違いの兄弟車となった。

 そんな絶版車という悲運を背負ったモデルが、ラリーチャレンジの舞台で注目を浴び、新たな伝説を作るとしたら、楽しいじゃないか!!??

ひそかにファミリアバンでコソ練している清水氏

2018年からファミリアバンは日産ADのOEMからトヨタのプロボックス・サクシードのOEMとなった。激レア車でのコソ錬だが、きっと気づく人は少ないだろう

 サクシードでラリーチャレンジに参戦することが決まってから、清水氏はサクシードやプロボックスの中古を探して回ったという。なかなか見つからず、1台あったのが、マツダのファミリアバン。ファミリアバンは現在プロボックスのOEM車両で、言うならばサクシードとも兄弟車。

 清水氏は迷わず、ファミリアバンを手に入れ、時間があれば走っているという。「けっこう奥が深いクルマで、商用車だとバカにできませんよ」と話し、目標は?の問いには「本番では同じE-3クラスにヤリスのCVTで参戦する哀川翔さんに1本でいいからSSで勝ちたい!」という。

 チーム内での熱き戦い、清水サクシードか? 哀川ヤリスか? ラリーチャレンジ渋川伊香保にぜひ注目しよう!

■ラリーチャレンジ2022 Rd.6 渋川伊香保情報

同じクラスにヤリスのCVTで参戦する哀川翔さん。アニキとしても負けられない一戦だ(PHOTO/西尾タクト)

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みんなのコメント

13件
  • 『何が最速か』と聞かれた時、普通の人はランボだフェラーリだとか言うだろう
    だが、知っている人は知っている
    最速は、取引先に向かっている営業の運転するサクシードであると
  • 命より納期のプロボックスも忘れてはいけない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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