■世界初公開されたGRヤリスはノーマルモデルと何が違う?
2020年2月10日に発売予定のトヨタ新型「ヤリス」。そのGRモデルとなる「GRヤリス」が東京オートサロン2020にて世界初公開されました。
【画像】カッコ良すぎる新型ヤリス! GRはどれほど進化した?
2019年に登場した「GRスープラ」に続く、GRモデルの第二弾として登場したGRヤリスとは、どのようなモデルなのでしょうか。
GRシリーズを展開するTOYOTA GAZOO Racingは、モータースポーツ活動を通じてクルマを鍛え、人を鍛える「もっといいクルマづくり」に取り組んでいるトヨタのモータースポーツ部門ともいえる存在です。
国内外を問わず、草の根から世界選手権まで幅広い競技に参戦しており、WRC(FIA世界ラリー選手権)においては、2017年に参戦復帰し、2018年はマニュファクチャラー選手権、2019年はドライバーおよびコ・ドライバー選手権などのタイトルを獲得しました。
GRヤリスは、TOYOTA GAZOO RacingがWRCで学び・鍛えた知見を惜しみなく投入したモデルです。本来、2019年11月に「ラリー オーストラリア」で世界初公開される予定でしたが、森林火災の影響でラリーの開催が中止されたため、GRヤリスの公開も中止になっていました。
その後、同年12月15日に開催された「トヨタ ガズーレーシング フェスティバル2019」では、一足先にGRヤリスのテストカーが会場内のコースを走行しています。
今回、世界初公開の場となった東京オートサロン2020には、トヨタ自動車 副社長 兼 GAZOO Racing Company プレジデント 友山茂樹氏は、次のように話します。
「ヤリスの開発は大変でした。最初の頃は、曲がらないクルマで苦戦していました。
しかし、その後開発を重ねた結果、GRヤリスは最高出力272馬力とし、伝達する新開発の4WDシステムを採用しています。
なお、トレッドはあの86よりも広くなっており、バッテリーをリアに配置するなど、バランス配分にも気を使っています」
また、トヨタ自動車 代表取締役社長 豊田章男氏(モリゾウ選手)は、次のようにコメントしています。
「トヨタが自らの力で作るスポーツカーが欲しいと思っていました。
WRCで勝ったときに、やっと全世界に認められたと思っています。
従来は、市販車を改造してレースに挑んでいました。しかしGRヤリスは、レースに勝つために、普段のクルマはどうあるべきかという発想をして、開発しました」
※ ※ ※
GRヤリスは、新型ヤリスをベースにしていますが、ノーマルのヤリスが5ドアなのに対し、GRヤリスは3ドアとなっており、とくにリアの形状は大きく異なっているのです。
内装デザインは、インパネ形状など基本的な部分は標準モデルの新型ヤリスと共通となっていますが、専用ハンドルやスピードメーター、専用シートなどを随所でGRらしさを演出。
パワートレインは、GRヤリス用に新開発された1.6リッター直列3気筒ガソリンターボエンジンと6速MTの組み合わせています。
さらにGRヤリスは、1999年に生産終了した「セリカ GT-FOUR」以来、トヨタとして20年ぶりのスポーツ4WDシステムを搭載したモデルです。
また、開発を担当した齋藤尚彦氏は、次のように話します。
「セリカGT-FOURをやめて以降トヨタはスポーツ4WDの技術・技能を失っていました。失った20年を取り戻すためには『モータースポーツから学ぶ』ことが最短の近道であると考えました。さらにトヨタがもっとも苦手とする『少量生産』への挑戦もおこなっています」
※ ※ ※
発売時期について、市販車モデルの新型ヤリスは2020年2月10日の発売を予定しています。
対して、GRヤリスの1stエディションモデルの予約受注は2020年1月10日から6月30日まで専用サイトにて受け付けます。
また、1stエディションには2グレードが設定され、特別仕様車「RZ“First Edition”」が396万円(税込)、特別仕様車「RZ“High-performance・First Edition”」が456万円(税込)です。
先行予約限定モデルとなる、特別仕様車「RZ“First Edition”」は、RZグレードをベースに、マットブラック塗装を施したラジエターグリル、フロントサイドディフューザー、リヤスポイラー及びリヤバンパーを特別装備。
さらに、特別仕様車「RZ“High-performance・First Edition”」においては、RZグレードをベースに、より限界性能を高めた“High-performance”の装備に加え、RZ“First Edition”の特別装備とともにマットブラック塗装のBBS製鍛造アルミホイールも備わった仕様としました。
GRヤリスの発売は2020年の夏頃を予定しています。
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みんなのコメント
章男社長になってからのトヨタはすごくスポーツタイプの車に熱くなっているのを感じる。
例え少量生産だとしてもこういう車を持ってるのと持ってないのとではユーザーが感じるメーカーの勢いも違ってくる。