フォルクスワーゲン・ポロの英国CM、放映中止 映像あり

「安全装備の効果を誇張」と判断

英国広告基準協議会（ASA）はフォルクスワーゲン・ポロのテレビ広告について、無責任な運転を助長するとして放映を禁止した。ASAの定める規則の一部に抵触しているという。

この広告に対しては、6件の苦情が寄せられた。危険運転を助長し、安全システムの効果を誇張しているという。ASAはこの意見を支持し、該当CMについて放映を禁止した。

「広告は危険で競争心を煽るような、軽率で無責任な運転を容認してはならない」とするASAの規則20.1、および「自動車の広告はカスタマーに対し、安全装備の効果を誇張してはならない」とする20.5に反するということだ。

ASAによれば、この決定には本CMの多くの要素が絡んでいるという。その映像をご紹介しよう。



動画　新型ポロのCM

まず、父親の神経質な様子や「大音量のインディーロックのBGM」は「無責任なドライバーという印象を与える」という。



フォルクスワーゲンは、広告で危険な走行は見受けられず、「危険で競争心を煽るような、軽率で無責任な運転」はないと擁護している。代わりに、ドライバーがぎこちない運転をしているのは、免許試験に合格したが経験が不足しており、だからこそ彼の父親は神経質な反応をしているのだという。

「われわれは、先進的な安全システムを備えたクルマの安全性を強調する傾向や、無責任な運転を助長する方向性が広告全体に見受けられたことから、規則に抵触すると判断しました」とASAはコメントしている。

ASAは以前にも、スピードに焦点を当てたBMW M760Li xDriveの広告を禁止した。M760Liは0-100km/h加速はわずか3.7秒と、BMW史上もっとも加速の速いクルマだった。