■所有欲を掻き立てるクラシックテイストのクルマ
現代のクルマは環境性能や実用性が優先された結果、デザインが似たり寄ったりになってしまうというジレンマを抱えており、飛び抜けて個性的なモデルは少なくなりました。
一方で、古いトヨタ「ランドクルーザー」などは中古車市場で高い人気を誇り、また1960年代から1970年代の国産スポーツカーをフルカスタムして蘇らせる旧車なども人気となっています。
しかしそうしたクラシカルなクルマには大きな弱点があります。それは故障やパーツの欠品など、メンテナンスに関する不安です。
気に入っているクルマでも故障した箇所のパーツが製造されていなければ、走ることができなくなります。
そこで注目したいのが、クラシックテイストのクルマです。デザインや全体の雰囲気などは過去の名車をモチーフにしつつ、中身は最新型。走行性能や実用性を犠牲にすることなく、あくまでテイストを味わうことができるというワケです。
いま新車で買える、クラシックテイストだけど中身は最新というクルマにはどんなモデルがあるのでしょうか。
●ミツオカ「バディ」
パワートレインなどは他社のベース車両のままで、主にボディに架装を施したコンプリートカーを販売するミツオカは、規模は小さいながらも創業50年を超えるメーカーです。
ミツオカのクルマのほとんどは、ベース車両の性能や信頼性を犠牲にすることなく、職人による手作りでクラシックカー気分が味わえる個性派モデルばかり。
そんなミツオカの最新作が、トヨタ「RAV4」をベースにした同社初のSUV「バディ」です。
当初バディは年間生産台数150台の予定でしたが、大きな反響があり、2倍の300台にまで増産するほどの注文を受けています。
ベースがRAV4ということで、基本性能の高さは折り紙付き。全長4730mm×全幅1865mm×全高1685mm(20LXのみ1690mm)とベースより130mmほど大きくなっているのは、1980年代に人気を誇ったアメリカンSUVっぽいデザインのフロントマスク&リアスタイルへと架装された結果。
マッスル感すら感じさせる四角く直線的なラインが、新鮮かつ独自の個性になっています。
ノーズ部分は逆スラント(ノーズ上部が下部より前に出ている状態)だったり、リアにはウッド調の大きなパネルにロゴをあしらうなど、一時代を築いたアメリカンSUVのテイストあふれるパーツを違和感なく装備。
見た目は1980年代のアメ車風でも、パワーユニットは2リッターガソリンエンジンと2.5リッターハイブリッドというラインナップし、2WDと4WDを選べるのもRAV4と同様。安全装備も充実しています。
ちなみに、RAV4が274万3000円からという価格帯に対し、バディの価格は469万7000円からと200万円ほどの価格差がありますが、個人で同様のカスタムをするとなるとこれ以上の出費が必要になる可能性も。
最新SUVの利便性・快適性を享受しつつ、アメリカンな雰囲気を味わえるバディ(相棒)は、むしろお買い得といえるかもしれません。
■クラシックテイストは軽で個性を演出するのにうってつけ
●ダイハツ「ムーヴ キャンバス」
クラシックテイスト(レトロ調)のクルマは、ボディサイズに制限がある軽自動車にとっては個性を演出する大切な手法として定期的に採用されてきました。
これまでもクラシックなスタイルの軽自動車はありましたが、それよりさらに一歩踏み込んだのがダイハツ「ムーヴ キャンバス」です。
ダイハツの大黒柱「ムーヴ」の一員でありながら、2016年にシリーズ初となるスライドドアを採用してラインナップに追加。
開発コンセプトが「ライフスタイルを楽しむ女性に寄り添うミニバス」で、スーパーハイトワゴンのようなファミリー向けではなく、見た目にもこだわった柔らかいフォルムで仕立てられています。
全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mmと軽規格いっぱいのボディに、52馬力の660cc自然吸気エンジンを搭載。駆動方式はFFと4WDは選択可能ですが、ターボエンジン搭載モデルがないことからもこのクルマのキャラクターが分かります。
適度に丸みを帯びさせつつもシンプルな水平基調をベースにしたエクステリアデザインは、往年の名車VW「タイプ2」に通じる愛らしさがあります。
さらに、2トーンカラーのバリエーションも豊富で、モノトーンよりもクラシックなテイストを感じさせます。
インテリアも直線と曲線を上手に融合させたシンプルなもの。それでいて、左右独立式スライド機構を盛り込んだリアシート下のデッドスペースには「置きラクボックス」と名付けられた収納ボックスを設置するなど、細部にまで実用的なアイデアも盛り込まれました。
先進安全運転支援システムの最新型「スマートアシスト III」も搭載されており、安全性も確保。
女性がメインターゲットとなりますが、男性が乗っても違和感はありません。むしろパワーや速さから解放され、扱いやすいNAエンジンでのんびりトコトコ走るのも良いのではないでしょうか。
●マツダ「ロードスター RF」
世界に誇るライトウェイトスポーツといえば、マツダ「ロードスター」です。
手頃なサイズの2シーターオープンボディや適度にパワフルなエンジン、そしてFRによって、「人馬一体」を実現。MTと組み合わせて乗りたくなる、走る楽しさを追求したスポーツカーです。
そんなロードスターも1989年の登場から歴史を重ね、3代目でエンジンを2リッターに拡大してパワーや走行性能はアップしましたが、ロードスターが大切にする一体感や軽快感が薄れてしまったのも事実。
そこで2015年に登場した4代目では、再び1.5リッターエンジンへと排気量を下げ、原点回帰を目指しました。
一方で、やはりもっとパワーが欲しかったり、クーペを求めるユーザーがいるのも事実。そこでマツダが出したひとつの答えが、座席の上部のみ開閉できる、セミオープンのファストバックスタイルクーペの「ロードスター RF」の設定です。
ボディをオープンからクーペの電動タルガトップにすることで剛性を向上させるとともに、1.5リッターよりパワフルな184馬力の2リッターエンジンを搭載して新たな層にもアピールできるモデルとなっています。
このタルガトップとファストバック(リアにトランクがある)スタイルのクーペとの組み合わせは、1950年代から1960年代のライトウェイトスポーツでもよく採用されたスタイルで、全長3915mm×全幅1735mm×全高1245mmの有機的でグラマラスなラインのロードスターのキャラクターをさらに魅力的に見せています。
世界的に見てもこのサイズでこの価格帯のスポーツカーは非常に少なく、どことなくノスタルジックなデザインは、往年の名車のどれにも似ていないけれど意匠は受け継いでいる、精神的なクラシックテイストにあふれる1台。
こんな洒落たスポーツカーをさりげなく乗りこなしたいものです。
※ ※ ※
クラシックテイストという手法が話題になったのは、1985年の東京モーターショーに出展されて話題となった日産の「パイクカー」シリーズの第1弾「Be-1」あたりからでしょう。
当時販売されていた「マーチ」(初代)の基本コンポーネンツを使用し、外装と内装をデザイン性の高いものに変更させるという手法は、バブル前の好景気を背景に人々が欲しいものにお金を使う時代ともマッチし、大人気になりました。
その後「S-CARGO」「フィガロ」「ラシーン」へと続き、どこか懐かしくも新鮮なクラシックテイストのシリーズが大ヒットしました。
その後、クラシックテイストというスタイルは、グレードやバリエーションのひとつとして継承され、とくに軽自動車ではよく採用されています。
サイズやパワートレインにも制約があり、思い切った差がつけにくい軽自動車界にとっては、パーツの変更で個性を演出できるとあって、オーナーの満足度も高いようです。
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