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世界を股にかけ大暴れする最強漫才コンビ!? 『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』で夏をもっとアツく!!

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世界を股にかけ大暴れする最強漫才コンビ!? 『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』で夏をもっとアツく!!

 日本でも高い人気を誇る『ワイルド・スピード』シリーズは、北米でのJDM人気との相乗効果で日本車が多く登場して、今日の日本車人気に大きく貢献している。

 今や多くのシリーズが制作されているが、実はヴィン・ディーゼルが登場しないスピンオフも制作されている。それが今回ご紹介する『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』だ!

世界を股にかけ大暴れする最強漫才コンビ!? 『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』で夏をもっとアツく!!

 ドウェイン・ジョンソンと、ジェイソン・ステイサムが大暴れ!

文/渡辺麻紀、写真/NBCユニバーサル・エンターテイメント
(C) 2019 Universal Studios. All Rights Reserved.

■英国産筋肉と米国産筋肉が夢のコラボ!!

2024年公開予定の11作目でひと区切りということになっている『ワイルド・スピード』シリーズ。今後は『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のようなスピンオフ作品がシリーズ化されていくかも!?

 車ファン御用達のカーアクション・シリーズと言えば『ワイルド・スピード』。これまで9作が作られ、24年公開予定の11作目で一応ピリオドとなっている。

 そんな人気シリーズのスピンオフが、今回ご紹介する『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)。

 この作品、メインシリーズの主役、ドム役のヴィン・ディーゼルととことんソリが合わずにシリーズから外れてしまったドウェイン・ジョンソンと、メインにも出ていたジェイソン・ステイサムをW主演にした作品。

 原題は「Fast &Furious Presents : Hobbs&Shaw」で、これはジョンソン演じる元米国外交保安局(DSS)のルーク・ホブス、ステイサム演じる元MI6のエージェント、デッカード・ショーに由来している。もちろん、メインシリーズから引き継がれたキャラクターだ。

 本作でこのふたりと戦うのはイドリス・エルバ扮するブリクストン。元MI6でショーとは同僚だった彼は科学テロ組織に入り、何と身体を改造して超人的なパワーをもつ自称“黒いスーパーマン”となって、再び前に立ちはだかる。

 ちなみにこのエルバ、9月ロードショー予定の主演作『ビースト』では、モンスター化した野生のライオンと死闘を繰り広げる父親役。本作の印象が強烈だったことも手伝ってか、最近は大きな体を活かしたハードなアクション映画が増えている。

 そこで、今回取り上げるのはショーが乗っている車。これが公開時も大きな話題となったマクラーレン720Sだ。

 ショーを演じるステイサムもイギリス人だけあってイギリスの車を愛車に、しかもカーチェイスを繰り広げるのもロンドン……という設定になっているが、実はスコットランドのグラスゴーで撮影されている。まあ、英国には違いない。

 マクラーレンの720Sは720馬力という意味で、そのスピードもクオリティも同社の車のなかでも最速で最高。

 ショーは美しいこの車を駆って大チェイスを繰り広げ、何と大型トラックの下を通り抜けるアクロバティックなワザまで披露する。3000万円以上はするというこの車にキズが付くのではとハラハラしてしまうシーンの連続だ。

 このマクラーレンと対抗する車はブリクストンの駆るバイク。このバイク、自走が出来るだけでなくトランスフォームまでするという優れもの。マクラーレンを追って大型トラックの下を通り抜けるシーンでは、バイクの中心部のみが横向きになって車高が低くなりトラックをやり過ごす。

 このシーンはスローモーションになっているせい&使われている音楽のせいで『トランスフォーマー』のワンシーンのようだ。

 このバイクのオリジナルはトライアンフのスピードトリプル。こちらもイギリス製で、エルバもイギリス人。ついでにいうと、本作でもうひとり、重要な役割を果たすショーの妹ハッティを演じているのも英国人のヴァネッサ・カーヴィーと、実はこういうところにもこだわりがあったりするのだ。

■アクションにプラスして笑いの要素もタップリ

太いチェーンで数珠つなぎにしたトラックを敵のヘリコプターにぶら下げて落とすという荒唐無稽なアクションも、デッカードの運動神経とホブスの筋肉で説得力が生まれる

 もうひとつ、イギリス案件でいうと、ホブスのガレージに並ぶ高級車のなかに、やはりイギリス車のMGB等に交じってミニクーパーがある。小さなこの車にホブスが「この小型車はお前に合う」とイヤミを言うのだが、それに対してショーは「イタリアでの仕事で使った」と答える。

 これは、ステイサムが『ミニミニ大作戦』(2003)(原題は『Italian Job』)に出演しミニクーパーに乗っていたからだ。

 この作品、事件の始まりはイタリアで、ミニクーパーが走るのはフィラデルフィアではあるのだが。しかも、本作の監督はステイサムも出演していた『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)のF.ゲーリー・グレイだ。

 また、ブリクストンが所属する科学テロ組織の施設として使われているのはマクラーレン・テクノロジー・センター。

 エキストラとして同社の社員も出演しているというから、まさにマクラーレンの全面的なバックアップがモノをいっている。エンドクレジットにも「Special Thanks」として、真っ先にマクラーレンの名前が記されているが、それも当然?

 一方、ホブス役のジョンソンがカリフォルニアで乗っているのは、やっぱりというか当然というか、アメリカのフォードブロンコと、ハーレイダビットソンのソフテイル。

 後半のハイライトの舞台となるハワイでホブスは、ピータービルドのセミトラック4台を、ぶっといチェーンで数珠つなぎにして、飛んでいる敵側のヘリとつなげるという、最近のシリーズらしい荒唐無稽のアクションを見せる。

 本作の監督は『デッドプール2』(1018)を手掛けたスタントマン出身のデビッド・リーチ。そのせいか、デッドプールを演じていたライアン・レイノルズが、まんまデッドプールのような役でカメオ出演しているのも楽しい。

 ちなみにこのリーチ最新作は、日本の新幹線が舞台になっている異色のアクションコメディ『ブレット・トレイン』(9月1日日本公開予定)。いずれこちらも紹介したい。

●解説

 世界の脅威となる殺人ウィルスを狙う謎の科学テロ組織エディオン。MI6のハッティは、同組織の実働部隊のボス、ブリクストンに奪われる直前にウィルスを自らの体内に注入し逃走する。

 英米の政府はハッティとウィルスを守るため、犬猿の仲の英国人ショーと、米国のホブスに協力させる。ハッティはショーの実の妹でもあった。

 ドゥエイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムの共演は『ワイルド・スピードICE BREAK』(2017)でのふたりの相性のよさに製作側が注目したことで浮上したという。

 ただし、それは秘密裏に進められていた。というのも、シリーズのプロデュースも手掛けるヴィン・ディーゼルとジョンソンの仲はすでに険悪で、『ICE BREAK』のジョンソン出演の複数のシーンを、ディーゼルがプロデューサーの権限でカットしたことで最悪となったという背景がある。

 そういう諸事情もあって、ジョンソンはシリーズを退くほうを選び、このスピンオフを提案されてOKしたという。

 本作は劇場でも大ヒットしワールドワイドでおよそ7憶5000万ドルを稼ぎ出した。続編の製作はすでにゴーサインが出ているが、ジョンソンは2作で打ち止めという声明を出している。とはいえ、その成績によって3作目も大いにありだろう。

 また、本作は日本でDVD&BDがリリースされるとき、ホンモノのマクラーレン720S付きスペシャルセットが3組限定発売されて大きな話題となった。映画と同じ仕様の車がオマケ(?)のその税込みのお値段は3,580万円!

 さすが『ワイスピ』らしい破天荒というか前代未聞のプロモーションだが、本当に売れたんでしょうか? 気になります!

*   *   *

『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』
Blu-ray:2,075円(税込)/DVD:1,572円(税込)
発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
(C) 2019 Universal Studios. All Rights Reserved.

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みんなのコメント

2件
  • この続編が見たい
  • シリーズ物は飽きやすい。全てが、マンネリ化する。ただの繰り返しが増えてきてつまんなくなった。 1980年代の方がスポーツカーが多く面白い映画が多かった。1990年代も多くのスポーツカーガ出ていて面白い映画が多かったが、2000年代に入ってから光が消えて、輝きというものが絶えた。 この映画も駄作が増えて面白く無くなった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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