新型レジェンドの登場でついに自動運転「レベル3」が量産化
自動運転といえば、最近ではホンダが世界初のレベル3自動運転を新型レジェンドに搭載したことが大きな話題となっている。
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新開発Honda SENSING Eliteでは、トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)が、自動運行装置として国土交通省から型式認定を得た。
これにより、渋滞中で低速走行中のストップ&ゴーでは、ドライバーは車内でDVD視聴などを行うこと等が可能となる。
自動運転については、米自動車技術会(SAE)が提唱し、その後に国連における加盟各国間での標準化・基準化の議論によって、自動運転レベルを0から5まで6段階に区分している。
レベル1からレベル2では、運転の主体は運転者にあるが、レベル3からレベル5では運転の主体がクルマのシステムに移行する。
そのため、新型レジェンドのレベル3自動運転では、自動運行装置が作動可能な条件下においては、運転者が渋滞中に前方を注視する義務がなくなる。
長きに渡り、自動運転の理想形といわれてきた、こうしたクルマのシステム中心での一般乗用車での量産化が実現したことは、自動車産業史のなかで極めて大きな出来事である。
一方で、ユーザーのなかには「自動運転の話題はテレビやネットのニュースで最近よく見るが、なんだか普及の速度は遅いような気がする」と思っている人が少なくないのではないだろうか。
「自動運転はまだヨチヨチ歩き」の状態
筆者は、自動運転の量産化を議論する欧米での各種国際会議に、2000年代から定常的に参加してきた。
また、国が行う重要な自動運転実証試験の現場のひとつである福井県永平寺町で、交通政策を議論する永平寺町MaaS会議を取りまとめる、永平寺町エボルーション大使として、自動運転の実証および実用化に関する作業に直接関わっている。
永平寺町には全国各地の自治体、中央官庁、大学や公的研究所の学識経験者、自動車メーカーや自動車部品メーカーの関係者、鉄道事業者や高速道路管理者、そしてIT系企業関係者など、数多くの人たちが自動運転の普及に関する情報収集のため現地視察に訪れている。
こうした皆さんと「なぜ、自動運転の普及はなかなか進まないのか?」という議論をしてきた。そうしたなかで、現時点(2021年3月後半)で筆者が思うのは、いわゆる「社会需要性」についてだ。
平たく言えば、「自動運転は、社会のなかで、どこで、どのように、誰が、本当に必要としているのか?」ということだ。
2000年代中盤から2010年代にかけては、自動運転に関するセンサー技術、センサーから得たデータを解析する技術、自動走行をするための空間を見える化する高精度な三次元地図の生成、そして利用者や他の交通に対する安全性を最優先した法整備などが、国連など国際協議の場で議論され、それらが段階的に量産化され、法が施行されてきた。
そうした自動運転の量産化に向けた基盤が整ってきたうえで、これからは実際の需要と、それを事業として成立させるための事業戦略、また地方自治体などによる予算案の策定という段階に入ってきた。
ホンダの自動運転技術の開発責任者が言うように「自動運転はまだヨチヨチ歩き」の状態だ。これから先の普及の方法について、オーナーカー(乗用車・商用車)とサービスカー(バスやタクシーなど公共的な乗り物)の両面について具体的な議論が日本各地で進むことになる。
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みんなのコメント
それか専属運転手でも雇えばいいんだよ