現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > やっと「よそ見」ができるレジェンドが公道に放たれた「自動運転」! なかなか普及しないと感じる理由とは

ここから本文です

やっと「よそ見」ができるレジェンドが公道に放たれた「自動運転」! なかなか普及しないと感じる理由とは

掲載 更新 41
やっと「よそ見」ができるレジェンドが公道に放たれた「自動運転」! なかなか普及しないと感じる理由とは

 新型レジェンドの登場でついに自動運転「レベル3」が量産化

 自動運転といえば、最近ではホンダが世界初のレベル3自動運転を新型レジェンドに搭載したことが大きな話題となっている。

便利すぎるがゆえのワナ! 頼りっきりは「危険」なクルマの先進装備5つ

 新開発Honda SENSING Eliteでは、トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)が、自動運行装置として国土交通省から型式認定を得た。

 これにより、渋滞中で低速走行中のストップ&ゴーでは、ドライバーは車内でDVD視聴などを行うこと等が可能となる。

 自動運転については、米自動車技術会(SAE)が提唱し、その後に国連における加盟各国間での標準化・基準化の議論によって、自動運転レベルを0から5まで6段階に区分している。

 レベル1からレベル2では、運転の主体は運転者にあるが、レベル3からレベル5では運転の主体がクルマのシステムに移行する。

 そのため、新型レジェンドのレベル3自動運転では、自動運行装置が作動可能な条件下においては、運転者が渋滞中に前方を注視する義務がなくなる。

 長きに渡り、自動運転の理想形といわれてきた、こうしたクルマのシステム中心での一般乗用車での量産化が実現したことは、自動車産業史のなかで極めて大きな出来事である。

 一方で、ユーザーのなかには「自動運転の話題はテレビやネットのニュースで最近よく見るが、なんだか普及の速度は遅いような気がする」と思っている人が少なくないのではないだろうか。

「自動運転はまだヨチヨチ歩き」の状態

 筆者は、自動運転の量産化を議論する欧米での各種国際会議に、2000年代から定常的に参加してきた。

 また、国が行う重要な自動運転実証試験の現場のひとつである福井県永平寺町で、交通政策を議論する永平寺町MaaS会議を取りまとめる、永平寺町エボルーション大使として、自動運転の実証および実用化に関する作業に直接関わっている。

 永平寺町には全国各地の自治体、中央官庁、大学や公的研究所の学識経験者、自動車メーカーや自動車部品メーカーの関係者、鉄道事業者や高速道路管理者、そしてIT系企業関係者など、数多くの人たちが自動運転の普及に関する情報収集のため現地視察に訪れている。

 こうした皆さんと「なぜ、自動運転の普及はなかなか進まないのか?」という議論をしてきた。そうしたなかで、現時点(2021年3月後半)で筆者が思うのは、いわゆる「社会需要性」についてだ。

 平たく言えば、「自動運転は、社会のなかで、どこで、どのように、誰が、本当に必要としているのか?」ということだ。

 2000年代中盤から2010年代にかけては、自動運転に関するセンサー技術、センサーから得たデータを解析する技術、自動走行をするための空間を見える化する高精度な三次元地図の生成、そして利用者や他の交通に対する安全性を最優先した法整備などが、国連など国際協議の場で議論され、それらが段階的に量産化され、法が施行されてきた。

 そうした自動運転の量産化に向けた基盤が整ってきたうえで、これからは実際の需要と、それを事業として成立させるための事業戦略、また地方自治体などによる予算案の策定という段階に入ってきた。

 ホンダの自動運転技術の開発責任者が言うように「自動運転はまだヨチヨチ歩き」の状態だ。これから先の普及の方法について、オーナーカー(乗用車・商用車)とサービスカー(バスやタクシーなど公共的な乗り物)の両面について具体的な議論が日本各地で進むことになる。

関連タグ

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

セナがいた、プロストが走った!『ホンダF1プロジェクトチーム』第2期の栄光と技術挑戦
セナがいた、プロストが走った!『ホンダF1プロジェクトチーム』第2期の栄光と技術挑戦
レスポンス
150cc&12インチの「ギリギリ軽二輪」ハートフォード・ミニエリートで高速に挑む「100km/hは結構余裕!?」
150cc&12インチの「ギリギリ軽二輪」ハートフォード・ミニエリートで高速に挑む「100km/hは結構余裕!?」
モーサイ
全長4.9mの大型SUV アウディ新型「Q6L e-tron」初公開! “中国市場専用EV”は2024年末から長春にて生産開始
全長4.9mの大型SUV アウディ新型「Q6L e-tron」初公開! “中国市場専用EV”は2024年末から長春にて生産開始
VAGUE
ついに勝った! ランド・ノリス、フェルスタッペン下してF1初優勝。RB角田裕毅は7位入賞|マイアミGP決勝
ついに勝った! ランド・ノリス、フェルスタッペン下してF1初優勝。RB角田裕毅は7位入賞|マイアミGP決勝
motorsport.com 日本版
F1マイアミ決勝速報|ランド・ノリス、F1参戦6年目にして初優勝! フェルスタッペンを下す。角田裕毅7位入賞
F1マイアミ決勝速報|ランド・ノリス、F1参戦6年目にして初優勝! フェルスタッペンを下す。角田裕毅7位入賞
motorsport.com 日本版
SHOEI「X-Fifteen MARQUEZ BARCELONA」 9月末までの受注限定モデル登場
SHOEI「X-Fifteen MARQUEZ BARCELONA」 9月末までの受注限定モデル登場
バイクのニュース
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]中級スピーカーをサクっと装着! 高級純正システム搭載車にはデッドニングが効く!
[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]中級スピーカーをサクっと装着! 高級純正システム搭載車にはデッドニングが効く!
レスポンス
要注意! 事故率の高いクルマの色があるって知ってる?
要注意! 事故率の高いクルマの色があるって知ってる?
月刊自家用車WEB
メルセデス・ベンツ EQA【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
メルセデス・ベンツ EQA【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル詳報】ボクたちに愛すべき相棒、MINIが新世代に移行。クーパー/カンロリーマンのワクワク、ドキドキ時間
【最新モデル詳報】ボクたちに愛すべき相棒、MINIが新世代に移行。クーパー/カンロリーマンのワクワク、ドキドキ時間
カー・アンド・ドライバー
フェルスタッペンがスプリント制す。リカルド&角田のRBが大健闘のダブル入賞【レポート/F1第6戦マイアミGP】
フェルスタッペンがスプリント制す。リカルド&角田のRBが大健闘のダブル入賞【レポート/F1第6戦マイアミGP】
AUTOSPORT web
最近のミニバンの「顔」、ちょっと威圧的じゃないですか? その理由を考えてみました
最近のミニバンの「顔」、ちょっと威圧的じゃないですか? その理由を考えてみました
Merkmal
カワサキ「Z900」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Z900」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
フラットスペースは広く取りたい! でも機能面も妥協したくない! そんな人にオススメな日産キャラバンがベースのキャンパー
フラットスペースは広く取りたい! でも機能面も妥協したくない! そんな人にオススメな日産キャラバンがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
高速道路の渋滞 流れが速いのは追い越し車線ではなく、むしろ走行車線
高速道路の渋滞 流れが速いのは追い越し車線ではなく、むしろ走行車線
ベストカーWeb
新車シビックがスーパーGT無双か!? 第2戦富士は17号車アステモが好発進!! GT500シビックのポテンシャルがスゴイ
新車シビックがスーパーGT無双か!? 第2戦富士は17号車アステモが好発進!! GT500シビックのポテンシャルがスゴイ
ベストカーWeb
レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士
レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士
AUTOSPORT web
小暮卓史「ホッとしています」。元嶋佑弥「タイヤがプッシュに応えてくれた」【第2戦GT300決勝会見】
小暮卓史「ホッとしています」。元嶋佑弥「タイヤがプッシュに応えてくれた」【第2戦GT300決勝会見】
AUTOSPORT web

みんなのコメント

41件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

707.41100.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.8634.5万円

中古車を検索
レジェンドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

707.41100.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

24.8634.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村