ついにキャンパス内にも！ 「日産e-シェアモビ」ステーションが金沢工業大学内に開設

教職員の利用からスタート。2021年からの週末は学外利用も！

日産自動車と金沢工業大学は、同大学の扇が丘キャンパス内に日産が展開するカーシェアリングサービス「日産e-シェアモビ」のEVステーションを開設した。日産e-シェアモビの大学内のステーション開設は全国で初となる。

今回開設するステーションでは、6月2日より電気自動車（EV）「日産リーフ」での運用を開始。配備する2台のリーフは、おもに金沢工業大学の扇が丘キャンパスを拠点として白山市の山間部に所在する同大学の白山麓キャンパスまでの移動手段として活用される（移動距離：片道約30km）。

初年度となる2020年度は、金沢工業大学の教職員による利用を促進。2021年度以降は、平日が金沢工業大学関係者の交通、移動手段として使用するほか、土日は一般市民への学外利用へと利用範囲を拡大していく予定。金沢工業大学の教職員は、実際に体感したEVの環境性能や力強い走行性能、さらに蓄電池としての役割について外部講演などを通じ情報発信、EVの普及促進に努めていく。

金沢工業大学の地方創生研究所では、地方創生に資する社会課題を解決するための教育・研究の取り組みを推進している。特にエネルギーに関するプロジェクトとしては、白山麓キャンパスを中心に太陽光発電、バイオマスボイラーによる発電などの再生可能エネルギーをミックスした小エリア直流（DC）配電網を構築。この取り組みではEVが要となっており、再生可能エネルギーのベストミックスを探るとともにEVを仮想的な配電網と見立て、電気が不足する地域に電気を運ぶ実験も行なっている。

今回の日産e-シェアモビ開設は、金沢工業大学のキャンパス間を結ぶ新しい交通ネットワークの形成と、教職員の利便性向上を目的としているが、今後は実際に使用した車両の運行データをもとに過疎地域におけるEVカーシェアリングの効率的な運用の検証に繋げることも視野に入れている。この取り組みを通じて、将来的には地域産業や地産地消エネルギーの効率的な運用のための研究開発に活かすなど、地方創生を目指した活動を強化していくという。また、日産では今後の課題・対策を整理。EVカーシェアリングの利用状況結果データをマーケティング活動やサービス拡張に活用していく。