F1の会長であるチェイス・キャリーは今週初め、新たにカレンダーに加わるサーキットは、良いレースが展開されるものでなければならないと主張した。これについて建築家のヘルマン・ティルケは、リバティ・メディアが推進している公道レースの開催を増やす方針が、それに役立つはずだと示唆した。
これまで、数多くのサーキットデザインを手がけてきたティルケは、素晴らしいレースを確約して常設サーキットを作ることは、非現実的であると考えている。
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ティルケはフィリピンで行われたFIAのスポーツ・カンファレンスで、次のように語った。
「我々は、プロのドライバーのためだけにサーキットを建設しているわけではない。様々なドライバーが走るれるようなサーキットを作っているのだ」
そうティルケは語った。
「それはつまり、アマチュアドライバーのことを意味している。様々な種類のレーシングカーや高性能車をドライブしたいと考える、60歳のドライバーのことも考えなければならない。そしてそれらすべての人々にとって安全でなければならない。F1のことだけを考えるわけにはいかないんだ」
「しかしバクーをご覧になっただろう。あのコースは、プロのドライバーのためだけに作られたコースだ。お歳を重ねたドライバーや、若いドライバーが走ることはない。そこには、大きな違いがある」
「常設サーキットの投資家たちは、F1だけでなく、誰でも使えるようなサーキットを求めている」
ベトナムやマイアミなどが、近い将来のF1開催を目指している。そのいずれも、公道コースを使ったレースとなる予定だ。リバティ・メディアは、新たなファンを構築するためのベースとなる都市に、新たなF1開催地を求めており、公道でのレース開催はその方針に合致している。
ティルケも公道レースが増えることを歓迎している。
「都市のコースで行うのが、現在のトレンドになりつつある。これは、プロスポーツにとっては本当に良いことだ」
そうティルケは語った。
「その背後にあるアイデアは、非常にユニークだ。そして、すべての都市も同じようにユニークだ。もし都市の中心部で行うことができるなら、他のこととは比較できない」
「現時点では3つの公道レースがある。モナコ、シンガポール、バクー……その3つのどれもが異なっていて、それぞれが独特だ」
「こういう動きは本当にとても面白い。F1のような真のプロスポーツにとって、それは正しい方向性だと思う」
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