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もうセダンには戻れない……かも──新型レクサスLM 6座仕様詳報

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もうセダンには戻れない……かも──新型レクサスLM 6座仕様詳報

レクサスの高級ミニバン「LM」の6座仕様は、単なるグレード追加ではなかった! 実車を見た小川フミオがリポートする。

最強の多人数ミニバン

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レクサスは、2024年5月9日、6座仕様のLM“version L”を発売した。車内でしかゆっくり休めない超多忙なビジネスマンはもとより多人数の家族にも最適で、いま世界中からこのコンセプトが注目されているそうだ。

「1989年の創業以来、常にイノベーションの精神を貫き続けてきた」と、プレス向け資料で謳うレクサス。ラグジュアリーマーケットにおけるユーザーの価値観の変化をうけて、今回の2代目LMが発表・発売されたのが2023年だ。

今回のLMは、欧州、中国をはじめとするアジア各国、オーストラリアなど62の市場で発売するそうだけれど、米国は入っていない。しかしなんともおもしろいことに、当初、LMのコンセプトに興味をもっていなかった北米ではいまになって、手をあげておけば(販売すると決定していれば)よかった、と、言っているとか。実際、車内の居心地のよさを体験すると「そうかもなぁ」と、思う。

「先に、贅沢なイメージリーダーとして(48インチの大型ディスプレイをはめこんだパーティションつきの)4人乗りエグゼクティブを発表したときから、今回の6人乗りは用意していました」

トヨタの「アルファード」および「ヴェルファイア」を見ていると、LMでも4人乗りにとどまらず、より使い方に広がりが出てくる……というのが市場の読みだった、と、開発を手がけた製品企画の落畑学主幹は説明してくれた。

3列あるシートのすべてが十分に広いというのが、驚くべき点だ。2列目シートは電動で、70°近くまでバックレストがリクライニングする。3列目シートもちゃんとリクライニングする。3列目から2列目シートの前後スライドが調整可能な機構もあって、コンセプトにある“素に戻れる移動空間”を、堪能しようという乗員にとって、いたれりつくせりの装備なのだ。

2列目シートは、前後に480mmのスライドが可能。驚くのは、その2列目シートの上に座りながらスライドさせるときと、たとえば3列目に乗りこむために誰も座っていない状態でスライドさせるときとでは、速度がかなり違う点。ふたつのモーターを使い、人が乗っているときは、比較的ゆっくりと動かし、乗り降りのときは利便性を考えて速く、という具合だ。手動でスライドさせることも可能。

「リヤクライメートコンシェルジュ」なるシステムも搭載。エアコン、シートポジション、サンシェード、照明などを統合制御するもので、足を中心に全部位を温める空調と明るさを落とした「ドリーム」や、顔を中心に上半身を冷やす空調とさわやかな照明で集中しやすい空間をつくる「フォーカス」など、4つのモードが用意される。

「いかに快適に乗っていただけるか? を、車体の骨格開発の最重要課題としました。クルマの動きを、乗っている人の感覚に合わせるよう、車体の動きを調整した」と、前出の落畑主幹は話す。“素に戻る”ための居心地のよさを追求しているのだ。

いっぽうで、ドライバーズシートからもLM“version L”を楽しめるという。

「(ニュルブルクリングサーキットを模した)トヨタテクニカルセンターShimoyamaの第3周回路も走りこみました」と、落畑主幹。

「スポーティなセダンなみにコーナーを攻めることもできます。『セダンに戻れない』と、言っていただけることをめざしました」と、笑う。スタイリングも、5125mmのボクシーともいえる車体だが、ボディパネルにはうまく抑揚がつけられ、見方によってはスポーティな印象さえある。

やっぱり、北米の人たちは、販売を見送って残念だったかもしれない。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

17件
  • ***********
    > スポーティなセダンなみにコーナーを攻めることもできます。

    できるわけないだろw
  • バイク好き野郎
    乗せてもらうなら良いかも知れないが、自腹で買って運転するのはやだな。
    こういうクルマは、運転するクルマでなく乗せて貰うクルマだと思うよ。
    運転するなら、セダンのクルマが良いな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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