NISMOの足回りとボディ剛性を持つGT-Rも同時発表
日産自動車から新たに登場し2019年10月18日に発売開始される、2020年モデルの「NISSAN GT-R NISMO」と「NISSAN GT-R Track edition engineered by NISMO」の車両価格が発表された。
日産GT-Rニスモの新型モデルに触れてわかった! 10年以上も進化し続けているワケ
特筆したいのは、レースの激しい環境の中で磨き抜かれたテクノロジーを応用した「NISSAN GT-R NISMO」。2018年のGT3レーシングカーから使用されている新型のターボチャジャーを搭載し、タービンブレードはNISMO用で、枚数を減らしながらも最新の流体・応用解析を実現した。形状を徹底的に見直すことで出力を落とすことなくレスポンスを20%向上させたことにより、コーナー立ち上がり時にアクセルを踏み込んだ際の立ち上がりの加速性能を高めている。
また、コーナリング性能を向上させるために、車両重心点から遠い部分のルーフ、エンジンフード、フロントフェンダー、バンパー、トランクリッドにカーボン素材を採用。ルーフではカーボン素材の間に、より低比重の材質をサンドイッチする格好でさらなる軽量化が施され、これまでより約10.5kg軽量化された。
コクピットでは、車両とドライバーの一体感を高めながら、ドライバーの肩甲骨、脇腹、骨盤をしっかりとフォローするRECAROシートを採用。カーボンシェルのシート部分はコアフレーム構造とすることで軽量ながら高い剛性を具現化し、乗り手にクルマの挙動をわかりやすく伝える。
そして、フロントフェンダーのエアダクトはGT3レーシングカーを彷彿。エンジンルーム内の熱を逃がしながら内圧を下げ、エアダクトの排出風によってフェンダー外表面の流速を下げ、表面リフトを減少させ、フロントタイヤのダウンフォースを向上させた。
制動能力を高めたカーボンセラミックブレーキは、世界最大級のサイズ。制動能力はもちろんトップクラスで、サーキットにおける高Gでの効きの良さ、一般道での低いGでのコントロール性を両立。大径化したブレーキローター、配列を最適化した高剛性キャリパー、優れた磨耗材を採用したブレーキパッドにより、制動力やコントロール性はさらに高められた。なお、カーボンセラミックのブレーキやカーボン製のエクステリア部品、RECAROシートなどによって計約30kgもの軽量化に成功している。
最後に足元には高剛性な鍛造製法で仕上げられた、9本スポークのアルミホイールと新開発ハイグリップタイヤをセット。これに伴い電子制御サスペンションの高セッティングにより、ハイレベルな走りをアシストする。また、軽量化したブレーキと相まって、バネ下重量を大幅減少。路面をより確実にとらえ、ハイスピード域でもステアリング修正を大幅に抑制することで、コーナリング時の旋回Gも高められた。
もう一台は、NISMOが最先端のレーシングフィールドで鍛え上げたテクノロジーを投入した「NISSAN GT-R Track edition engineered by NISMO」の2020年モデル。GT-Rそのままのフォルムに、GT-R NISMOの足回りとボディ剛性を融合し、新開発ハイグリップタイヤに専用レイズ製アルミ鍛造ホイールを採用した。
レベルの高い制動力は発揮する専用カーボン製セラミックブレーキ、専用カーボンルーフ、新構造の専用RECARO製シートはオプション設定で用意。レースで鍛え上げられた、ピュアなパフォーマンスを発揮するモデルになっている。
NISSAN GT-R NISMO(2020年モデル)の価格は¥24,200,000。NISSAN GT-R Track edition engineered by NISMO(同)は、¥14,636,600。両モデルのWEBサイト公開は8月7日(水)より。
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