今季は全6ラウンドでスプリントレースが行なわれるF1。第6戦として行なわれたマイアミGPは、スプリントフォーマットが初めて採用されたが、同グランプリの責任者にとってはそれが大きなメリットをもたらすことは予想外だったようだ。
マイアミ・インターナショナル・オートドロームでのマイアミGPは2022年に初開催され、今年が3回目の開催となった。同GPにとって初めてのスプリントはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが制したが、日曜の決勝レースではマクラーレンのランド・ノリスが初優勝を遂げるなど、週末でふたりの勝者を生んだ。
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マイアミGPでは2025年もスプリントが実施されることが決定している。その他中国、アメリカ(オースティン)、サンパウロ、カタールでも今年に引き続きスプリントが実施されるが、来季はオーストリアに代わってベルギーがそのリストに仲間入りする。
マイアミGPのタイラー・エップ代表は、当初はスプリントフォーマットの採用に消極的だったという。しかしながら、今年の開催で確かな商業的メリットやポジティブな反応を見られたことを踏まえ、そういった考えは間違ったものであったと認めた。
「スプリントレースに関しては勘違いしていた。その価値について懸念があったのだが、これほどの間違いはなかった」
エップ代表はそう語る。
「ハッキリ言わせてもらうと、実は我々が最初にその契約を結んだ時、私はそれに賛成ではなかった。しかしながらデータやフィードバックによると、土曜日の観客数は増えていた。これはスプリントレースを見るために皆が早くからサーキットに来るようになったからだ」
「ゲートでの(チケットの)スキャン数やデータを見ると、彼らは予選を見に来ているのではなく、スプリントレースを見に来ているのだと分かった」
「私が間違っていた。これは我々にとって非常に良いものだった。全てのプロモーターにとってそうとは限らないのは理解しているが、我々はスプリントレースを開催することを楽しめたし、商業的価値も感じられた。素晴らしいものだった」
またエップ代表は、来年のマイアミGPではスプリントレースが実施されるだけでなく、サポートレースのスケジュールなども今年と近いものになるだろうと語った。
今年のマイアミGPでは、女性ドライバーによって競われる『F1アカデミー』を初めて開催。アメリカラウンドが昨年のオースティンに取って代わった形だ。一方でポルシェ・デラックス・カレラ・カップ・ノースアメリカも3年連続で開催される可能性が高い。
エップ代表曰く、これらのイベントは観客を楽しませるだけでなく、F1レースがより良いコンディションで行なわれるための準備でもあるという。
「F1が始まる前にサーキットで何が行なわれるかは重要だ。1年目は、F1が新しいサーキットを最初に走りたかったので、彼らより先にサーキットを走ることは誰もできなかった」
「3年目のサポートレースは成功に終わった。ポルシェを走らせ、F1アカデミーを走らせたが、これはポジティブだった。それぞれレコードラインが全く同じというわけではないが、ラバー(タイヤのゴム)が乗ることで(F1の)レースチームに影響を与える」
「我々としては、毎回何らかの形でふたつのサポートシリーズに取り組んでいるため、来年も同じようなラインアップになることを期待している」
「1年目と2年目で多くのことを学び、困難やミスを正直に受け止めた上で、フルスロットルで攻めようとしている。そこから3年目にかけては微調整に終始し、4年目、5年目に向けては顧客の声に耳を傾けることが重要だと考えている」
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