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【WRC 2021 第3戦】選手権リーダーが壮絶なコースアウト! ヒョンデのヌービルがトップ、トヨタが2−3位につける【クロアチア・ラリー Day1】

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【WRC 2021 第3戦】選手権リーダーが壮絶なコースアウト! ヒョンデのヌービルがトップ、トヨタが2−3位につける【クロアチア・ラリー Day1】

WRC 2021 第3戦

第1回 クロアチア・ラリー 2021

日時:4月23~25日

サーフェイス:ターマック
SS
総走行距離:300.32km(SS数20)

サービスパーク:ザグレブ

シーズン第3戦のクロアチア・ラリーが2021年4月23日からスタート。8つのSSを走り、ヒョンデのティエリー・ヌービルがトップに立った。2位と3位にはTGR(トヨタGAZOOレーシング)のセバスチャン・オジエとエルフィン・エヴァンスがつけている。

【画像ギャラリー】WRC第3戦Day1 無事でよかった!壮絶クラッシュのヤリスWRC

●デイ1を首位で終えたヒョンデのティエリー・ヌービル ©︎Redbull

約2ヶ月のインターバルを経た2021年シーズンのWRCは、初開催のクロアチアから再開された。今季初のオールターマックラリーとなるクロアチアは、WRCとしては初開催だが、ERC(ヨーロッパ選手権)の1戦としても知られ過去40回以上開催されている、歴史のあるラリーだ。

クロアチアの首都ザグレブを拠点として、その西側に広がる自然保護公園のジュンベラク・サモボル山脈や、美しい景色が広がる田園地方を走るルートが設定され、SS総数は20。スムーズな路面と、摩耗で凸凹した路面が混在し、速度域は高いステージが多いようだ。

デイ1は4つのステージを午前と午後で2回ずつ走る、8つのSSで争われる。SS2と6は、23.76kmのロングステージが待ち受ける。天候は快晴で、朝の気温は11℃だ。


■波乱の幕開け
ラリーはわずか6.94kmのSS1から波乱が起きた。2戦を終え史上最年少の選手権リーダーとして先頭でスタートした、TGRのカッレ・ロバンペラが5.4km地点でコースアウト。崖下に転落し、マシンは大破してしまう。幸いクルーは無事だったが、あとから走ったヌービルが「カッレのコースアウトを横目に通り過ぎたあとからは、自分のリズムで走れなくなった」と語るほど壮絶なコースアウトだったようだ。

しかし、そのヌービルはSS1でトップタイムをマーク。2位にはチームメイトのオィット・タナックが続いた。ヌービルは直後のロングステージとSS4でもベストを奪い、午前中のループを首位で折り返した。タナックはトリッキーな路面に苦戦し、総合4位まで順位を落としてしまう。

TGR勢はオジエがSS1でパンクするが、SS3でベストタイム。エヴァンスも常にトップ3のタイムでヌービルを追随し、総合2位。オジエは総合3位で午前のループを終えた。

●E・エヴァンスはターマックでも速さを見せる。デイ1を終え総合3位 ©︎Redbull

午後のループでは、ヒョンデvsTGRの対決が勢いを増した。上位4台まではすべてのステージで、ヌービル、タナック、オジエ、エヴァンスの4人が独占。他のクルーたちとの差が広がっていく。総合順位ではオジエとエヴァンスが入れ替わったのみで、首位はヌービルが守った。


■ニッポンの若武者も奮闘中!
フル参戦1年目の期待の若武者、勝田貴元(TGR)もヤリスWRCをドライブする。しかし、高いスピード域に加え、インカットによって掻き出された泥で滑りやすいコーナーが連続するトリッキーな路面に大苦戦。「こんなスリッパリーなターマックは初めて」とコメントを残すほど難しいコンディションだったようで、本来のスピードが生かせない。さらに、SS5ではジャンクションでブレーキングが遅れてしまいミスコース。SS7ではスピンもあり、総合9位でこの日を終えた。明日以降の挽回に期待だ!

●勝田貴元はトリッキーなステージコンディションに苦戦 ©︎Redbull

なお、このラリーには新井大輝もWRC3クラスに参戦。フォード フィエスタのR5(Rally2)マシンで走行したが、SS6でコースアウトを喫しリタイアに終わっている。

デイ2も8本のSSが待ち受ける。上位の順位に変化はあるのだろうか? TGRがマニュファクチャラー選手権首位を守れるか、ヒョンデ勢との争いに注目だ。

<文=ドライバーWeb編集部・青山>

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