ぐっと良くなったスカイアクティブX。エンジンスペックは190ps/240Nmに向上
マツダのスカイアクティブXがぐっとよくなった。
スカイアクティブXは、伸びやかさと排出ガス浄化性に優れる火花点火式ガソリンエンジンと、初期レスポンスと燃費性能が魅力の圧縮着火式ディーゼルエンジンのメリットをクロスオーバーさせたマツダの独自技術。内燃機関の可能性を追求した高効率ガソリンエンジンである。
マツダ3とマツダCX-30が環境性能と乗り心地を改善する商品改良を敢行
マツダ3に搭載してデビューした当初は、正直にいうと力量不足の感触があった。ところが、エンジン制御系の変更を受けた2021年モデルで、驚きの進化を果たした。エンジンスペックは従来の180ps/224Nmから、190ps/240Nmにアップ。この数値は、当初の目標値だという。
リファインポイントはスーパーチャージャーの過給ポイントを早め、希薄燃焼から通常燃焼への切り替わりで起きる「トルクの落ち込み」をサポートするモーターのつながりを改善した点。バルブタイミングもより高い精度とされ、走行中の加減速、とくにアクセル操作に対する「ツキ」がよくなった。ドライバーの要求と現実のズレがぐっと少なくなっている。
力強いダッシュはスポーツ感覚。足回りもリファイン
従来のスカイアクティブXでもゼロスタート加速は決して悪くなかった。しかし中間加速、いま加速したい瞬間にもどかしい印象を受けがちだった。シフトダウンなりキックダウンして加速しやすい条件を整えたくなったのである。しかし、最新版にそうしたテクニックは不要。ピックアップ、つまりエンジンレスポンスが格段に鋭くなっており、まるでディーゼルのように豊かな低中速トルクが実感できる。アクセルを踏み込むだけでたくましい加速を示すのだ。
ATもいいが、MTのほうが改良効果は明確。力強いトルクでダッシュが効く。印象的なのは2000rpmからの盛り上がりと5000rpm以上の車速の伸び感。6速MTで引っ張ると、ちょっとしたスポーツ感覚に浸れる。
燃費も改善された。昨年11月に続き、この4月の改良でWLTCモード燃費16.6~17.9km/リッターを達成。一部グレードがエコカー減税対象車になった。
足回りもよくなっている。サスペンションはバネレートの強化とそれに見合うダンピング特性の見直しを実施。タイヤを含めマッチングを高めた。最新版はしっかりしたステアリングフィールと、上質な乗り味が楽しめる。サスペンションの自然なストローク感が心地いい。高速直進性も初期型より落ち着いている。クルマそのものがアップグレードしたイメージだ。
外観の変更はフロントフェンダーに追加されたエンブレムだけだが、マツダ3は中身がぐっと充実した。クルマ好きを魅了する存在である。
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みんなのコメント
もっと抜本的なことを考えないとここ北米でもヤバいと思います。あのデザインは良いと言う人はいますがここでは受けないでしょうね。ある意味存在感がないと思います。
希薄から通常燃焼(笑)
さらにモーター(笑)
なんて面倒臭いエンジンなんだろうか