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【ハスラーも試練の初チェンジ!!】偉大な初代を超えた2代目モデル 5選

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【ハスラーも試練の初チェンジ!!】偉大な初代を超えた2代目モデル 5選

「ハスラー」も初代から2代目へ! 人気車の後を継ぐ2代目は意外と難しい!?

 クルマの足跡を振り返ると、人気を高めたり、好調に売れたのは、初代モデルになることが多い。初代モデルは登場した時のインパクトが強く、注目を集めやすいからだ。

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 しかし、車種によっては、2代目が成功することもある。

 一般的に“最初のモデル”がヒットすれば、“次のモデル”に対するハードルは上がる。変わり映えしなければ「全然変わっていない」と言われ、ガラリと変えれば「最初の方が良かった」と言われかねないことも、2代目の難しさだ。

 今年12月下旬に発表、発売は2020年1月を見込む2代目ハスラーは、初代を超える人気車になれるだろうか。ここでは同車の登場を前に、高いハードルを越え、人気や実力で初代を上回ったといえる2代目モデルを取り上げたい。

文:渡辺陽一郎
写真:SUZUKI、NISSAN、SUBARU、編集部

【画像ギャラリー】最初はどんな姿だった?? 初代を超えた2代目の「初代」を見る

2代目マーチ「初代を超えるヒット作に」

2代目マーチ(1992-2002)/最盛期の1997年には年間14万3965台(車種別ランキング2位)を販売し、初代を超えるヒット作に

 まずは2代目マーチがある。初代マーチは1982年に発売され、当時のサニーやパルサーよりも、さらにコンパクトで価格の安い車種に位置付けられた。

 初代マーチは今のコンパクトカーと同様の前輪駆動で登場しており、約10年間にわたり生産されている。その間にライバル車のスターレットも、1984年に後輪駆動の2代目から前輪駆動の3代目に切り替わり、1989年には4代目へ発展した。

こちらは1982~1992年まで販売された初代マーチ

 このようなライバル車の影響も受けながら、2代目マーチは熟成を重ねて、1992年に発売されている。企画が立ち上がった後も、開発期間には4年半を費やした。欧州で売ることも重視して、外観は日本と欧州のデザイン案を融合させている。

 2代目マーチの外観は、ウインドウの面積が広く視界も優れ、ボンネットやルーフの寸法比率もバランスが良い。運転しやすく、外観も洗練されているために、初代を超えるヒット作になった。

 発売の翌年となる1993年から1997年頃までは、1か月平均で1万台以上を安定的に登録。今日のノートに匹敵する売れ行きであった。

2代目スイフト「初代から大刷新! 今に続く上質な小型車に」

2代目スイフト(2004-2010)/軽自動車ベースだった初代から一転、2代目は本格派コンパクトカーに。現在へと続く実力派としての礎を築いた

 日本におけるスイフトは、初代が2000年に発売され、2代目は2004年に登場した。

 ところがスズキの開発者と話をすると、2代目を「初代スイフト」と呼ぶことが多い。日本における初代スイフトは、海外ではイグニスとして販売され、2004年の2代目から世界的にスイフトを名乗ったからだ。

 車作りも、日本における初代スイフト(海外のイグニス)と2代目ではまったく違う。初代はSUVに似た軽自動車のKeiをワイド化したコンパクトカーで、プラットフォームはホイールベース(前輪と後輪の間隔)の数値まで含めて軽自動車と同じだった。

 2代目はそこを大幅に刷新している。プラットフォームとサスペンションは完全に新開発となり、自然に良く曲がる操舵感覚が特徴だった。

 欠点は下りカーブでの危険回避、あるいは雨天における高速道路のカーブなどで、後輪の接地性が削がれやすいことだ。これは3代目を開発する時に重要なテーマに挙げられ、大幅に改善された経緯がある。

 それでも2代目スイフトは、外観デザイン、インパネなどの質感、シートの座り心地などが見違えるほど良くなり、欧州車を連想させる上質なコンパクトカーに仕上がった。

 1.6Lエンジンを搭載するスイフトスポーツも追加され、人気を高めている。スイフトスポーツは上質な2代目スイフトをベースにしたからこそ、優れたスポーティカーに発展させられた。

2代目キューブ「個性的なデザインで一躍人気に」

2代目キューブ(2002-2008)/初代から一転して個性的なデザインで一世を風靡。2003、2004年と連続して年間13万台超を売り上げるなど人気を集めた

 キューブはマーチのプラットフォームを使って開発された背の高いコンパクトカーだ。初代は2代目マーチをベースに開発され、1998年に登場している。空間効率の優れた小型車の先駆けになった。そして2代目キューブは2002年に発売されている。

 1990年代の後半以降、トヨタはファンカーゴや初代bB、マツダはデミオという具合に背の高いコンパクトカーを発売しており、キューブも2代目で個性化を図った。

 開発者はさまざまなリサーチを行い、ユーザーが「緩さ/ゆるさ」を求めていると判断して、2代目キューブは直線基調と丸さを融合させた外観デザインを採用している。2代目キューブの外観は、遠方から見てもハッキリと分かるほど個性的で、一躍人気を高めた。

 当時はハイテク化が一段落して、ゆったりと生きる雰囲気が求められていた。2代目キューブのリラックス感覚は、3代目の現行型にも通じている。

2代目レガシィ「ツーリングワゴンが人気牽引し大ヒット」

2代目レガシィ(1993-1998)/高性能なツーリングワゴンを筆頭に人気を集め、1996年には年間9万1478台を販売。スバル屈指のヒット車となった

 初代レガシィは1989年に発売され、一躍ヒット商品になった。

 運転しやすい5ナンバー車でありながら、居住空間の広さに余裕を持たせ、内装は上質に仕上げている。低重心の水平対向エンジンと4WDの併用で、走行性能と乗り心地も優れ、バランスの取れた高い商品力が人気を呼んだ。

 2代目レガシィは、初代モデルの車作りをさらに進化させ、市場に定着させる役割を果たした。水平対向4気筒2Lターボエンジンは、ツインターボを装着して、改良版では最高出力が280馬力に達している。

 当初のツインターボは、プライマリーターボとセカンダリーターボの作動が滑らかさを欠き、一度立ち上がった加速が途切れてギクシャクさもあったが、2Lエンジンを搭載する5ナンバー車としては、最高峰の走行性能を実現させている。

 また、1995年には外観をSUV風に仕上げて最低地上高も拡大したグランドワゴン(北米では初代アウトバック)が追加され、これも人気モデルになった。

 このように2代目レガシィは、基本的な車作りは初代の延長線上にあるが、性能の向上やバリエーションの充実が大いに注目された。むやみに雰囲気を変えないフルモデルチェンジも好感を持たれた。

2代目アルファード「ヴェルファイアも誕生! 今に通じるラインナップ確立」

2代目アルファード(2008-2015)/好調だった初代に続き、当代から姉妹車のヴェルファイアを初設定。今につながる“アル/ヴェル”の地位を確立したモデル

 2002年に発売された初代アルファードは好調に売れて、ライバル車のエルグランドに販売競争で勝つことができた。2008年には2代目にフルモデルチェンジされている。

 2代目アルファードで注目されたのは、ネッツトヨタ店の取り扱い車種として、姉妹車のヴェルファイアを用意したことだ(トヨペット店は従来と同じアルファードを販売)。

 ヴェルファイアのフロントマスクは、アルファードに比べるとスポーティかつ個性的で、ユーザー層を広げた。

 背の高い3ナンバーサイズのミニバンという基本的な特徴は初代を踏襲したが、2代目では室内長を75mm拡大して、居住性をさらに向上させている。LEDを使った間接照明など、内装の質も高めた。

 V型6気筒3.5Lエンジンは新たに開発され、2011年に追加されたハイブリッドも設計を刷新させている。今に通じるアルファード&ヴェルファイアのラインナップを確立させたのが、この2代目であった。

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