現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型ロールス・ロイス「ゴースト」登場!

ここから本文です

新型ロールス・ロイス「ゴースト」登場!

掲載 更新 4
新型ロールス・ロイス「ゴースト」登場!

9月1日、ロールス・ロイスは4ドアセダン「ゴースト」の新型を発表した。11年ぶりのフルモデルチェンジの内容とは?

シンプルさを追求

2020年、クルマは止まらない!──GQ CARS「なんちゃって専門家会議」が選んだ6大ニュース【トヨタハリアー編】

2009年の登場以来、初のフルモデルチェンジを受けた新型「ゴースト」の特徴は、“起業家のビジネスツール”という現行モデルのコンセプトを引き継ぎつつ、より洗練されたスタイリングと、最高の乗り心地を目指したところにある。

「Less but better」とロールス・ロイス(以下RR)が説明するのが、新型ゴーストだ。2009年デビューの現行モデルも、ラインナップ頂点の「ファントム」に対し、ドライバーズカーとしてのキャラクターが訴求されてきた。

ここで紹介した「Less but better」とは、新型ゴーストの開発コンセプトであるという。べつの言葉でいうと、「見かけはよりシンプルに、内容はより充実」になる。

興味ぶかいのは、シンプルさを追求した理由として、ターゲットである若き富裕層のいまの嗜好性に合わせたため、と、RRが述べている点だ。過剰なものを排し、内容の濃さを重視する……そのひとつがデザインだ。

画像をみればわかるように、イメージはたしかにシンプルだ。全長は現行ゴーストより89mmも長くなって5546mmになった。いっぽうで、キャビン高は抑えられ、前後にすっと流麗なシルエットを持つ。

フロントマスクも同様。RRのシンボルであるおおきな「パンテオン・グリル」をもつものの、スピリット・オヴ・エクスタシーはその背後に置かれ、電動で格納してしまえば、スタイリングの印象はだいぶすっきりする。

サイドのボディパネルにも注目したい。Aピラーからリアフェンダーまで、1枚の鋼板を使う。かつ、熟練した職人が4人がかりで溶接に取り組む。

結果、継ぎ目がいっさい見当たらない、ひとつのかたまりから削りだしたような美しい面が実現している。5.5m超のクルマで、ここまで滑らかな面は希有なことだろう。

benedict campbellRRでは新ゴーストのデザインコンセプトを「ポスト・オピュランス(Post-Opulence)」と呼ぶ。「脱・ぜいたく」と、日本法人では説明してくれたけれど、たんなる「脱・ぜいたく」というよりは、「脱・これみよがしのぜいたく」というニュアンスである。つまりは、本当のぜいたく、ということだ。それが証拠に、「プレミアム・ミディオクラシーの反証みたいな存在にしようと考えました」と、RRではプレスリリース中に書いている。中途半端なプレミアムという意味にもなる「プレミアム・ミディオクラシー」は、2017年ごろから英米で注目された消費トレンドで、日本語にすると”プチぜいたく”といったところだろう。

例をあげれば、ウーバーの後席でショファーつきのクルマに乗っている気分を味わうことや、フレンチフライにトリュフオイル(トリュフでなく)をかけることなどが思いつく。                               

新設計のシャシーを採用

新型ゴーストのもうひとつの特徴は、新設計のシャシーだ。アルミニウムのスペースフレームで、さきに「ファントム」と「カリナン」に採用したものを新型ゴースト用に一部設計変更した。

恩恵は操縦性と快適性の向上だ。剛性としなやかさを併せ持ち、そこに420kW(523bhp)の6.75リッターV型12気筒エンジンに、フルタイム4WDシステムのドライブトレインが、低重心化を念頭に搭載されている。重量配分は前後50対50という。

操縦性については、フロント側のアッパーウィッシュボーンにダンパーを組み込み、縦方向も橫方向もしっかり動く「プラナー・サスペンションシステム」が新型ゴーストで初採用された。「開発に10年かけました」と、RRが説明する肝煎りのシステムだ。

さらにGPSの情報と連動し、コーナーの手前などで適切なギアを選ぶ「サテライト・エイデッドシステム」と、ステレオカメラで前方の路面の情報を把握しつつ足まわりの設定を瞬時に最適なものにする「フラッグベアラ−」システムが組み合わされる。

benedict campbellそして、四輪操舵システムも備え、はたして新型ゴーストは、RRが標榜する「マジックカーペットライド」(空とぶじゅうたんのような乗り心地)を実現したという。静粛性の面でもダブルバルクヘッドを採用するなどして、最大限の注意をはらっている。

「新型ゴーストは、これまで手がけた製品のなかで、もっとも技術的な先進性をもったモデル」。

RRではそう胸をはる。ただし、それをこれみよがしにはしない。オーナーが激務のあとクルマに乗り込んで癒やされたいと思うようになることがもっとも重要で、そこに新型ゴーストの価値があるという。

benedict campbell文・小川フミオ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス

みんなのコメント

4件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3722.04349.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1098.04780.0万円

中古車を検索
ゴーストの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3722.04349.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1098.04780.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村