830hpを生む自然吸気V12のハイパーレーサー
ランボルギーニのモータースポーツ部門、ランボルギーニ スクアドラ コルセはスペインのヘレスで実施する「スーパートロフェオ ワールドファイナル 2019」の会場で、次期型モデルを2台ワールドプレミアする。
ランボルギーニ、スクアドラ コルセ渾身の次期モデル2台を2019年10月末に世界初公開
今回ティーザー画像を公開したのは、2020年にデビュー予定の12気筒モデル。830hpを生む6.5リッターの自然吸気ユニットを搭載するハイパーカーで、開発はスクアドラ コルセが、デザインは本社チェントロ・スティーレが担当した。サーキット専用モデルで生産は台数限定となる模様。
大型のリヤウイングをはじめ、ボンネット上には2箇所のエアインテークが口を開け、ルーフ上にもエアスクープを設置するなど、サーキットで戦う強者ならではの武装がティーザー画像からも見て取れる。12気筒自然吸気ユニット単独のパフォーマンスを原動力にするレーシングモデルは、今後いよいよ希少種となるだろう。
アルミ製フレームとカーボンモノコックの複合ボディ
ボディ構造は最高水準の安全性を保証するべく、アルミニウム製のフロントフレームにカーボンファイバーのモノコックという組み合わせから成る。ねじり/曲げ剛性を最大限に高めるために、エンジンを囲むようにスチール製のロールケージも配置している。
トランスミッションはXtrac製の6速シーケンシャルで、サスペンションアームはギヤボックスへ連結。運動力学的に優れた構造は、剛性にも有利に働く。また、サーキットや路面状況に合わせてドライバビリティを最適化するため、メカニカルなセルフロッキング・ディファレンシャルを搭載する。
ウルスのレーシングトラック仕様も
もう1台の次期型モデルは、サーキットだけでなくオフロードシーンも視野に収める「ウルス ST-X」。これは、レース界における初のスーパーSUVといえる存在。V8ツインターボを搭載し、ボディ構造自体も見直して軽量化を図っている。エアインテークを装備したカーボン製ボンネットや、同じくカーボン製のリヤウイング、レーシングエキゾーストなどを完備した。
ボディカラーは、スクアドラ コルセのイメージカラー「ヴェルデ・マンティス(Verde=グリーン、Mantis=カマキリ)」で、赤のアクセントカラーを随所に採用。コクピットは鋼管パイプを用いたロールバーで補強し、レーシングシートや消火システムを装備する。
ウルス ST-Xによる最初のレースは、2020年スーパートロフェオ・シリーズのワールドファイナルの場で実施予定。ミザーノ・アドリアーティコにあるミザーノ・サーキットで行われるイベント期間中、スーパートロフェオの4クラスの勝者に挑戦のチャンスが与えられることになりそうだ。
世界最速のワンメイクレースの呼び声高い「ランボルギーニ スーパートロフェオ」シリーズ。その2019年シーズン最終戦となる「ワールド ファイナル」は2019年10月26日、27日に実施される。舞台はスペインのヘレス・デ・ラ・フロンテーラにあるヘレス・サーキット。接戦の行方とともに、スクアドラ コルセの放つ2モデルの正体に多くの注目が集まるだろう。
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