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トヨタ新SUV「ライズ」は爆売れ間違いなし!? ダイハツと共に狙う「受け皿」需要とは

■トヨタとダイハツの「空白地帯」を埋める2台のクルマ

 2019年11月5日に発売された小型SUVのトヨタ新型「ライズ」およびダイハツ新型「ロッキー」は、全長4m以下のボディを持ち、車体の小ささと室内の広さを両立させたことがセールスポイントとされています。

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 一方、2016年11月にダイハツやトヨタなどが発売した小型車「トール」(ダイハツ)、そしてOEM車の「ルーミー」「タンク」(トヨタ)は、2019年現在売れ行きが好調ですが、新型ライズ/ロッキーと共通する点があるといいます。いったい何が共通しているのでしょうか。

 一般社団法人 日本自動車販売協会連合会の新車販売台数ランキング(軽自動車・輸入車除く)によると、2019年上半期(1月から6月)にルーミーは4万5544台を販売して9位にランクインしました。

 タンクは3万7232台で12位、トールは1万5707台で32位にランクインします。3台の販売台数を合算すると9万8483台にのぼり、この台数は2019年上半期首位のプリウス(7万277台)を上回っています。

 前述のとおり、トールはダイハツが開発した小型トールワゴンで、トヨタにOEM供給するかたちで、ルーミーはトヨタ店・カローラ店で、タンクはトヨペット店・ネッツ店で販売されています。ちなみに、ダイハツはスバルにもOEM供給をおこない、「ジャスティ」という車名で販売されています。

 これら4車種は全長約3.7m×全高約1.7mというサイズのボディを持ち、国産コンパクトカーの主流である全長約4m×全高約1.5mと比較すると、全長が短くて背の高い車体が特徴です。また、コンパクトカーでは珍しい両側スライドドアも装備されています。

 これらの特徴を持つコンパクトカーは、スズキ「ソリオ」などがありますが、決して車種数としては多くありません。コンパクトカーの王道から外れているにも関わらず、販売が好調なルーミー、タンクなどの4車種(以下、ルーミー4兄弟)ですが、なぜ人気となっているのでしょうか。

 トヨタの販売店スタッフは、売れ行きが好調な理由について次のように話します。

「発売当時、ルーミーとタンクは『普通車から軽自動車に乗り換えするユーザーへの代替案』という販売戦略の一環として投入されたと聞いています。

 しかし、既にトヨタには小型車クラスのモデルが多く存在していたことから、それらのモデルに対して個性を出すために、ダイハツが全高のあるトールを開発し、OEM車としてトヨタでルーミーとタンクを展開することになったようです。

 ルーミーとタンクの販売台数が好調な理由としては、スーパーハイトワゴンの軽自動車やミニバンと同じく室内空間の広さが人気のひとつです。そして、軽自動車よりも走りが安定し、ミニバンより取り回しが良いといった部分が好評です。

 そのため、今までセダンやミニバンに乗っていたユーザーがちょうど良いサイズのルーミーとタンクに乗りかえることも多く好調なのだと思います」

 また軽自動車が車種ラインナップの中心となっているダイハツ側の立場では、トールは軽自動車から普通車へのステップアップに最適なクルマといえます。

 トヨタとダイハツそれぞれの既存車種に乗っているユーザーの乗り換え先として、最適なコンパクトカーであったことから、売れ行きを伸ばしたといえます。

※ ※ ※

 新型ライズ/ロッキーもルーミー4兄弟と同じような関係性で、ダイハツが開発した新型ロッキーを、トヨタがOEM供給を受けるかたちで新型ライズとして販売するのですが、じつは、新型ライズ/ロッキーにもルーミー4兄弟と同じねらいがあるというのです。

 新型ライズ/ロッキーのチーフエンジニアを務めたダイハツ 製品企画部の大野宣彦氏は、次のように話します。

「日本の乗用車市場は毎年横這いの状態ですが、SUVについては年々比率が上がっており、SUVの人気が高まっていることがわかります。

 SUVを購入したユーザーに話を聞くと、不満点として『荷室が狭い』『車両価格が高い』『もう少し小回りが利くとよい』などの意見が多く寄せられました。

 そこで、コンパクトサイズで広い荷室を持つ、新しいジャンルのSUVの世界があるのではないかと思い、新型ライズ/ロッキーの開発をはじめました。

 新型ライズ/ロッキーは、軽自動車やコンパクトカーから乗り換えるアップサイザーの人や、ミニバンや大型SUVからダウンサイジングする人など、幅広いお客さまにマッチするのではないかと思います」

※ ※ ※

 従来のSUVに不満を持つユーザーに向けた受け皿として開発されたという点で、新型ライズ/ロッキーはルーミー4兄弟と同じ経緯で企画されたといえます。

 OEM供給をおこなうことで効率よく幅広い販売網で取り扱うという点も含めて、新型ライズ/ロッキーは、ルーミー4兄弟が実現した販売面での成功事例を再び描くことを狙っています。

■買うならどっち? 新型ライズ/ロッキーとルーミー4兄弟の使い勝手を比較

 コンパクトカーのルーミー4兄弟に対し、新型ライズ/ロッキーはSUVタイプであり、ボディタイプは異なるものの、価格帯は類似しています。ルーミー4兄弟が約150万円から約210万円前後となっている一方、新型ライズ/ロッキーは約170万円から約230万円(ロッキーは240万円強)に設定されていて、十分比較対象になり得ます。

 さらに扱いやすいボディサイズや、高いアイポイントがもたらす運転のしやすさなど、共通点は多いです。

 そこで、ルーミー4兄弟と新型ライズ/ロッキーを、車内・荷室の広さや小回り性能、走行性能といった、小型車の使いやすさを左右する代表的な部分を中心に比較します。

 まず室内高は、ルーミー4兄弟が高い車高と低床フロアを活かして1355mmを確保していますが、新型ライズ/ロッキーは1250mmとなっています。

 ルーミー4兄弟の広々とした車内は群を抜いていますが、新型ライズ/ロッキーはSUVタイプのボディで最低地上高185mmを持ちながら、室内高も必要十分に確保されている点が優れているといえるでしょう。

 フル乗車時の荷室容量に目を向けると、ルーミー4兄弟は205リッターに留まりますが、新型ライズ/ロッキーは369リッターの大容量を実現。仲間を連れての長距離旅行をする場合には、新型ライズ/ロッキーが向いているといえそうです。

 最後に、走行性能を比較します。ルーミー4兄弟に搭載されるエンジンは、最高出力69馬力の1リッター直列3気筒と、最高出力98馬力の1リッター直列3気筒ターボの2種類です。

 一方、新型ライズ/ロッキーには全車に最高出力98馬力の1リッター直列3気筒ターボエンジンが搭載されます。このエンジンは、ルーミー4兄弟のターボエンジンと同じ型式のもの(1KR-VET型)で、全車にパワフルなエンジンが搭載される点は新型ライズ/ロッキーの魅力のひとつといえそうです。

 また、新型ライズ/ロッキーには小型車として初めてのDNGA新プラットフォームが採用されていて、軽量高剛性なボディ骨格を実現。走行時の安定性と乗り心地の良さをもたらしています。

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 ボディタイプの異なるルーミー4兄弟と新型ライズ/ロッキーですが、トヨタ・ダイハツの既存ユーザーにとっては「ちょうどいい」ボディサイズと価格で、非常に戦略性の高いモデルとなっています。

 とくにSUV人気が伸びている近年の新車市場において、今後新型ライズ/ロッキーが2020年の販売ランキングで台風の目となることは間違いなさそうです。