ボクたちがクルマを選ぶときに悩む要素がいくつかある。
そして、その中でもかなり大きなものは「ボディカラー」ではないだろうか。
車種も決まった、グレードも決まった、じゃあその次は?となるのがボディカラーだ。
場合によっては「そのボディカラーがあるから、そのクルマやグレードを選んだ」という人もいるかもしれない。
それくらいクルマ選びにおいて重要性が高いのがボディカラーだ、とボクは考えている。
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色が人に与える効果は様々だ
一般に、色は人々になんらかの効果を及ぼす、と言われている。
たとえばセールで激安を表現するのに「赤」を使うと消費者の購買意欲を喚起できる、緑や青は人々に落ち着きを与える、といったアレだ。
クルマのボディカラーも似たようなものかもしれない。
より正確に言うならば、そういった「色の持つ効果」を自ら体験しようと考えて選ぶのがボディカラーであり、その人の性格を表すものであるとも考えている。
ここで一般的なボディカラー、そしてその効果を見てみよう
あくまでも一般的な例だが、ここでいくつか、クルマによく用いられるボディカラーとその色が人々の心理状態に及ぼす「効果」や、色の持つ「意味」を述べてみたいと思う。
◆レッド
上述のように、購買意欲など「情熱を掻き立てる」色として知られている。
血や心臓、炎も「レッド」を用いて表現されるが、レッドを選ぶ人は情熱的で、感情豊かな人なのかもしれない。
レッドで有名なのはフェラーリだが、まさに「情熱の塊のような」クルマだといえよう。
◆オレンジ
オレンジはクルマのカラーとしては一般的ではないが、ランボルギーニやマクラーレンには比較的多く選択されているのではないだろうか(マクラーレンにおいては「オレンジがカンパニーカラー」である)。
オレンジは創造性や型破りを意味すると言われるが、まさにランボルギーニにふさわしいように思う。
なお、オレンジが人に及ぼす効果としては「心拍数を増加させる」というものがあると言われ、つまり興奮するということになりそうだが、モータースポーツにおいて、車両やチームのロゴにオレンジが多く用いられるのはこういった理由があるのかもしれない。
◆イエロー
イエローをボディカラーに採用しているクルマは比較的多い。
軽自動車やコンパクトカー、そしてスポーツカー、スーパーカーにも見られるようだ(一方でSUVやサルーンにはあまり用いられない)。
原色の中ではもっとも光を反射する色だともというが、そのぶん視認性が高いのがイエローだ。
じっさい、ボクのアウディTTは出先で駐車場に停めていてもすぐに見つけることができる。
イエローは新しさを表現する半面、太陽や小麦など生活に直結した、歓迎すべき色や心地よい色としても捉えられている。
ポルシェのシグナルイエローのような鮮やかなイエローはスポーツカーに向いていて、ややパステルがかったイエローはファミリー向けの軽自動車に多く見られるなど、その色調によっても大きく印象を変えるようだ。
◆ブルー
最近人気が出てきたボディカラーが「ブルー」だ。
フェラーリやランボルギーニもブルーをイメージカラーに設定した車種を発表しているし(オープンモデルが多いようだ)、スバルのWRブルーパールもよく知られている。
深いブルーは格式の高い「ロイヤルブルー」、さらに濃くなればプロフェッショナルを表す「ネイビーブルー」、そこへ情熱のレッドを混ぜれば快活な「コバルトブルー」へと変化する。
攻撃的なカラーではなく、安心感を表現しながらも開放的で、「受け入れられやすい、受け入れてほしいという気持ちを表す」カラーでもあり(リクルートスーツ、ネイビースーツも同じかもしれない)、攻撃的ではなく受け身の人が選ぶことが多い色としても知られるようだ。
◆ホワイト
ホワイトには清潔さやピュアさん、といった意味がある。
これは花嫁衣装の「白無垢」と同じようなものだろう。
パールを混ぜて高級な印象を出したり、黄色を加えてアイボリーっぽいカラー、逆にブルーを混ぜて冷たい印象を演出したり、と様々な表情を見せるのも特徴だ。
ホワイトのボディカラーだとやはりホンダの「チャンピオンシップホワイト」を思い出す。
◆ブラック
ブラックには優雅さや洗練、セクシーさといった意味があるそうだが、まさにそのとおりかもしれない。
「黒塗り」の高級車は優雅だし、ブラックのスポーツカーは洗練され、セクシーさすら漂う。
BMWやポルシェ、マセラティ、アルファロメオはブラックをテーマにした特別仕様車を発表しているが、レンジローバーの「ブラックパック」、ランボルギーニの「スタイルパッケージ」など、ボディパーツをブラックへとペイントするオプションも人気であり、自動車業界はブラックの与える印象、そして効果に最注目しているのかもしれない。
[ライター・撮影/JUN MASUDA]
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