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【岡崎宏司のカーズCARS】ボクは67年間バイクとクルマに乗ってきた。その中でとくに「記憶に残るエンジン」を紹介しよう!

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【岡崎宏司のカーズCARS】ボクは67年間バイクとクルマに乗ってきた。その中でとくに「記憶に残るエンジン」を紹介しよう!

1万rpmでもスムーズさを失わない4気筒への想いは永遠

 今月のテーマは「記憶に残るエンジン」である。16歳以来、67年間もバイク/クルマに乗り続けてきた。だから対象は驚くほど多い。でも、心を鬼にして絞り込んだ。

【エンジン車よ永遠なれ!】AE86用の4A-GEはモータースポーツ仕込みの強心臓。よく回り、パワフルで頑丈。もちろん最高に気持ちいい

 まずはバイクから。バイクで心に残る、いまでも惹かれ続けているのが、トライアンフが1957年に発表した、排気量650ccのバーチカルツインだ。180度クランクの爆発はリズミカルで、排気音の切れ味は抜群。そして中速のトルクの厚みとツキも素晴らしい。ボクは、このバーチカルツインを積むボンネビルに憧れた。だが若い頃は思いが叶わず、たしか48歳頃(1988年)、リーターンライダーになったときに念願を果たした。

 トライアンフと対照的なBMWのフラットツインも忘れられない。最もバランスがいいといわれたR50S(1960~62年)を当時入手した。速くはなかったが、スムーズさは傑出していた。アイドル回転数を500~550rpmあたりで、ストンストンといった感じで整えるのが楽しみのひとつだった。
 1978年の初代ホンダCBX1000も鮮烈だった。初乗りは鈴鹿サーキット、文字どおりのシルキーな回転感と強力なパワーに陶酔した。そして、最終コーナーを立ち上がり、全開でストレートを走っているときにふと見たミラーが、まったくぶれずに、クッキリと後方を映していることに驚嘆したものだ。

 クルマでは、1964年に登場したホンダS600。10000rpmでもスムーズさを失わない4気筒への思いは永遠だ。1966年デビューの初代サニ-1000(A10型)とスバル1000(フラットフォー)には、日本車の新たな息吹を感じた。ちなみに、サニー1000は、軽量さとシャシー性能にも惹かれ「日本一周ノンストップ走行」にチャレンジ。「50km/hを超える平均速度」で走り切れたのは驚きだった。

 1967年、世界初の2ローター・ロータリエンジンを積んだコスモスポーツで箱根を走ったときの快感は、いまでも鮮明に覚えている。箱根ターンパイクを上り、下ったが、その間、ボクはほとんど恍惚状態だった。それほど、滑らかで、静かで、速かった!

 1970年頃、WRCを席巻したアルピーヌ A110。その頂点に立つ「1300Sゴルディーニ」に乗った。これは強烈だった。ルノーR8用の1.3リッターOHVエンジンをベースに、当時としては驚異的な「リッター100ps以上」の132psを引き出していた。ハイチューンユニットらしく、点火プラグは、街用/高速道路用/スポーツ走行用と3種類が必要だった。

 コンパクト派のボクが1990年代半ばに「ルールを破って購入したデイムラー・ダブルシックス」に積まれた5.3リッター・V12のアイドリング、「高貴で秘めやかな鼓動感!」も忘れようがない。

 ストレート6には多くの名エンジンがある。中でもGT-RのRB26DETTは外せない。1989年のR32型から2002年に生産終了したR34型まで、23年間にわたって「GT-Rを支え続けた功績」は称賛に値するものだ。未体験ゾーンともいえる圧倒的な速さはRB26DETT型が支えていた。「記憶に残るエンジン」はまだまだある。だが今回はこの辺でペンを休めることにしよう。

【プロフィール】おかざき こうじ/モータージャーナリスト、1940年、東京都生まれ。日本大学芸術学部在学中から国内ラリーに参戦し、卒業後、雑誌編集者を経てフリーランスに。本誌では創刊時からメインライターとして活躍。その的確な評価とドライビングスキルには定評がある。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員

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みんなのコメント

4件
  • 俺にはシェルビーコブラのアイドリングだけでも砲撃みてえなあの轟音は忘れられないわさ。
  • 操縦性と安定性
    アンダーステアとオーバーステア
    ヒールアンドトウ
    スローインファストアウト
    雨の降り始めは一番危険ete…

    これみんな岡崎さんの本で学びました。(1978年「自動車博士になれる本」)
    ゴローパパも御年83歳、お元気そうで何よりです…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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