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アウディA3 スポーツバックへ試乗 デザインとパフォーマンス 実力派の新世代 後編

掲載 24
アウディA3 スポーツバックへ試乗 デザインとパフォーマンス 実力派の新世代 後編

コーナリング時の安定性は向上

4世代目へとモデルチェンジしたアウディのハッチバック、A3 スポーツバック。ドライブセレクトと呼ばれるドライブモードは、エントリーグレードから標準装備される。ステアリングホイールを回した時の感触などを、変えることができる。

<span>【画像】4代目 アウディA3 スポーツバックとサルーン 欧州の競合ハッチバックと比較 全134枚</span>

明確な違いを得られるのは、スポーティなダイナミック・モード。ただし、ステアリングホイールの重みが増すのと同時に、あまり望ましくない抵抗感も発生するようだった。デフォルトの方が、筆者好みではあった。

新しいA3のオプションとして検討したいアイテムが、アダプティブサスペンション。ダンパー内に新設計のバルブを備えたシステムで、従来のダンパーよりコンフォートとスポーツとの減衰力の変化幅が大きくなっている。車高も10mm低くなる。

可変式ではない標準のダンパーを組んだA3と乗り比べてみると、その違いは歴然だった。とはいえ、標準でも姿勢制御と乗り心地とを不満なく両立させてはいる。マストなアップグレードとまではいえないだろう。

全幅と同時に左右のタイヤの間隔、トレッドも従来のA3から11mm広げられた効果もあって、コーナリング時の安定性は向上した様子。コーナリングスピードを増しつつ、横方向のロールも充分に抑制されている。

控えめなA3は賢明な選択肢

一方で、サスペンション自体の洗練度はグレードで異なる。最高出力が150ps以下のA3 スポーツバックの場合は、リア・サスペンションにコスパ重視のトーションビーム式が与えられるためだ。

150ps以上のモデルには、左右で独立したマルチリンク式が備わり、質感は良い。フロントは共通でマクファーソンストラット式となる。

Sラインを選ぶと、スポーティに引き締められたダンパーと、15mm車高が落ちるスプリングが組まれる。重心位置を下げることにもつながる。

4世代目A3のエンジンは、すべてのユニットで設計の見直しが施された。英国に導入されるA3では、115psを発揮する2.0L 4気筒ディーゼルターボの30 TDIがエントリーユニット。先代の1.6LTDIユニットと同等の馬力だが、たくましい加速を叶えている。

このエンジンは、高めの速度域との相性が良い。6速MTを組み合わせれば、控えめなA3が賢明な選択肢であると、実感できるはずだ。

2.0L 4気筒ディーゼルターボの35 TDIは、従来以上にディーゼルらしいカラカラとした音が抑えられている。回転フィールも滑らかさを増したように感じた。排気ガスに含まれるNOxの排出量を抑えるため、2度噴射されるアドブルーシステムも搭載される。

アウディがSトロニックと呼ぶ、7速ATと組み合わせれば、長距離ドライブに理想的なファミリー・ハッチバックになってくれるだろう。

実力派の新世代ハッチバック

上級ブランドらしくスムーズな質感に浸りたいなら、35 TFSIが良い。電圧48Vのスターター・ジェネレーター(ISG)を組んだ、1.5L 4気筒マイルドハイブリッド・ガソリンターボを搭載する。

交差点などでの停止時では、ISGが静かにアイドリングをストップ。走行中、約160km/hまでの速度域で低負荷時にエンジンを休止させる、コースティング機能も付く。

唯一気になるのが、ISGが運動エネルギーを電気エネルギーに変換することに伴う、若干ぎこちないブレーキペダルの感触。節約できるガソリンとのトレードオフといえる。

なお、英国ではこの1.5L 4気筒ガソリンターボはISGなしの仕様も選択が可能。エンジンへの負荷が軽い際に2気筒を休止させるシステムが備わり、燃費を助けてくれる。

搭載するエンジンを問わず、新しいアウディA3 スポーツバックの強みは共通している。シャープさを増したデザインと、大幅にイメージを一新したインテリア、洗練されたドライビング体験の3点だ。

よりスポーティな、アウディS3という選択肢もある。実力派の新世代ハッチバックといえるだろう。

アウディA3 スポーツバック 35 TFSI Sライン(欧州仕様)のスペック

価格:2万8205ポンド(約428万円)
全長:4343mm
全幅:1816mm
全高:1430mm
最高速度:223km/h
0-100km/h加速:8.4秒
燃費:16.1km/L
CO2排出量:142g/km
乾燥重量:1280kg
パワートレイン:直列4気筒1498ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps/5000-6000rpm
最大トルク:25.3kg-m/1500-3500rpm
ギアボックス:6速マニュアル

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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みんなのコメント

24件
  • 何と何をどのように比較してどこがどうなのか、とまぁマトモに何も答えられない馬鹿野郎。



    2021/12/19 13:15違反報告
    >アウディA3 スポーツバック 35 TFSI Sライン(欧州仕様)

    欧州現地、税抜き価格で350万円ぽっちですか。
    いやあ、日本では盛大にボッてますなあ、ゴルフの一番安いリッターカーも買えません笑
  • 嫌ですねーアホのコメントって。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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