先週、メルセデスの新型Aクラスが発表されました。エントリーモデルとして価格を抑えるためか、エンジンは海外試乗でレポートされていた1.4L直4ターボ(最高出力163ps、最大トルク250Nm、気筒休止機能付き)ではなく、同エンジンの低出力版(同136ps、同200Nm、気筒休止機能なし)のみの初期導入となったのは編集的にはちょっと残念。今後期待される2.0L直4ターボなども含め、モアパワーを求める方は少し様子見といったところでしょうか。
ところで、新型Aクラスといえば新開発の対話型インフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」の初搭載が話題です。ベースモデルの「A180」が322万円とお手ごろ(?)に感じられるところから、オプション扱いと思われている方もいらっしゃると思いますが、システム自体は全車に標準装備されるとのこと。但し、ナビパッケージはオプションですので、「ハイ、メルセデス。●●(行き先)まで案内して」とMBUXに頼みたい方は別途購入が必要になります。
「ハイ、メルセデス」と声をかけるか、ステアリングのボタンで起動するMBUXは、ナビの目的地入力、電話、音楽、メッセージの入力と読み上げ、気象情報に加え、エアコンや照明の調整などにも対応。システムの特徴のひとつは「自然対話式音声認識機能」で、要するにいつもの会話言葉でオッケー、ということです。20以上の言語にローカライズされているMBUXですが、日本語では関西弁などのメジャーな方言も認識するそうですので、いろいろと試してみると面白そうですね。ちなみに中国版では「ニーハオ、ベンツ」、スペイン版では「オラ、メルセデス」で起動するそうです。
もうひとつの大きな特徴はAIによる学習機能と予測機能。学習機能では、クラウド上のソフトウェアモデルによって新しい流行語を覚えたり、時代によって変化する言葉の用法をマスターし、対話の内容も型にはまった文言ではなくさまざまに変化していくそう。また予測機能では、ユーザーの普段の行動を記憶して、決まった時刻に聞くラジオを選局したり、いつも行く場所の天気予報を表示したりするなど、先読みした情報を教えてくれるそうです。オーナーに徐々に馴染んでくれるMBUXは、変な話ですが愛着がわきすぎて、数年後にお別れすることを考えると寂しくなってしまいそうです。
最後に、通常の車載ナビゲーションは走行中に操作が行えませんが、MBUXは目線移動のない音声による操作のため、走行中でも目的地の設定や変更が即座に行えます。ただし、安全上の制約からACCの速度設定変更などの走行に関する操作や、ドアロックの開閉、サンルーフの開閉(シェードの開閉は可能)などは行えませんのでご注意ください。
これからは街中で新型Aクラスを見かけるたびに、ドライバーがMBUXに話しかけていないか気になってしまいそうです。
(写真:小林俊樹、メルセデス・ベンツ 日本)
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