何かと注目される1980年代。今とはちょっと違う、強烈なバイタリティを感じる。そんな時代の象徴でもあるのが、80年代の国産車。この時代から、日本には独特なクルマの文化が芽生え始めていたのかもしれない。とにかく、コンセプト、メカニズム、デザインのそれぞれが見逃せないのが80年代なのだ。このムックはそんな時代のトヨタ車を一挙紹介する特集号!MR2、ソアラ、セリカXXなど、突出した個性を持った車種を紹介しよう。
1980年代で注目されるトヨタ車といえばたくさんあるが、中でも注目だったのは1981年に登場した。初代ソアラ。車は贅沢品と見られていた時代、2Lエンジンでも贅沢なのに、ソアラは直列6気筒の2.8LエンジンをDOHC化。当時自主規制として145ps以上出さなかったのに、170psなんて破天荒なパワーを誇示。2ドア専用ボディというのも極めて贅沢だった。こんな時代の幕開けから、80年代はさらに加速していった。
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セリカXXは1981年に2代目となった。ラグジュアリーだった初代から大きく変わり、よりスポーティに。この後はスープラに車名変更。ソアラの登場によって、セリカの名に即したスポーティ路線を強化する存在となった。Aピラー以降を4気筒のセリカHBと同デザインにするものの、ソアラ同様に直列6気筒2.8LのDOHCエンジンを搭載。圧倒的なパフォーマンスを誇示。
これはほんのイントロダクション、83年登場のAE86レビン/トレノは元より、クレスタを生んだ伝説のマークII・3兄弟など、今はブランドの消滅した名車も続々登場。
そして89年には、セルシオが登場。ここから北米ではレクサスという新ブランドが生まれた。しかし日本ではその存在も難しく、クラウンという大御所ブランドとの立ち位置もあり、まずクラウンV8が登場してからセルシオが発表されるなど、いかにも日本的な事情も見え隠れした時代でもあった。
いずれにしても、技術的にもある程度世界を見据えられるようになり、追いつく時代から個性を発揮するべき時代に舵を切り出せたのが80年代。それだけにこれまでの禁を破り、より個性的な提案型のクルマが続々と登場してきた時代。同時に日本向け、世界向けとニーズに合わせたクルマ作りが明確になってきたのも80年代。
この時代から、日本には独特なクルマの文化が芽生え始めていたのかもしれない。
とにかく、コンセプト、メカニズム、デザインのそれぞれが見逃せないのが80年代なのだ。
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