<エンジンはスカイライン、骨格は現行型を流用!?>
次期「フェアレディZ」の正式発表が2021年8月17日にニューヨークで行なわれると、日産USAの公式ツイッターアカウントが発表しました。時間は未公表ですが、おそらく時差の大きな日本では8月16日になりそうです。
市販型を大胆予想 新型フェアレディZ 発売は2021年末 価格は450万円から
公開済みのプロトタイプからは過去のモデルを意識したレトロモダンなスタイリングや、Zの伝統であるFRレイアウト、V6ツインターボ、6速マニュアルトランスミッションといったメカニズムを採用することが明らかになっているのはご存知の通りですが、今回は現時点で予想できるスペックについても掘り下げてみます。
まず、V6ツインターボの詳細は正式発表まで秘密とはいえ、「スカイライン400R」などに搭載されるVR30型と予想されます。
そして、プロトタイプの骨格からは現行フェアレディZ(第6世代・Z34型)のプラットフォームを使っているという予測が成り立ちます。つまり新型Zは専用メカニズムではなく、既存のコンポーネンツを最大限に利用して開発されているわけです。
<次期Zはありもので作られたスポーツカーなのか?>
悪くいえば「ありものでスポーツカーを作った」とも言えるかもしれませんが、ネガな話ばかりではありません。そもそもフェアレディZというのは手頃なスポーツカーというのがコンセプトのはずで、初代フェアレディZの直列6気筒エンジンはL型といって、当時はセドリックやスカイラインなどに広く使われていたものです。その意味ではスカイラインと共通のエンジンになることはヘリテージ的には、まったくもって自然なのです。
現行スカイラインの価格を考えると、手頃なスポーツカーと誰もが感じられる価格になるのは難しいかもしれませんが、それでも専用設計のメカニズムを満載したスポーツカーよりは手の届きやすい価格帯になることが期待できそうです。とくに北米市場では、手頃なスポーツカーを出すことで日産への親しみを増してもらうことを狙っているでしょう。
<仮想敵はカマロのV6モデル。基本設計の古さを克服できるか?>
そうなると直接の想定ライバルは「シボレー カマロ」になると考えられます。現行カマロは2.0L 4気筒ターボ、3.6L V6、6.2L V8といったエンジンラインナップで、スターティングプライスは2万6000ドル(およそ285万円)と手頃なレンジです。
新型Zがニューヨークで世界初公開されるということからも、北米市場を重視しているのは明らかで、価格帯もカマロと同等になることが期待できます。ちなみに、カマロのV6エンジン搭載車の価格帯は3万ドル(330万円)前後となっています。
もっとも、日本とアメリカでは自動車市場の規模や売り方も異なるので、日本での売価は感覚的には5割増しくらいになってしまうことが多いのですが、それでもV6ツインターボと6速MTのFRスポーツカーが400万円台であればリーズナブルでしょう。
気になるのは走りの部分。プロトタイプから分析する限り、新型フェアレディZは現行モデルからプラットフォームをキャリーオーバーしている可能性が高いからです。現行フェアレディZのデビューは2008年で、2021年のスポーツカーとしては基本設計の古さは否めません。はたして新型フェアレディZは、乗り味を含めて一線級のパフォーマンスを示すことができるのでしょうか?
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真8枚目:シボレー カマロ
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