eパワー=セレナを買う理由
新型日産セレナのeパワーに、ライバルに対するアドバンテージはあるのか?
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結論をいえば、それは明確にある。eパワーはライバルではなくセレナを買う理由になり得るというのが筆者の考えだ。
eパワーとはハイブリッドシステムの日産の呼び名で、一般的なシステム名称でいえば「シリーズハイブリッド」となる。ハイブリッドだからエンジンは積むが、それは発電するための存在であり機械的に駆動力を生むことはない。駆動力はすべてモーターが生み出すのだ。
駆動力はすべて電気で発生させる。それがエンジンとモーター(電気)を効率よくミックスして活用する「ノア」や「ヴォクシー」のトヨタ式、そして低中速領域ではモーター駆動を中心とするが高速域ではエンジンの動力も伝える「ステップワゴン」のホンダ式とも異なる部分である。
ライバル車種のハイブリッドでも、仕掛けは三者三様なのだ。
日本における日産の基幹車種といえるセレナがモデルチェンジするにあたり、eパワーのシステムは刷新された。搭載する「HR14DDe」エンジンは新設計で、日産でもはじめてとなる発電専用エンジンだ。
排気量アップで出力を高めつつ効率改善で燃費をよくしているのもトピックだが、なにより注目すべきは快適性へのこだわりだと感じた。
さらなる滑らかさや静けさ
3気筒エンジンは回転バランス上振動が大きくなりがちだが、HR4DDeエンジンでは新たに一次バランサーシャフトを追加したことで、慣性力で振動を打ち消して滑らかさを実現。
クランクシャフトの曲げ共振を分散させる「フレキシブル・フライホイール」も搭載し、それも振動低減に貢献している。
セレナのeパワーモデルの走りは、従来からスムーズで静か、つまり快適だった。しかし新型は、さらなる滑らかさや静けさを手に入れた。これはドライバーにも乗員にも感じられる、大きな進化ポイントだ。
しかし、ライバルに対するアドバンテージはそれだけではない。セレナのハイブリッドはドライバビリティでライバルの上を行くのだ。
たとえば燃費性能で大きくセレナをリードするノア&ヴォクシーのハイブリッドは、新型になりかなり向上したとはいえ、アクセル操作に対するダイレクト感でセレナeパワーに届いていない。
ステップワゴン「e:HEV」の爽快感もいい感じだが、それでもバッテリー残量が十分あればアクセルを踏み込んだ際にはライバル以上にグイグイ加速するセレナのほうが上を行く。運転する楽しさはセレナeパワーが明らかにライバルを超えている。
さて、そんなセレナeパワーには、先代やガソリン車にはない注目のグレードが用意されている。それが最上級グレードの「LUXION(ルキシオン)」だ。
500万円弱のセレナとは?
「LUXION(ルキシオン)」がまず世間を驚かせたのは、プライスタグ。eパワーモデルのベーシックグレードに対して約160万円も高い、479万8200円という値付けがされている。
いくら昨今のクルマが高くなったとはいえ「ミドルクラスミニバンのセレナで500万円弱!」は強烈なインパクトを与えた。
他グレードとの違いの本命は、先進装備と言っていい。パワートレインは他のモデルと同じだし、スタイリングもパッと見てわかるほどの違いはない。インテリアも1列目中央に大型センターコンソールボックスが備わり、2列目が左右2人掛け、そしてシート表皮が合皮になっているなどの違いはあるもの、これ見よがしの高級感があるとは思えない。
しかし機能装備を見ると、他グレードではオプション扱いのナビ&全方位モニターやプロパイロットパーキング(駐車補助機能)を標準採用しているのに加え、他グレードには装着できないプロパイロットリモートパーキング(車外からリモコン操作で駐車操作と駐車状態から車両の前後移動ができる機能)も追加されている。
そして核となるのが、プロパイロット2.0が搭載されていることである。これはいわゆる「ハンズオフ」であるが、セレナ「LUXION」を除けばほかのどのミニバンにも搭載されていない。だから注目なのだ。
プロパイロット2.0がキー
ハンズオフとは、高速道路でハンドルから手を離しての走行を実現するもの。高速道路での車速調整や車視線を維持するようにハンドルをアシストする(ハンドルに手を添える必要がある)「プロパイロット」の上を行く機能で、低速域に限定せず制限速度まで機能するタイプはミニバンとしては世界初搭載。日産では「スカイラインハイブリッド」や「アリア」に続いての搭載だ。
何を隠そう、この機能の有無が「LUXION」とほかのグレードを隔てる明確な違い。メリットはなんといっても、高速道路移動で明確に疲れないことである。
というわけで、「LUXION」がどんな人のためのグレードかといえば、ミニバンで高速道路移動が多い人のためのグレードといっていいだろう。年に数えるほどしか高速道路を使わないのであれば強い魅力を感じないかもしれないが、頻繁に高速移動するのであれば強いベネフィットと捉えることができ、ライバルやセレナの他グレードではなく「LUXION」を買う理由に十分なり得る。ハンドル操作から解放されることで長距離移動時の疲れが軽減される効果は、予想以上なのだから。
セレナに搭載されたプロパイロット2.0を実際に試してみたところ、強い横風が吹いた状態にもかかわらず大きくふらつくことなくしっかりと走ってくれることに驚いた。実力は高い。そして間違いないのは、いちどこの機能を使ってしまうともう、ハンズオフ機能のないクルマには戻れなくなってしまうことである。
最後にもう一度繰り返すが、高速領域でも使えるハンズオフを備えたミニバンは、現時点ではセレナ「LUXION」だけである。だから、選ぶ価値があるのだ。
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みんなのコメント
約500万出してセレナを買う人がどれだけいるのだろうか?
それでもいきなり500万は微妙ですよね。