肉だけじゃない!? 松阪市の『実百樹』でレアアジフライに出会った

肉のイメージで松阪へ、魚も野菜も美味かった

　美味しいアジフライを求めて、筆者（増井貴光）が愛車のハーレーダビッドソン「ロードグライド」で走ってきたのは三重県松阪市です。今回は、知人から「どうしても食べてほしい料理がある」と、ご招待を受けてやってきたのです。

　松阪と言えば、やはり「松阪牛」でしょう。これはきっと焼き肉だ！　それともステーキ？　などと想像します。ちなみに、松阪では牛だけでなく「松阪豚」もあります。また、鶏を甘辛い味噌だれにつけて網焼きにする「松阪鶏焼き肉」も美味しいのです。

　そんな肉のイメージで頭がいっぱいのまま松阪に到着し、知人の待つ店に向かいます。昭和感あふれる歓楽街の愛宕町から少し外れた場所に「料理とお酒の庵　実百樹（みゆき）」がありました。外観は落ち着いた大人の雰囲気です。

　知人が待つ店内に入ります。主に会席料理を提供する店で個室がいくつもありますが、知人が待っていたのはカウンター席でした。すでにオーダー済みとのことですが、メニューを見てみます。

　夜のメニューは「おまかせ会席」や、松阪らしく「牛肉しゃぶしゃぶ」や「すき焼き」があります。またリーズナブルな居酒屋メニューも充実しいます。しかも板前さんがその季節の厳選した材料を使った贅沢なメニューなのです。

　ランチタイムの営業ではお手頃価格のランチメニューや丼物もあります。知人がオーダーしてくれたのはランチ、夜のどちらでもいただける「実百樹」の代表的なメニュー「みゆき御膳」です。刺身、天ぷら、焼物、茶碗蒸しなど、会席料理的な内容を手頃な価格で楽しめる御膳です。

　松阪市には三重県地方卸売市場があり、青果と水産を扱っています。そのため肉だけでなく、紀伊半島の新鮮な野菜類や海産物も仕入れることができるそうです。確かに刺身も天ぷらもとても美味しいのです。すっかり肉のことなど忘れてしまう単純な筆者でした。

　しかし、知人が筆者に食べさせたかったのは「みゆき御膳」だけではなかったのです……。

キタ！　主役のアジフライ!!

　ここで主役の登場です。板前さんがカウンターに出してきたのは「アジフライ」ではないですか！　しかも半生の「レアアジフライ」です。

　皿に綺麗に盛り付けられたアジフライは、半身が2枚で食べやすいようにカットされています。大きさ厚さは普通でしょうか。三重県南部の尾鷲産のアジだそうです。

　太平洋に突き出した紀伊半島の南端にも近い尾鷲の海ですから、外洋の荒波に揉まれたアジかもしれません。新鮮なアジが入った時しか出せないという希少な「レアアジフライ」をいただきます。

　絶妙な揚げ具合で、衣は細かめのパン粉でサクサク、身はしっかりレアな刺身とフライの中間的な歯応え。一般的なアジフライのフワフワ食感ではなく、素材の味を活かした美味しさです。

　ソースと胡麻が添えてあり、これがレアな食感に合います。アジフライをおかわりしたいなぁと思う筆者でしたが「みゆき御膳」のボリュームでお腹いっぱい、幸せいっぱいな気分で「実百樹」を後にしました。

Comments

[ise********]

青魚のレアはアニサキスが生きてる可能性あるからちょっと怖いです。