ベース車を凌駕した新型B3
text:Koichiro Seki(関耕一郎)
Akira Ishii(石井秋良)
海外メーカーの撤退が続く東京モーターショーへ、17回連続での出展を果たしたアルピナ。同社にとって導入40周年を迎え、ドイツ、アメリカに次ぐ第3の市場である日本を重要視しているのを示唆するのが、東京を新型B3リムジーネの世界初公開の場としたことである。
「欧州マーケットでは比較的ツーリングが強いのでフランクフルトショーで、日本ではセダンをという選択をしました」とボーフェンジーペン代表。輸入元であるニコル・オートモビルズのC.Hニコ・ローレケCEOは「日本市場はセダンが強く、発表の場に選んでくれたことには感謝しています」と述べる。
新規プラットフォームを採用したG20型3シリーズがベースの新型B3、そのセールスポイントについてボーフェンジーペンに聞いた。
「ベース車のボディ剛性が非常に高いのですが、さらにエンジンは高トルクで乗りやすく、四駆でスタビリティにも優れます」
「LSDも標準装備で、タイヤは専用開発品です。0-100km/h加速は、アルピナが手掛けた3シリーズとしては歴代最速となりました」
さらに、エンターテインメントシステムなどにも、アルピナの独自色を盛り込んでおり、若いユーザーも関心を持てるものに仕立てたという。
「細かい点でも、ベースの3シリーズを完全に凌駕したと自信を持っています。アルピナの伝統と、最新技術との調和を、ぜひ試乗して、詳しく確かめていただきたいですね」
また、今後は次期D3の導入も積極的に検討しているとか。
「過去にはアルピナのディーゼルの3シリーズが日本市場で成功しているので、次も考えています。BMWのディーゼルがクリーンなので、排ガス面でも自信がありますし、ディーゼルには、変わらず将来性があると思います」
ハイブリッド車の投入にも興味あり
SUVモデルの拡充も図るアルピナは、今回のショーでXD4を日本初公開。すでに日本へ導入しているXD3の、現在の販売シェアは30%くらいだと語るヴィットは「XD4の追加で、来年はSUVのシェアが40%以上に伸びると見込んでいます」としている。
また、ニコ・ローレケは、SUVモデルはディーゼルで展開することを計画しているという。「ディーゼルの燃費のよさやトルクの高さが、SUVに非常に合っていますからね」
そのディーゼル、いまやアルピナでは、日本市場における販売割合が60%にも達するとか。ガソリンエンジンのチューンでは長い歴史を持つアルピナが、ディーゼルエンジンを手掛けるようになった当時を、ボーフェンジーペンに振り返ってもらった。
「かつて関心のなかったディーゼルに魅力を感じるようになったきっかけは、コモンレール技術の登場です。1999年にはじめて発売したディーゼルモデルは、初期の段階ではBMWのエンジニアにアドバイスを受けた点もありますが、基本的には自社開発です」
いっぽうで、欧州ではディーゼルへの逆風もあるため、展開を拡大するかは不透明だ。最新のディーゼルは十分クリーンだが「政治に影響されるので」技術だけではクリアできないという。となれば、ハイブリッドなどのラインナップを追加する可能性もあるのだろうか。
「今後15年くらいで、ハイブリッドや電気自動車の比率が、いまのエンジン単体のそれと完全に入れ替わるでしょう。アルピナとしてはハイブリッドに興味があるのですが、BMWの現在のハイブリッドはほとんど4気筒ベースですよね。アルピナのお客様は6気筒以上を望んでいるので、BMWの動き次第で検討していきたいところです」
とはいえ、内燃エンジンが姿を消すだろうという世の中の予測には、同意しかねるのだという。
「人工的な燃料の開発によって、排ガスの問題が解決すれば、ふたたび内燃機のよさが注目されると思います」
BMWは近年、前輪駆動のMPVやハッチバックにも手を広げるが、やはりアルピナに横置きFF導入の予定はないとのこと。「アルピナは後輪駆動、あるいは四輪駆動のみで行きます」
大阪「OSAKA BMW」にもCEOが訪問
関東に次ぐ2店舗目の正規ディーラーとして認定を受けた「OSAKA BMW」に特別ゲストとして参加。
同社CEOが日本でイベントに参加するのは初めての事で、主だった日本での活動としては富士スピードウェイで開催される走行会などへの訪問のみ。貴重な時間となった。
同社CEOが大阪を訪れるのは初めてとの話で、大阪独自の食文化「お好み焼き」や「タコヤキ」なども機会があれば食べて見たいとのこと。
到着するなり、クルマで訪れたアルピナファンのユーザー車両に即席でサインをしてもてなすCEO。聞くところによると関西はコアなアルピナファンが多く、一度乗ると5年10年乗り続けるオーナーも多いとの話。
残念ながら来年のニューリリース車などの情報は得られなかったが、何よりも自社が制作したクルマに乗る日本のユーザー達とフレンドリーな距離感で接するCEOのおもてなし精神を感じた。
アルピナ社のクルマは機械式時計のごとく1台1台丁寧に造りこまれる。だからこそ長年愛用してくれるユーザー達を大切にしたい。その姿勢もまたアルピナ社ならではの魅力なのだろう。
大阪まで足を運んでくれるCEOのフットワークの軽さに、多くのアルピナファンから称賛されていたのが印象的な1日となった。
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