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ハイパーカー参戦枠争奪戦の最中、“3台目”の499P継続投入の意向「間違いなく有益」とフェラーリ

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ハイパーカー参戦枠争奪戦の最中、“3台目”の499P継続投入の意向「間違いなく有益」とフェラーリ

 フェラーリは、499Pプログラムの短期的な拡大を否定したが、一方で2025年のWEC世界耐久選手権に引き続き3台体制で参戦する意向であることを認めている。

 イタリアの同ブランドの耐久レース部門グローバル責任者アントネッロ・コレッタは、今年のWECで2台のファクトリー499Pに加え、3台目のサテライトAFコルセのエントリーをしていることを受け、2025年に向けて既存の3台体制を「強化」することに焦点を当てていると述べた。

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 フェラーリのファクトリードライバーであるイーフェイ・イェとロバート・シュワルツマンは、AFコルセ契約ドライバーのロバート・クビサとともに、3台目の83号車のラインアップを形成、第4戦ル・マンでは序盤に長い時間リードを保っていたが、終盤にハイブリッドシステムの問題でリタイアを喫した。

 コレッタは83号車の利点を強調しつつも、フェラーリは現在4台目の車を導入する予定はないと述べている。

「今年は3台目のマシンを導入するために多大な努力をした」と、コレッタはル・マンで記者団に語った。

「この決定は(2023年の)11月中旬、12月初旬に下した」

「3台目のマシン投入はさらに複雑なものになったが、より多くのデータを収集できるチャンスがあるため、この決定に満足している」

「ベテランドライバーの隣に若いドライバーを配置することができる。そうすれば、彼らを成長させ、彼らの可能性を見極めることができる。メカニックやエンジニアについても同じことが言える」

「サテライトチームがあるという事実は、我々にとって間違いなく有益であり、最終結果へのさらなるチャンスが得られる」

「将来の計画に関しては、(2025年の)3台目のマシンは確定していると言える。また、それは将来も存在するだろう」

「当面、追加の参戦は計画していない。既存のパッケージを強化したいと考えている」

 フェラーリが将来的にAFコルセ以外のクライアントにカスタマーカーを提供する可能性はあるかと尋ねられたコレッタは、現在の83号車陣営の独立性を強調した一方で、その可能性を完全に否定はしなかった。

「3台目の車両のチームは、すでに別のチームだ」とコレッタは語った。

「パワートレインに関しては、他のメーカーと同様にフェラーリのエンジニアリング・サポートが必要なので、サテライトチームと呼んでいる。それ以外は、(83号車の)チームは100%独立しており、自主的だ」

「しかし、クルマを最終決定しなければならないときには、それがさらに役立つ。なぜなら、いずれにせよ我々が製造したクルマで走るすべてのチームの場合と同様に、常に協力して作業するからだ。これはGTの世界でもあったことだ」

「フェラーリと、フェラーリ製品を使用し、運転するチームとの関係は、非常に緊密だ。我々は常に連絡を取り合っている」

「我々は大きな家族だ。データを交換している。秘密などない。我々にとって、これらはすべてチャンスであり、(お互いの存在は)脅威ではない。そして、チャンスをつかみ、活用する必要がある」

「彼らはカスタマーであり、尊重する必要があり、できる限りのサポートが必要であることも忘れてはいけない」

 2025年からハイパーカークラスは、ひとつのマニュファクチャラーあたり最低2台の参戦が義務づけられる。来季は10マニュファクチャラーが参戦し、ハイパーカーに割り当てられるフルシーズングリッドは22とみられることから、フェラーリが1台のカスタマー(サテライト)車両を継続参戦させる場合、現実的にはポルシェのカスタマー車両と、残る2台の参戦枠を争うことになる。

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