もくじ
ー アリゾナ州での試験許可を停止
ー 市は自動運転車開発を支持
ウーバー死亡事故、多大な影響も 自動運転、今後どう変わるか?
アリゾナ州での試験許可を停止
ウーバーは米国アリゾナ州での自動運転車テストプログラムを中止した。歩行者が死亡する事故が発生してから2カ月後のことだ。
アリゾナ州知事のダグ・デュシーが州内におけるウーバーの試験許可を停止したことを受け、同社は公式にテストを中止すると発表した。現時点では再開時期は決まっていない。当面はペンシルベニア州ピッツバーグとカリフォルニアでのテストに注力することになる。
ウーバーは自動運転車初の死亡事故を起こしたとして非難の的となっていた。ウーバーのダラ・コスロシャヒCEOにあてた書面で、デュシーは49歳の女性との事故の動画について触れ、「衝撃的で恐ろしい事故であり、アリゾナでテストを行う資質に疑問が生じる」と記した。
「州知事として、わたしは安全性を最優先します」とデュシーは述べる。「わたしの州のひとびとを守るため、アリアゾナ州運輸局に対しウーバーのアリゾナ州の公道における自動運転テスト許可を停止するよう指示しました」
テンピ市警察によれば、事故を起こした車両はボルボXC90を改造したもので、自転車を押して道路を横断しようとした女性をはねた際には運転者が乗り込んでの自動運転中であった。はねられた女性はその後病院で死亡した。
テンピ警察の発表では「女性は道路の西側から東側へと横断するため歩道外に出たタイミングで、ウーバーの車両にはねられた」とのことだ。
市は自動運転車開発を支持
ウーバーによれば、同社は事故後警察の捜査に「全面的に協力」し、遺族に対しても哀悼の意を示したという。テンピ警察は今後も関係機関とともにこの事故の捜査を続けるとのことだ。
コスロシャヒはTwitterで次のようにコメントした。「われわれは遺族とともにあり、現地捜査機関と協力して事故の原因究明に務めます」
ウーバーはカリフォルニア州当局とのトラブル以降、2017年2月からテンピ市での自動運転テストを行なってきた。テスト開始から数カ月後、ウーバーの車両が他車との接触事故を起こしたことによりジャンクションが通行止めとなった。この事故ではけが人は出ていない。
テンピ市長のマーク・ミッチェルはいう。「テンピ市は自動運転車開発を支援してきました。このような技術の発展は多くの領域に利益をもたらし、体の不自由なひとや高齢者の移動手段確保に繋がると考えています。しかし、テストは安全が確保されなければなりません。わたしの知る限りにおいては、この地でテストを行う企業はみな交通法規を守っています。
2016年にグーグルの車両が起こしたものを含め、自動運転車の事故は複数件発生している。しかし、2018年のウーバーの事故は初めての死亡事故となった。
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